吉川 友×南波一海 ロングインタビュー on stage 〜定期的にインタビューされてみっか!〜(WEB ver.)

吉川友   2013/11/22掲載
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 CDジャーナルWEBにて過去4度にわたって掲載されたライター南波一海による吉川 友インタビュー。アイドル・インタビューの概念を豪快に覆す、自由奔放にもほどがある受け答えが話題を集め、いまやCDジャーナルWEBの名物企画となったこのインタビューがついにライヴ化! ここでは、さる11月3日、銀座・時事通信ホールにて、定期公演の第1部として行なわれたトーク・ライヴの模様をテキスト化してお届けします。
 「ついに来ちゃいましたね、この時間が」
――さっきから裏で「何かドッキリがあるんじゃないか」って、しきりに言ってましたけど。
 「ほんとに怖いですよ」
――ないない。本当にないです。あとマネージャーさんにNGワードを確認してましたね。
 「出る間際に“NGワードありますか?”って。そしたら何もなくて」
――何もなかった(笑)。
 「“常識の範囲内で”って言われましたね」
――でも、吉川さんマズいこと言わないでしょ。
 「きっか常識人なんで、自分が損になること言ったりとかは絶対ないんで大丈夫ですよ。吉川 友のインタビュー、いつもはグダグダな感じでやらせていただいてるんですけど、今日はきっちり時間を決めてやろうということで。1時間ちゃんと計りましょ」
――そうですね。どんなに話が盛り上がってる途中だったりしても、1時間で止めるっていう約束にして。
 「(タイマーをセットして)それじゃあ行っちゃいましょう! 吉川 友定期公演、インタビューされてみっか! よーいスタート!」
――じゃあ、お願いします。いつも趣味の話するじゃないですか。最近は何かあるんですか?
 「ないんですよ。最近、趣味がないんですよ」
――前回、話したときはクックパッドにハマってるって話をしたじゃないですか。
 「クックパッド?」
――忘れてるの!?
 「クックパッドの話なんてしました?」
――クックパッドを見て料理をするって話をしてましたよ。
 「ん〜?」
――数ヵ月前の話ですよ。
 「そんな前でしたっけ。ふーん。なんか、そうなんだって感じ」
――(料理は)まったくしてない?
 「してないですね。最近は、歯が痛くなって。飛行機に乗ってて、気圧で歯がやられたらしくてですね。その日から痛くなって、ずっと腫れてて。左側の後ろが噛めない状態になっちゃったわけですよ。だから硬いお肉とかも食べられない。言い換えればダイエットですよね。一石二鳥だったからいいんですけど。だから、柔らかいものを食べようと思って、もやしだったり、サラダだったりゼリーだったり、そういうものしか食べれなかったんです」
――それって虫歯かなんか?
 「なんか急に腫れたんですよ。おたふくみたいな感じで。でも、そんなことがあって、もやしを使った料理、もやしチヂミっていうのをクックパッドで調べて」
――クックパッド使ってるじゃん!
 「あっごめんなさい(笑)」
――で、いきなりダイエットの話を挟んできましたけど、どうなんですか最近は?
 「最近は会う人会う人に“太ったね”って言われたり、“痩せたね”って言われたりして、誰を信じていいのか分からなくなりましたね」
――ファンのみなさん的にはどうなんですか?
 「痩せたよね?」
(客席、微妙な反応)
――「は、はい」って言わされてますよ。
 「まだみんなには言えないんですけど、11月はお仕事でピチピチの衣装を着る機会があるんです。そのために痩せないといけないんですよ」
――初めてインタビューしたのが去年の夏だったんですけど、1回目のインタビューを読み直してみたら、すでに太った話をしてるんですよ。以後、ずっとダイエットの話をしてるんです。毎回内容一緒でした。
 「あはははは」
――「ダイエットします」って毎回言ってるのに、なんでずっとその状態が続いてるのかなと思って。
 「なんなんですかね。きっかも早く痩せたいですよ」
――もやしとか食べてて、“おっ痩せたな”みたいな印象はあるんですか。
 「ないですね」
――ざっくり言いますね。
 「去年穿けてたパンツとかも穿けませんし。着る服ないんですよ。大変ですよね、女の子って」
――今日は私服なんですよね。
 「私服です。私服だから、このへん(襟元)化粧とか付いて汚いの、ほんとに」
――今日着てるのは最近買った服ですか?
