「海の声」の国民的大ヒットでも知られる人気俳優・
桐谷健太が、
中井貴一×
佐々木蔵之介ダブル主演映画『嘘八百 なにわ夢の陣』(2023年1月6日[金]全国ロードショー)主題歌「夢のまた夢」を2022年12月20日に配信リリース。
旧知の仲である
武正晴監督からの指名で制作したという、この主題歌が完成するまでのストーリーを本人自ら語ってくれました。
[桐谷健太「夢のまた夢」インタビュー]――今回の新曲「夢のまた夢」は、どのような経緯で制作する流れになったんでしょう?桐谷健太: 映画『嘘八百 なにわ夢の陣』の武正晴監督は、元々ずっと井筒和幸監督の助監督としても付いていらっしゃった方で、僕がデビュー当時に出演した映画『ゲロッパ!』からの付き合いなんです。それで、僕が去年[京都国際映画祭2021]で三船敏郎賞を頂いたときに武さんも受賞されていて、そこで久しぶりにお会いしたときに「こういう場で再会できるのは嬉しいね」とお互い喜んでいて。そしたら、少し日が経って「ぜひ僕の作品の主題歌を歌ってほしい」と仰ってくれて、自分が出演していない作品で歌だけ担当するのは初めてのことだったから「とても光栄だな」と。――純粋に歌手として評価して頂いた上での依頼だったんですね。桐谷健太: そのときは具体的にどんな曲にするか、どんな歌詞にするか決まっていない状況だったんですけど、武さんのイメージや映画の世界観などを感じて、自分で作詞したいなぁと思っていました。すると何日か経ったある朝、いろんなフレーズが溢れてきたんですよね。それを作詞家でもある、マネージャーのもゆるさんに渡して、歌詞として仕上げてもらったんです。で、MONGOL800のキヨサクくんが作曲を手掛けてくれたんですけど、キヨサクくんも今年の夏に偶然出逢っていたんですよ。音楽番組でBEGINさんと首里城で「海の声」を歌わせて頂く機会がありまして、そのときに首里城の展望台でボーっとしていたら、キヨサクくんもぷら〜っといらっしゃって(笑)そこで初めて会っていろいろ話したんですよね。そしたら今回「キヨサクくんに作曲してもらえることになった」と聞いて、そこにもすごく縁を感じました。さらに、SPECIAL OTHERSさんも編曲で入って頂いて、とても素敵な楽曲になったなと感じています。――武正晴監督やキヨサクさんとの縁があって生まれた「夢のまた夢」、実際に主題歌として流れる映画『嘘八百 なにわ夢の陣』を観てどんな印象や感想を持たれましたか?桐谷健太: 武正晴監督はいろんな作品を撮られていますけど、すごく武さんらしい、正月上映に相応しいほっこりする素敵な映画だなと思いました。そして、最後に自分の歌が流れてくるのも……初めての経験だったので、ただただ嬉しかったです。あと『嘘八百 なにわ夢の陣』は、豊臣秀吉の出世を後押ししたと言われる7つの縁起物「秀吉七品(しちしな)」のひとつ、鳳凰の銘がついた茶碗をめぐるストーリーなんですけど、武さんから「健太の歌はね、鳥っぽいというか、空を飛んでいるイメージがあるんだよね。だから、主題歌を頼もうと思ったんだよ」と言ってもらえたので、鳳凰をめぐる物語の主題歌にぴったりだなと、これから映画を観てくれる人たちにも思ってもらえたら嬉しいですね。――前作『遣らずの雨と、光』でご一緒した宮沢和史(ex.THE BOOM)さんとも「中学時代からずっと支えてもらった」と語るほど宮沢さんの音楽を愛聴されていた縁がありましたけど、桐谷さんの作品には、その楽曲が生まれる必然的なストーリーが必ずありますね。桐谷健太: そうなんですよ。「あの出逢いがなかったら、この作品はなかった」と思わせる縁が毎回あるんですよね。それがずっと続いている。もちろん数字的に「人がたくさん聴いてくれた」とか「いろんな人が知ってくれた」とかそういう作品もあって、それはそれでもちろん嬉しいことなんですけど、僕からするとすべての作品が縁の積み重ねで生まれているものなので、どれも大切なんです。そういう意味では、ひとつひとつの作品はもちろん、様々な事柄に対してじんわりと達成感を感じながら活動してきた感覚はありますね。――何も無駄じゃなかった。そう思わせてくれる未来に辿り着いてきた感覚があるんでしょうね。桐谷健太: ありますね。今作「夢のまた夢」なんてデビュー当時の話から繋がるわけですから。映画『ゲロッパ!』の頃まで遡れるぐらいの関係性があって、それが武さんの最新の監督作『嘘八百 なにわ夢の陣』の主題歌に結実していくストーリー。これって凄いことじゃないですか。そう考えると、これからもいろんな伏線が回収されていくんでしょうね。今になって過去の作品をどんどん観てもらえる機会も増えていて「あれって桐谷さんだったんですね?」みたいな。自分にとっては、10年前の30代前半の作品だったとしても、それを当時4,5才で観ていなかった子供たちが中高生になって発掘してくれて、それで再評価してくれている声も目や耳に入ってきているので、すごく嬉しいんですよ。いつどこで誰が宝箱をパカーっと開けてくれるか分からない時代になってきているので、この先もいろんなストーリーが繋がっていくんだと思いますね。――過去の自分が未来の自分のストーリーを切り開いていく。そんな瞬間もたくさん待っているかもしれない。桐谷健太: 「海の声」もそういうストーリーだったんですよ。あれの前にイナズマ戦隊さんとドラマ主題歌をリリースしていて、その曲をCMプランナーの人が聴いていて。さらに、三線を持って出演した明石家さんまさんのバラエティ番組も偶然観てくれていて、それが浦ちゃん(浦島太郎)に繋がってあの曲が生まれたんです。そういう自分の小手先じゃどうにもならない、いろんな縁の力が働いて面白い未来に繋がってきている。だからすべての出来事とそれらの機会を作ってくれた人たちに感謝ですよね。今回の「夢のまた夢」にもそういう強い縁の力を感じます。――その新曲「夢のまた夢」、どんな風にリスナーに響いてほしいなと思いますか?桐谷健太: 劇場で映画『嘘八百 なにわ夢の陣』と共にこの曲を聴いてくれる方は、もう新年ですからキラキラした気持ちで劇場を後にしてくれたら嬉しいなと思いますね。しあわせな気分になってほしいですね!――では、最後に、2023年をどんな1年にしたいか伺わせてください。桐谷健太: 2022年は身も心もどんどん健康になっていった1年だったんですよ。仕事にもプライベートにもすごく楽しく真摯に向き合えましたし、どの役も楽曲もすべて新しい扉を開くことができたんですよね。そういう日々を送ってきた中で、最近「あ、これからやな!」とすごく感じるんです。なので、2023年もその感覚を大切にさらに進化していきたいです。思いっきり楽しみたいですね!取材&テキスト: 平賀哲雄