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『重力ピエロ』に続き、東京競馬場のGIで好走するのは、あの作品の名を持つ馬?

2026/05/29掲載
映画のタイトルにまつわる面白いエピソードがあったら、なんでもいいのでおしえてください。
 5月24日(日)に東京競馬場で行なわれた3歳牝馬のチャンピオンを決定する最高峰のG1レース・優駿牝馬、通称“オークス”で、ジュウリョクピエロ号が優勝。騎乗した今村聖奈騎手は、デビュー5年目にしてJRA女性騎手として初めてG1制覇を達成。しかも、日本のクラシックレース(3歳馬のみが出走可能な桜花賞、皐月賞、優駿牝馬、東京優駿、菊花賞の伝統的な5競走を指す)初騎乗で初勝利という、日本の競馬史に刻まれる輝かしい快挙となりました。

 今村騎手が“ピエちゃん”と呼ぶジュウリョクピエロ号は、“重力+ピエロ”という意味でその名が登録されていますが、これはベストセラー作家・伊坂幸太郎の同名小説から名付けられたもの。「楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる」という同小説に登場する名言そのままに過酷な東京競馬場の2400メートルを駆け抜けていった姿は、競馬ファンのみならず、多くの人に感動をもたらしました。

 レースの翌日には、馬名の由来となった伊坂幸太郎の小説『重力ピエロ』へ多くの注文が入ったそうで、思わぬ形で脚光を浴びることに。2003年に単行本として刊行された『重力ピエロ』は、2009年に映画化。加瀬亮岡田将生が主演を務め、吉高由里子鈴木京香小日向文世らが共演しました。ロック・バンドのS.R.Sの1stシングル「Sometimes」が主題歌に抜擢され、映画の音楽を担当した渡辺善太郎がサウンドトラック『a circus troupe ~Gravity's Clowns: Music from and inspired by the motion picture~』を発表。同サントラでは映画の舞台となった仙台出身のDJ、半沢武志のユニット“FreeTEMPO”や熊木杏里らが参加し、注目されました。

 さて、その快挙の余韻が続くなか、5月31日(日)に日本競馬最大の祭典・東京優駿、通称“日本ダービー”を迎えることになります。2026年で第93回を数える日本ダービーも、選ばれた3歳馬のみが一生に一度だけ走ることを許される貴重な舞台だからこそ、すべての競馬関係者やファンがそれぞれに特別な感情を抱きます。2400メートルを最初に駆け抜ける馬はどの馬なのか、ファンもそれぞれの思いを馬券や声援に込めることでしょう。

 ところで、オークスでは小説・映画のタイトルを持つ馬が勝利しました。ダービーでも作品の名を持つ馬がいないかと“二匹目のどじょう”とばかり出走馬を眺めていると、メイショウハチコウ号という馬が出走する模様。“ハチコウ”の名は、銅像が渋谷の有名スポットにもなっているおなじみ“忠犬ハチ公”が由来。その生涯を実話に創作を加えて描いたのが、1987年公開の映画『ハチ公物語』です。仲代達矢八千草薫ほか豪華キャストが出演した本映画は、興行収入50億円の大ヒット作となりました。その成功は海外にも伝わり、2009年にリチャード・ギア主演によるリメイク版『HACHI 約束の犬』が製作されました。

 そのメイショウハチコウ号は、下馬評は高くなく、18頭中下から数えた方が早い人気順となっています。しかしながら、ニュージーランド出身の実力派、マイケル・ディー騎手が騎乗し、ダービーへのトライアル(リステッド)競走となるプリンシパルステークスで1着となるなど、ポジティヴな要素もあります。近頃G1レースは特に上位人気が強さを見せる堅めのレースが続いていますが、結果は神のみぞ知るといったところ。気持ちや懐に余裕がある方は、2週連続で映画作品名を持つ馬の勝利を願いながら、メイショウハチコウ号に注目してみてはいかがでしょうか。

(写真は、2009年10月リリースのDVD『重力ピエロ 特別版』)
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