 「2〜3年前ぐらいですかね。これは着れるんですけど、下半身が太ったんで。腰周りが。女性特有の」
――僕、ダイエットの話とかインタビューでしなくていいと思ってるんですよ。でも、吉川さんが積極的にしてくるんですよね。
 「そうなんですか」
――だいたい自分からですよ。
 「それぐらいしかネタがないってことなんですかね」
――さっきもリハーサルで立ち位置決めるときに、最初のインタビュー以来、自分は汚いみたいなイメージが付きまとってるとか言われて。最初のインタビューで部屋が散らかってるっていう話をしてくれたんですけど、“その話が載ったせいで、私は汚い女みたいなイメージで言われるようになった”みたいな話をされて。
 「そう」
――でもそれ全部、自分で言ってるんですよ、吉川さん。
 「そうなんですか?」
――「そうなんですか?」じゃないでしょ。今はどうなんですか。
 「今ですか? 今は本当に綺麗ですよ。このまま終わった後、“みんなで部屋行く?”みたいな(会場笑)。それぐらい今は片付いてきましたね。汚いイメージから、クリーンな吉川友を目指していこうというのが最近の願望ですかね」
――〈アイドルプラネット〉のインタビューでも部屋が汚いみたいな話をしてましたよ。
 「そうですか。最近ですね、それ」
――ごくごく最近ですよ。
 「そんなこと言ってましたっけ。言葉を選んで話したほうがいいな。思ったことをすぐポンッて言っちゃうんで。変なこと言ったら(記事にするとき)消してもらうし、みたいな。でも、今日は公開っていうことで、きっか意外と言葉選んで喋ってます」
――いいんじゃないですか? こういうクローズな空間だし。
 「大丈夫ですか? じゃあ、ここから選ばないで喋ろ。(急に立ち上がり、大声で)う〜〜ん!」
――みなさん、吉川さんはこうやってインタビュー中に急に立ち上がったりするんですよ。
 「きっか、座ってるのがすっごい苦手なんですよ。じっとしてられない子で、いつもフラフラしないとダメな子なんですよ。だから座りたくないなって」
――じゃあ、立ち話でもいいですよ。
 「いいですか(歩きはじめる)。こんな感じで。でも、あと44分もあるから座ろ〜。(椅子に座って)どうぞ!」
――ほんと……。吉川さんといえば、自分の曲の話をしたがらないですよね。
 「ふふ」
――あれは、なんなんですか?
 「曲について……(小声で)そこまでわかってない」
――3回目のインタビューのときに、1枚1枚、歌詞が書いてある紙を手に持ってて、レコーディングのメモかと思ったら、こういうことを言えっていうのが書いてあったんですよね。
 「そう!」
――で、聞かれたら紙をめくって、それを読むっていう。
 「事前にスタッフさんと打ち合わせをして、こういうことだよみたいなのをやって、それを紙に書いて覚えて答えるっていうインタビュー形式に変わりましたね。やばいと思って」
――歌入れするわけじゃないですか。そのときに、これはこういう曲だなとか思ったりしないんですか?
 「思いますけど、でも歌詞とかメロディとか覚えることがすごく多いので。自分なりには考えますよ、少しは。でもレコーディングのときは、自分の“こんな感じでしょ”っていう、適当じゃないですけど、その場のノリで歌ってる感じなんで。あとからライヴで披露するときに、こういう感情を入れて、みたいな。成長型ですね」
――成長型……。で、インタビューの段階では、そんなに言うことがない。
 「まだわかりきってない成長途中なんで。あんな感じになってます」
――でも無理に紙に書いたりしないで、その感じをぼんやりしたまま喋ればいいと思うんですよね。
 「ほんとですか。じゃあ、今度からそうしますわ」
――気にしすぎなんじゃないかと思って。
 「(食い気味に)気にしぃです!」
――気にしぃですよね。
 「だって、きっか、レストランとかのお皿? あれに汚れが付いてたらダメなの」
――急に違う話きましたね。でも、潔癖なんですね。
 「軽い潔癖ですね」
――家汚いですよね。
 「あはははは」
――どっち?
 「変なところはA型なんですよ」
――ラーメンの丼の内側に指がついたり。
 「あれは大丈夫なんですけど」
――大丈夫なんですか。
 「ホテルに泊まったらドアノブをティッシュで拭いたりとか。トイレの便座を拭いたりとか。意外と潔癖なんですよ」
――それは知らなかった。なんで部屋は綺麗にしないんですか?
