特徴のあるデザインを見ればイクリプスのスピーカーだということはすぐに理解できるが、「TD-M1」は、スピーカーという枠にとどまらず、192kHz / 24bit対応のUSB接続D / Aコンバーターとアンプが内蔵されている。入力はUSB、AUX、そしてAirPlayにも対応している。単なるパワードスピーカーの製品ならば数多く存在しているが、TD-M1のようなD/Aコンバーターを内蔵し、加えてAirPlayなどスマートフォンやタブレットでの操作も可能な製品となると類似したものはまだ少なく、現時点では最も新しいタイプのオーディオ機器ということになる。

　音源と音楽プレーヤー以外はすべてTD-M1に内蔵されているので、PCやMacとUSBケーブルで接続し、PC側からサウンド出力の設定でTD-M1を選べば簡単に音が出る。

　また、192kHz / 24bit対応のDACが内蔵されているので、最近増えてきているハイレゾ音源にも対応している。TD-M1で是非ハイレゾ音源を体験してほしい。

　本体での電源オン / オフや入力の切り替え、そして音調調整などはタッチセンサーで行なうため、つまみやスイッチ類の突起がなく大変スッキリしたデザインで好ましい。実際に使用してみると、指先による操作はとてもスムーズだし、LEDインジケーターによる表示もわかりやすい。また、ステレオミニのライン入力やUSBのA端子があるので、CDプレーヤー、DVDプレーヤー、チューナー、あるいはVTRデッキの音声出力、そしてスマホなどを有線でTD-M1に接続して音を出すことができる。

　だが、何と言ってもイクリプスTDM1の大きな特徴はワイヤレスだろう。ワイヤレス接続はダイレクトモードとWiFiモードが選べ、ダイレクトモードならWiFi環境がなくてもAirPlayを楽しむことができる。この場合は電源スイッチと音量を下げるセンサーを同時にタッチすることでインジケーターを緑色状態にしてスマホ側で「ECLIPSE」を選べばOKだ。さらに、ダイレクトモードで接続後、Webブラウザからの設定でWiFiモードへの移行ができるので、WiFi環境下ではWiFiモードで使えば、TD-M1は持てる能力をすべて発揮することになる。またスマホやタブレットの専用アプリTD Remote（無償）をダウンロードしてインストールすれば、入力の切り替え、音量調整、電源オンオフなどをリモートで行なうこともできる。新しいPCオーディオ環境にマッチした製品の登場といえそうだ。