声優アーティスト・茅原実里が、12月26日に神奈川・神奈川県民ホール 大ホールにてラスト・ライヴ〈Re:Contact〉を開催。惜しまれつつも、感動と愛に満ちたライヴは無事終演しました。

　2021年をもって、歌手活動を休止する旨を発表し、自身の誕生日である11月18日には、これまで茅原の音楽を共に創ってきた作家と再びタッグを組んだミニ・アルバム『Re:Contact』をリリース。そのアルバム・タイトル『Re:Contact』には、茅原実里自身にも、そしてこれまでの活動を支えてくれたファンにとっても、これからさらに新しい世界に触れていく未来へのエールが込められています。

　幕を開けたラスト・ライヴ。紗幕のかかったステージが、最新アルバム『Re:Contact』のイントロで振り落とされて始まり、「Re:Contact」のラストに鳴り響く「S.I.G.N.A.L S.I.G.N.A.L…」から1stアルバム『Contact』のイントロへ繋がります。「Re:Contact」から「Contact」に繋がる流れは茅原のメッセージそのもの。初の武道館公演のMCで「人生って前にしか進めないと思うから顔を上げて前に進んで欲しい」そう彼女は話していました。

　そして、「詩人の旅」「too late?not late…」と茅原の艶高い歌が会場に彩りを与えていきます。茅原が、担当してきた数あるアニメ作品の主題歌に想いを込め、「みちしるべ」「境界の彼方」「この世界は僕らを待っていた」と立て続けに披露し、会場のテンションを上げていきます。

　「昨日はクリスマスでしたね。私のクリスマスといえば、過去にクリスマスライヴで、穴に落ちたことが思い出されますね（笑）」と笑いを誘うシーンも。そして、クリスマス・ナンバー「キラキラ輝く、世界の時間」と「Dears〜ゆるやかな奇跡」をプレゼント。

　また、11月に発売したラスト・アルバム『Re:Contact』について触れ、その中から「いつだって青空」を披露。CMB（Chihara Minori Band）によるグルーヴあふれるセッションを終えると、「Dream Wonder Formation」では世界がガラリと変わり、茅原は鮮烈な赤い衣装で登場。ここから茅原の代表曲でもある「TERMINATED」「Paradise Lost」へ。会場のボルテージは最高潮に。

　続いて、「私の未来をを変えてくれた大切な曲」と紹介すると『涼宮ハルヒの憂鬱』のキャラクター・ソング「雪、無音、窓辺にて。」長門有希（C.V.茅原実里）を歌唱。まるで長門有希がそこに存在するかのような空間が広がりました。畳み掛けるように「a.b.y」のイントロが流れ、茅原実里自身の歌声で紡がれる心の叫び。激しいビートと貫く歌詞は、見るもの全てを揺さぶり続けます。そして、激しくも切ない「君がくれたあの日」では表情から美しくも憂いを感じるパフォーマンスを魅せます。

　さらに、会場が一体となる旗曲「FEEL YOUR FLAG」。見事な早替えの予定が、生のライヴならではのハプニングもあり、会場の雰囲気も朗らかになった中、歌われた「Voyager train」は、未来への希望あふれる旅路を感じさせます。

　冒頭のMCで「このライヴはアンコールはありません」と話していた茅原。まだまだ伝えたい思いがあると涙ながらに「everlasting…」を歌います。“Parade は終わらない、永遠に”と、これからも茅原の生み出してきた楽曲が未来永劫生き続けることを約束しました。そして、バンマスの須藤賢一の紡ぐグランドピアノの音色に初めての武道館公演のために自らが作詞した「sing for you」を大切に歌いました。「Sing」は活動休止を決意した茅原がファンのために作った応援歌。“笑って 笑って”と悲しさ寂しさではなく、明るい未来に向けて愛を込めて歌います。

　そして、ラスト・ライヴ最後の楽曲は「純白サンクチュアリィ」。空からは白い羽が降り、彼女の未来への旅立ちを祝福。最後まで笑顔を絶やすことなく見るもの全てに“希望”与えるステージを全うしました。

　なお、本公演の映像化についてもサプライズ発表。『Minori CHihara the Last Live 2021-Re:Contact-』として、2022年5月11日（水）に発売されます。アニメイト通販限定の早期予約特典では、購入者の名前が映像本編のクレジットに記載されます。最後まで共に歩んできたファンのためを想う彼女らしいプレゼントと言えます。あわせて、本公演はstreaming＋、PIA LIVE STREAM、dTVにて、期間限定の有料配信アーカイブでも公開されています。詳細は各サイトをご確認ください。

　声優アーティストの先駆けとして、時代を作ってきた茅原実里のラスト・ライヴは、これまで活動を支えてきてくれたファンへ心の底からの感謝と愛を伝えるステージとなりました。今後の情報についてはオフィシャル・サイトなどをご確認ください。