 「部屋は自分のもので汚れてるわけだから、そこまで汚くはないかなっていう。見た目が汚いだけで実際、触るとそこまで汚くないですよ。自分しか使ってないから」
――誰が使ったか分らないものに触れるのがダメ。
 「電車のつり革とか。意外なところで潔癖ぐせがありますよ」
――マイクとかも?
 「マイクは全然大丈夫。こういうのは大丈夫なんですよ」
――他に潔癖なシーンみたいなのってある?
 「リハの前とかストレッチするときに、こういうところ(ステージ)にベタっと座ってっていうのは、やめようかなって最近思うようになりましたね」
――でも、最近まで大丈夫だったんですよね。
 「大丈夫でした。最近、風邪をすごいひきやすくて。やっぱり、ばい菌を手に付けないというところから始めようと思って、床を触るのはやめようと思って。手を洗えばいいだけの話なんですけど。めんどくさくて」
――手を洗うのはめんどくさいんだ。
 「めんどくさくて。そんなら触んなきゃいいやと思って」
――潔癖なのかなんなのかよくわからないですね。
 「そうですね」
――さっきも面白い話をしてましたよね。
 「なんだなんだ?」
――ドッキリでカバンをいきなり持ってこられるんじゃないか、みたいなことを吉川さんが心配してるから、「そんなにマズいものが入ってるんですか?」って聞いたら、化粧品が化粧ポーチに入ってるんじゃなくて、そのままバラバラに入ってるっていう。
 「ふんふんふん」
――化粧ポーチは持ってるんですよね?
 「持ってます。おっきいの。でも、家に置いてあります」
――その中には何が入ってるんですか。
 「眉毛切りバサミとか、使わない化粧道具が入ってます。家で基本の地メイクをして、直しを会場でやるために持ってくればいいやっていう考えなので。だからいいかなって。化粧ポーチって、かさばるじゃないですか」
――バラバラに入ってるほうがかさばらなくないですか?
 「でも、バラバラに入ってるほうが、カバンの中で隙間隙間に入ってかさばらないんですよ、きっか的には」
――ああ、そうなんだ。カバンの中を見てみたいですね。
 「やだ! やだ! 本当にやだ!」
――隙間隙間に入ってるって、どういう感じなんですか。
 「今日はそこまで荷物が多くないからあれなんですけど、隙間隙間に……あれ、靴脱げちゃった」
――いいですよ、脱いでて。話題変えていいですか。
 「(突然歌いだす)わたしのこころ〜〜〜〜」
――取材中、ちょっと間が空くと、本当にこういうふうに歌ったりするんですよね。
 「歌って人を救いますよ」
――救われたことあるんですか?
 「ないですけど」
――ないの?
 「うん」
――歌やっててよかったみたいなことって普通はあるじゃないですか。
 「そうですね。ありますね」
――その場しのぎの答え、やめてもらっていいですか。
 「すいません。やりましょう! 真面目に! どうぞ!」
――「どうぞ!」じゃないですよ。ウォーキングは最近やってるんですか?
 「ここ2、3日はリハとかだったからやってないですけど、その前は意外と……あ、最近ウォーキングしてないです」
――はい。
 「なんでかっていうと、寒くなってきたから。そのぶん家の中でハロー!プロジェクトの曲で1時間、目いっぱい歌って踊るっていうのを必ずやってます」
――どういう曲ですか?
 「℃-uteさんの〈まっさらブルージーンズ〉とか。iPodに入ってる、吉川 友が知ってるダンスをひたすらやるっていうのが最近の日課です」
――じゃあ音楽の話しましょうよ。お気に入りの曲がすごいスピードでいつも変わってるじゃないですか。最近何を聴いてるんですか?
 「ちょっと前はONE OK ROCK、あと、“違う違う、そうじゃない”って曲。鈴木雅之さん?だったり、あとはソナーポケット。で、また最近、キマグレンさんに変わりましたね。あと最近、西川貴教さんと水樹奈々さんがコラボした曲(「革命デュアリズム」)をよくYouTubeで観てます」
――へえ。YouTubeとか観るんですね。
 「観ますよ。YouTube世代なんで」
――Youtube世代なんですか。YouTube世代ってよくわかんないけど。意外とインターネットするんですもんね。
 「そうですね。パソコンはあんまりできないんですけども。携帯でチェックしてます」
――エゴサーチしますもんね。
 「エロ探し?」
(会場爆笑)
 「え、何て言ったんですか?」
――エゴサーチって言葉があるんですよ。
 「エロサーチって聞こえません?」
――自分のことを検索しますよね。
 「あ、しますね、たまに」
――それは何を見てるんですか。
 「ツイッターとか」
――ツイッターを見て、いい反応があったら嬉しい、みたいな?
