ジョン・コルトレーンの未発表ライヴ音源を収録するアルバム『
ザ・タイベリ・テープス』の先行リスニング・パーティが、11月3日(火・祝)に東京・四ツ谷 ジャズ喫茶 いーぐるで開催されます。
『ザ・タイベリ・テープス』に収録されるのは、サックス奏者のフランク・タイベリが、1960年代初頭にコルトレーンを追ってフィラデルフィアやニューヨークのクラブを訪れ、みずから録音した、ファンの間で長年語り継がれてきた音源。日本ではSHM-CD3枚組、輸入LP4枚組、デジタルでのリリースされます。
コルトレーンは、1961年5月2日に音楽評論家・ジャーナリストのラルフ・J・グリーソンが行なったインタビューで「最近の素晴らしい作品のいくつかは、ライヴの現場で生まれたものなんだ。スタジオで録音されたものよりもクラブで演奏されたもののほうがいつもよく聴こえるのはわかっている。音質や再現性の典ではそうでもないかもしれないけれど、フィーリングという点ではね」と語っています。また、カセット・テープもなかった時代にオープンリールのテープレコーダーを購入し、ジャズクラブでのライヴを録音したフランク・タイベリも同じように思っていました。。
現在98歳のタイベリは、本作に関するインタビューで「私が持っていたコルトレーンのどの参加アルバムと比べても、ライヴは最高にリラックスした状況だった。アルバムは全部持っていたよ。でも、それらは私にとって、彼がクラブで披露していた演奏やインスピレーションには遠く及ばないものだった。とにかくリラックスした雰囲気だった。ショーボートや、まさにその頃のペップスといった小さなクラブの話さ。あるいは、ニューヨークで行ったクラブでさえもそうだった。かび臭い、1ドルでビールが飲めるようなバーのことさ。それでついに、私はあのレコーダーを買ったんだ」と語っています。
ミュージシャンの間では、タイベリがコルトレーンの公演を、観客席から小型のリール・トゥ・リール・テープレコーダーで録音したテープの存在は知られていました。けっしていい環境での録音ではなかったため、今回の発売に向けて欠落しているベース・パートなどの音楽的情報を補うため、AIを含むさまざまな技術の活用が検討されましたが、コルトレーンの遺産管理団体とも協議した結果、音源本来の真正性を尊重するために新たな音楽的要素を作り加えることはせず、可能な限り余分なノイズを除去したうえで、当時の演奏をありのままの状態で聴けるようにしています。