11月14日は、この日に埼玉県が誕生したことから「埼玉県民の日」となっています。明治時代、廃藩置県の際に当初大宮県が設置され、すぐに浦和県へ改称した後、岩槻県・忍県と合併し、1871年11月14日に埼玉県が誕生しました。
ただ、この時点ではまだ現在の埼玉県と同じではなく、現在の埼玉県の西側の大部分は入間県がありました。入間県はその後、群馬県と合併して熊谷県となりますが、わずか3年で熊谷県は廃止され、熊谷県のうち入間県があった地域が当初誕生した埼玉県と合併し、1876年に晴れて現在の埼玉県が成立。埼玉県が誕生した1871年11月14日から100周年を迎えたことを記念して、1971年に埼玉県が「埼玉県民の日」を制定しています。
当日は、埼玉県内の公立小・中・高等学校(一部私立も含む)が休みとなるほか、県や各市町村が運営する一部の博物館や美術館が入場無料、一部テーマパークの入場料が無料や割引、県内60ヵ所のゴルフ場が割引、「県庁オープンデー」として埼玉県庁舎内を開放・特別公開するなどさまざまな施策が行なわれています。
その「埼玉県民の日」にちなんで、埼玉県出身のアーティストを一部紹介。推計で732万人と、東京、神奈川、大阪、愛知に次ぐ日本第5位の人口の埼玉県ですので、音楽アーティストも数多く輩出しています。
「ガンダーラ」「モンキー・マジック」「ビューティフル・ネーム」、そして「銀河鉄道999」といったヒット曲を放った
ゴダイゴのヴォーカリストで、ソロでもCMソングに起用された「ハピネス」「ドキ・ドキ・サマーガール」などで知られる
タケカワユキヒデは浦和市(現・さいたま市)の出身で、“スタレビ”の愛称で親しまれ、エンタテインメント性の高いライヴでもおなじみの
スターダストレビューのヴォーカル&ギターの
根本要は行田市の出身です。
メンバーに複数の埼玉県出身者がいるバンドやグループも少なくなく、
THE ALFEEの3人のうち、桜井賢は秩父郡荒川村(現・秩父市)、
高見沢俊彦は蕨市と3分の2が埼玉人、「フレンズ」などをヒットさせ、その後の女性ヴォーカルのロック・バンドの登場を加速させた
REBECCAは、ヴォーカルの
NOKKO、ベースの
高橋教之、ドラムの
小田原豊が浦和市の出身。日本の音楽シーンで商業的にもっとも成功したガールズ・バンドのひとつとされる“プリプリ”こと
プリンセス プリンセスのキーボード担当、
今野登茂子も浦和市です。
音楽家たちからの評価が高い「エイリアンズ」などの楽曲で人気の
キリンジは、現在は兄・
堀込高樹のソロプロジェクトとなっていますが、兄と弟・
堀込泰行ともに坂戸市、90年代に一世を風靡したダンス&ヴォーカル・グループの
TRFは、
SAMとCHIHARUがともにさいたま市のそれぞれ出身です。
タレントやコメディアンとしての印象が強い“シンガーソングコメディアン”の
所ジョージの芸名の“所”は、出身の所沢市から、というのはおなじみのところでしょう。90年代後半から放送された人気音楽バラエティ番組『THE夜もヒッパレ』にレギュラー出演し、「SHOOTING STAR」のヒットもあって日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞した
八反安未果も所沢市です。
現役女子高生シンガーとして「あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜」で鮮烈なデビューを果たし、ソウルフルな歌唱で強烈なインパクトを与えた
小柳ゆきは大宮市(現・さいたま市)、アンニュイかつハスキーな独創的なヴォーカルで人気を博し、ファッションアイコンとしても支持の高い
CHARAは川口市、
EXILEやのヴォーカリストやソロでも活躍し、特にR&Bのミディアム・バラードに定評があるEXILE
ATSUSHIは越谷市、シンガー・ソングライターやミュージシャンのほか、俳優や文筆家などさまざまな顔を持つ
星野源は蕨市と、それぞれ埼玉県をルーツとしています。
最後に、俳優業を中心としながらも音楽作品をリリースしている2人を挙げておきましょう。自身が出演したドラマ『ビーチボーイズ』の主題歌「Forever」や『GTO』の主題歌「POISON 〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜」などを発表した
反町隆史は浦和市、アイドル・グループ“シブがき隊”時代は“モッくん”のニックネームで熱狂的な人気を博し、俳優転向後も「東へ西へ」などのシングルや岸田今日子とのデュエット・アルバム『泣かないで〜小さな旅人へ』をリリースした
本木雅弘は北足立郡桶川町(現・桶川市)の出身。本木は主演した映画『おくりびと』がアカデミー外国語映画賞を受賞したことから、2009年に埼玉県民栄誉章を受章しています。
(写真は2012年リリースの反町隆史のベスト・アルバム『
ゴールデン☆ベスト(スペシャル・プライス)』)