 「基本そうですね。いい反応があるときは嬉しいし。ライヴが終った後とか見ると、“今日は楽しんでもらえて嬉しいな”とか、“あの歌詞、間違ったのばれちゃったか”とか。反応を見るのがすごい好きで。はじめてきっかを知った人がつぶやいた、“吉川 友って誰だ。知らない”みたいな、そういうのを見るのもすごい楽しいですね」
――でも、1個でもネガティヴな意見があったりすると落ち込んだりしない?
 「もうしなくなりました」
――前はしてた?
 「ハロプロエッグ時代の14歳の頃とかは、書き込みとか見て落ち込んでたりしたんですけど、そういうことを積み重ねていくたびに、今では立派に心が座ってますね」
――ネットで反応を見るっていうのが面白いなと思って。
 「でも、アイドルの子は基本すると思いますよ」
――ああ、それはそうかもしれないですね。検索してるのを何度か見たことあります。
 「やっぱり気になっちゃうものなんですよね」
――じゃあ、今日も終ったあととか。
 「もちろんしますよ。みんな、いいこと書いてね。いいことしか書いちゃダメですよ!」
――吉川さんは今後、新曲を出す予定はないんですか。
 「今のところはないですかね」
――ベスト盤でひと区切りついたわけじゃないですか。その後がすごく気になるんです。こうやって定期イベントをやるようになったり、吉川さん周りが、ちょっと変わってきたイメージがあるんです。サイトのリニューアルもそうだし、ブログも頑張ってやってるじゃないですか。
 「はい。やってます」
――だから、そういう動きがありそうだなと思って、聞いてみたんですけど。
 「きっかはすごく出したいなと思ってるんですけど、1回、間を置いてじゃないですけど、体勢を整えて、成長したときに、また出せたらいいかなって」
――どんな歌が歌いたいっていうのはあるんですか?
 「コラボ。キマグレンさんとやらせていただいて、コラボ癖が付いちゃって。コラボ、素敵ですよね」
――コラボしてみたい人とかいるんですか。
 「“違う違う、そうじゃない”って歌った鈴木雅之さんとか。あとは……吉川晃司さんとか」
――それ同じ名字でやりたいだけじゃないですか!
 「いやいや。でも、なんですかね。一緒に成長できる人……一緒に成長できるって失礼ですよね。はははは。成長させてくれる人ですね。吉川 友を成長させてくれる人と」
――違うジャンルの人とかと。
 「そうですね。吉川 友が持ってない魅力を持った人と一緒にコラボして、どんどん引き出しを増やしていけたらなって思います」
――キマグレンさんとはライヴ一緒にやってみてどうでした?
 「もとからキマグレンさんの曲をすごく聴いてて、ライヴもすごく楽しかったんですけど、やっぱり勉強になることとかありますね。盛り上げ方とか上手ですもんね。こうやって盛り上げるんだっていうのがわかるので勉強になります」
――吉川さんのファンじゃない人も大勢いるわけですよね。
 「います、います。キマグレンさんのファンは女性が多いので、帰り際とかに、“きっかちゃん、カワイイ”とか言ってくるのがすごい嬉しいです。そんなにきっかを知らない女性に言ってもらえるのが嬉しい」
――今後もそういうコラボが。
 「やりたいですね。(ステージ脇に向かって)お願いしまーす!」
――誰もいないですね。
 「誰もいなかった。残念」
――さっきまでずっとマネージャーさんがいたんですけど。
 「飽きちゃったみたいですね」
――いろいろ忙しいですからね……。(吉川、もぞもぞ動き出す)どうしたんですか?
 「ちょっと、おけつ痛くなっちゃって」
――立ちますか?
 「いや、疲れちゃうんで。大丈夫です」
――このあと2本ライヴありますからね。さっきリハーサル見させてもらいましたけど、歌詞を間違えてましたよね。
 「ちょっと間違えてましたね。これから詰めます」
――これから(笑)。直前ですけどね。せっかく今日はこういう場なので、最後にお客さんからの質問コーナーをやろうと思うんですけど。
 「クエスチョン&リターンみたいな」
――クエスチョン&リターン。
 「そういうのなんて言うんでしたっけ?」
――質疑応答ですか。
 「英語でそういうのあるじゃないですか。質疑応答を英語にすると」
(お客さん) 「Q&A」
 「イエッサー! Q&A」
――じゃあやりましょうか。何かある方いらっしゃいますか?
