自らの音楽を「Music For Space Stations(宇宙ステーションのための音楽)」と称し、ダークでシネマティックなエレクトロニクスを軸に、“Spacewave”と呼ぶ独自の音楽世界を展開しているスネシス。2025年9月にリリースされた、自身初のフルレングス・ヴァイナルLP『DESTINATIONS』のテーマは「Ode to Science Fiction=SFへの賛歌」。未来都市や宇宙空間を思わせるヴィジュアルで知られるシド・ミード、そして映画音楽と電子音楽の歴史に大きな足跡を残したヴァンゲリスの美学から強いインスピレーションを受け、レトロ・フューチャーな世界を一枚のアルバムへと構築しました。本作は、AR(拡張現実)対応ポストカードを組み込むなど、音楽だけにとどまらない没入型の作品として制作されています。
マッシヴ・アタック、ポーティスヘッド、ボーズ・オブ・カナダにも通じる深い空気感を持ちながら、SUNESISが題材とするのは、より遠く、未知の空間。臨床研究に携わる医師という異色のバックグラウンドが反映されてか、Blombergの作品では生物学のミクロな複雑性を、宇宙的なスケールのサウンドスケープへと変換されています。2023年のアルバム『Orbital』がMondoSonoroの「Best Electronic Albums of 2023」の一作に選出されるなど、スペインのエレクトロニック・シーンで評価を高めてきたスネシスが、その宇宙的ヴィジョンをサウンド、SF、ヴィジュアル・アートへとさらに拡張した本作に期待が高まります。