ジャズ・ギタリストの
ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)が1965年に行なった、最初で最後のヨーロッパ・ツアーから、4月30日に独ハンブルクのNDR(北ドイツ放送局)スタジオ10で開催された「第39回 NDRジャズ・ワークショップ」での公演の模様を収録するアルバム『NDR ハンブルグ・スタジオ・レコーディングス』が3月上旬に発売されます。同梱されるBlu-rayには2日前の4月28日に同会場で行なわれたリハーサルの映像を約30分にわたって収録しています。
1965年のモンゴメリーのヨーロッパ・ツアーの録音は、2017年に発売された『
イン・パリ-ザ・ディフィニティヴ・ORTF・レコーディングス』(3月27日、フランス・パリ シャンゼリゼ劇場での録音)でも聴くことができますが、『イン・パリ〜』が母国アメリカのレギュラー・バンドでの演奏であるのに対し、『NDR ハンブルグ・スタジオ・レコーディングス』ではヨーロッパのジャズメンとの共演。メンバーは
ジャン=リュック・ゴダール監督『
勝手にしやがれ』など数々の映画音楽でも著名なピアニストの
マーシャル・ソラール(アルジェリア→フランス)を筆頭に、
ロニー・スコット(英国)、
ハンス・コラー(オーストリア→ドイツ)、
ロニー・ロス(インド→英国)、『イン・パリ〜』にゲスト参加しているほかRiverside盤『
フル・ハウス』でも息の合ったプレイを繰り広げていた旧友の
ジョニー・グリフィン(米国→フランス)らを含む国際色豊かな顔ぶれとなっています。
サックス・アンサンブルと演奏するプランは「NDRジャズ・ワークショップならではの独自性を打ち出した企画を」という主催者からのリクエストに応じたもので、ウェスとヨーロッパのジャズメンたちは、「Last of the Wine」「Blue Grass」「The Leopard Walks」などウェスの公式アルバムでは聴くことのできない楽曲も含む全10曲を、長年ともに演奏してきたかのような一体感で楽しませてくれます。