“FEMM2.0”へのアップデート以降、“どこを探しても(まだ)存在しない真新しい音楽”を体現すべく、最先端のダンスやアヴァンギャルドな映像美などを駆使しながら、ダークな世界観や“ハイパー・ポップ”と呼ばれる世界的トレンドともリンクして国内外からその動向を注視されているフィメール・ラップ・デュオの
FEMM が、3月12日(金)にリリースした新曲「Sugar Rush」のミュージック・ビデオをYouTubeにて全世界公開しています。
「Sugar Rush」は“甘い物を食べた時のような多幸感、糖分を多量に摂取した子供は興奮し騒ぐという迷信”を意味するタイトル通り、恋という甘い蜜に囚われ理性を失っていくという過剰な甘さを表現したトラックが、かえって危うさを醸し出しているというラヴ・ソング。機械仕掛けのマネキン・ラップ・デュオ“FEMM”が歌うことで、よりメランコリックな世界観に仕上がっています。
ミュージック・ビデオは、恋の闇を描き切るように、全編モノクロームのフィルム・ノワール質な映像で展開。世界屈指のパフォーマンスを誇る川崎渡田一輪車クラブの“MIRACLE”が“シュガーマシン”(人力によるエフェクト装置)として登場し、光り輝く星屑を散りばめたようなスケルトン・ヘルメットと衣装で踊り回るなかで、それを率いるFEMMがコミカルさを一切省いたシリアスなハートの女王のような振る舞いを見せ、不思議の国のアリスにも通ずる“美しさと畏怖の間”が見事に表現されています。
監督は、“
無名 ”(ウーミン)や“
WORLD ORDER ”のメンバーとしても活躍し、
ウィル・アイ・アム や
ミッシー・エリオット 、ノンストップ名義でも知られるマーキューズ・スコット(Marquese Scott)ら世界的なアーティストともコラボレーションしてきたダンサー&コレオグラファーで、2019年の「GINZA SHORT FILM CONTEST」では『Splendor』が優秀作品賞を獲得するなど映像作家としても活躍する
野口量 と、同作品でカメラマンと編集を担った山田修平(HANABI)が務めています。
コレオグラファーは、野口のほか、伊豆牧子と
碓井菜央 も担当。一輪車ならではの滑らかで速度のある水平的な動きと“MIRACLE”だからこそなし得た高い精度での制止や回転を、ただのバックダンサー的な扱いではなく、FEMMと一体化させた一連の映像装置として見事にコントロールし、総合芸術として昇華させています。
“人と機械”“バーチャルと現実”“国境”“言語”などのあらゆるボーダーを溶かすための〈まだこの世界にはなかった世界〉という理想へのアプローチを試みながらも、裏切りに満ちているという本作の“FEMMワールド”に注目です。
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