 「きわどい系でも全然大丈夫です。あ、どうぞ」
(お客さん1) 「本当にきわどいこと聞いていいですか? 自分はモーニング娘。のオーディションのときに吉川さんを知ったんですけど、オーディションに落ちちゃったときは、どう思いましたか?
――いい質問ですね。
 「落ちたときですか? 落ちたときは人生で一番落ち込んだかもしれないですね。悔しかったですけど、全部やりきったからいいかなっていう感じでした。(光井)愛佳が歌って“こんちきしょー”とかそんなに……ちょっとは思いましたけど(笑)。まあ、ちょっとはですよ。誰でも思うじゃないですか。だから、そこまで悔いはないですね。今があるので。こうしてソロでデビューさせてもらって、みんなの前に立つことができているんで、今はプラマイゼロです。プラマイプラスですね」
――その後、光井さんと友達になって、どういう気分だったんですか。
 「やっと同じフィールドに立てたっていうのが嬉しいですし、愛佳とはご飯もよく一緒に行って、オーディションの話とかもたまに……しないですけど(笑)。でも、わきあいあいと、お互いソロ同士、戦いあってますね」
――吉川さんって落ち込んだ話を聞くと答えてくれないんですよね。そういうのを見せたがらないじゃないですか。
 「あー、それは結構あるかもしれないですね」
――人生で最高に落ち込んだっていうのは、どういう感じだったんですか。
 「最高に太ったときとか」
――あはは。じゃなくて、モーニング娘。のオーディションに落ちたときの悲しみとか。
 「覚えてないですね。でも、あのときは、よく落ち込んだときに“飯がのどを通らない”っていうじゃないですか」
――はいはい。
 「まったくそういうことはなかったんですけど」
――普通にもりもり食べて(笑)。
 「でも、そういう言葉を使うぐらい落ち込んでて。でも、すぐに連絡が来たんで。“ハロプロエッグに入りませんか?”って。落ち込んでる期間が短かったですね。あと、落ちたときにネットを検索してたら、“なんで落ちたんだよ”みたいな、ファンのみなさんが書いてくれたりしてるのを見て、励まされました」
――“あの子が良かったのに”みたいな書き込みを見て。
 「すごいたくさんいたんで。それを見て、逆に励まされました」
――いい話ですね。ありがとうございました。じゃあ次の方。
(お客さん2) 「以前、お母さんに洋服を買ってもらってると言ってましたが、今はどうですか?
 「服は自分で買ってます。だから……(内腿を掻いて)かゆいんですけど」
――そういうのは大勢の人前でやるもんじゃないですよ!
 「なんかプツってなってる。ここ蚊がいますよ。超かゆい。で、なんでしたっけ? あ、服か。服は自分で渋谷とか新宿とかに行って買うことが最近は多くなりました。お母さんは可愛い系の服を着させたがるので、買ってきても着ないことが多いですね。最近は21歳なので、黒と白とかシックな感じの服が多くなりました。こんな感じでーす。ありがとうございます」
――次にいきましょう。素朴な疑問とかでも大丈夫ですよ。
 「いいですよ。なんでも。じゃあ、どうぞ。あれ? 白鳥じゃないですか!」
――すごい!
 「コスプレしてる人が数人いるの。嬉しい! あ、それ、ブドウ仮面みたいな」
――ブドウ仮面って(笑)。
 「あ、仮面舞踏会だ。その前の人はカンパーイですか(※おそらくは髭男爵の“ルネッサーンス!”を言いたかった)。ははは。あ、はっちゃんね。きっかのライヴでいつもお世話になってるギターの。なるほど、いいとこ突いてますね」
(お客さん3) 「吉川さんが他のアイドルさんと一緒に出るイベントを何度か拝見していて、そうやって見比べてみると、吉川さんはアイドルっていうよりも、歌手っていう感じが自分的にはするんですけど、吉川さんの中では、そういった違いというのを意識したりするんですか?
 「なるほどー。そうですね、今年の夏とか、他のアイドルがたくさんいる中、ソロでイベントに出演することが多かったんですけど、きっかはきっかなりに、ありのままの自分を出してるつもりなんです。やっぱりデビュー当時は、曲も衣装も含め、全部がアイドルっぽくっていうのが事務所の方針だったみたいですけど、最近ではそれが覆されて。今では衣装も曲もアイドルからアーティスト? ボカロPさんとコラボさせてもらったりとかして、そういうふうに変わってきてるなっていうのは、やっぱりある。MCも、デビュー当時は、決められたことをちゃんと喋ってたわけなんですけど」
――今は?
