“ヨーロッパのジャズ大国”として知られるポーランドのピアニスト・
スワヴェク・ヤスクウケ(Sławek Jaskułke)が、同国を代表する伝説的ピアニスト / 作曲家
クシシュトフ・コメダ(Krzysztof Komeda:1931-1969)の名曲を“再構築”した最新スタジオ録音作『
コメダ(RECOMPOSED)』(RPOZ-10041 2,500円 + 税)を6月20日(水)に発売。
2017年に東京で開催されたピアノ音楽のフェスティヴァル〈ザ・ピアノエラ2017〉に出演し、圧倒的なソロ・パフォーマンスで多くのファンを獲得したヤスクウケ。これまでソロ作品のリリースが続きましたが、本作ではセクステット編成でコメダの名曲群に挑戦。
コメダは世界的な映画音楽家としても知られ、
ロマン・ポランスキー監督『
水の中のナイフ』や『
ローズマリーの赤ちゃん』、
アンジェイ・ワイダ監督『
夜の終わりに』が特に有名。コメダ作品のカヴァー・アルバムはトマシュ・スタンコほか1990年代以降毎年のように発表され続け、室内楽やオーケストラによる演奏も多く、その音楽は
ショパンらクラシックの作曲家に並ぶ敬意と評価を集め続けています。
本作は単なるカヴァーではなく、“RE-COMPOSED”という試みで「コメダが音楽を創る過程を、現代のミュージシャンの音楽的背景を使ってなぞっていく」というコンセプトのもと、“楽器を使ったポスト・プロダクション”ともいえる手法がとられています。楽曲にはコメダ独特のリフが複数のコメダ曲から使われるなど、再構築されています。
メンバーはポスト・ロックなどに影響を受けている若い世代が参加。静寂と躍動美が交互に現れる知的なサウンドとスコア、そしてヤスクウケ独特のピアノ・トーンが、コメダという伝説を新しいポーランド・ジャズへと導く内容となっています。