 「自由に。アーティストっぽく喋ろうってことですかね」
――嘘じゃないですか、それ。
 「アーティストっぽく喋ろうとしてます! でも、みんながアイドルっぽいのを見たいのか、アーティストっぽいのを見たいのか、意見はバラバラだと思うんですけど、曲ごとにアイドルっぽいきっかだったり、アーティストっぽいきっかだったり、そういう部分を強弱つけて見せていけたらいいなと思います」
――どっちが好きとかあるんですか?
 「年齢的に、きっかはアーティストっぽいほうがいいんじゃないかって」
――〈IDOL NATION〉に出たときとか、そういうことを思いました? “この人たち、若いな〜”とか。
 「やっぱりグループの方って、衣装がもうアイドルですよね」
――ああ、なるほど。制服とか着ないですもんね。
 「制服ひらり(※おそらくは〈スカート、ひらり〉)はしないですね」
――CAの格好とかしないですもんね。
 「マイクこんなふうに持ったりしませんからね(横向きに持つ)」
――あはは。男性のダンサーさんが付いてたりするし、そういう意味でも違いますもんね。
 「そうですね。ダンサーさんがいるとやっぱりカッコよく見えますし(内腿を掻く)」
――あの、掻かないでもらえますか。
 「かゆいんですよ。赤くなっちゃった。取材やってるときにかゆくなりません?」
――ならないですよ。もしかして、こっちがそういう隙を与えちゃってるんですかね。ちょっと退屈だなみたいな。
 「あ、そうかもしれないですね」
――そうでしたか。
 「そんなことはないんですけど。あとは、じっとしていられないっていう」
――そういえばタワレコの『アイドル三十六房』のときも、客席に下りましたね。
 「ありましたね。渋谷でやったとき」
――今回は自分のイベントだけあって、ステージからいなくなるってことはないですね。
 「さすがにあんなことはしないですね。常識の範囲内で」
――僕のイベントのときは常識の範囲内で行動してくれなかったんですね(笑)。じゃあ、最後にもうひとつぐらい質問いきましょうか。
(お客さん4) 「今後、ブログをこんな感じにしていきたいっていうのはありますか?
 「この中で、きっかのブログを見てくれてる人っていますか?(挙手を求める)」
――そりゃいますよ。
 「全員挙げてくれないと困るんですけど」
――更新のペースが物凄いですよね。
 「(聞かずに)あれ? ちょっと待って。おかしいな」
――どうしたんですか?
 「ここ今、何人います? 100人超えてますよね。でも、コメント70とかしかないんですよ」
(場内爆笑)
 「あれ? 合わないぞ。ちょっとちょっと。“イイネ!”だけ押してコメントしてないでしょ、みんな。ひどーい」
――コメントしてほしいんですか。
 「コメントってやっぱ重要じゃないですか? きっかがブログやる上でコメント数っていうのは……数字って、売り上げもそうですけど、気になりますよ、アイドルは」
――この人は3桁いってる、みたいな。
 「やっぱそういうのはチェックしますね。今日のお客さんは100人は絶対に越えてると思うんで、今日のコメントは100は越えたいですね。みなさん絶対ですよ」
――数もそうですけど、大事なのは内容ですよ。コメントは読んでるんですか?
 「全部読んでます。今までブログ書いても、コメントとかみんなの反応とか……残り1分? オッケー……今回、アメブロを始めて、コメントを読めて、みんなの気持ちとか、率直な感想とか知れてすごい嬉しいです。最近、携帯離れしてたんですけど、携帯依存症になっちゃって」
――ということは今後も今のペースでブログを更新するってことですかね。
 「1日3回、出来る限り」
――絶対続かないと思いますけど(笑)。
 「まあ始めたばっかりなんで。写真をどんどん上げていきたいなっていうのが、きっか的な願望で。今までやってたブログは1回につき1枚しか写真を載せられなくて、溜まってた写真がいっぱいあるんですよ。デビュー当時から全部。今それを歴代のマネージャーさんに、載せられる範囲内で送ってくださいって言って、送ってもらってバシバシ載せてるわけですよ。だから今後も昔の秘蔵写真を……」
――さん、に、いち……。
 「(早口になって)載せていきたいなって!」
――終わりです!
 「長かったですねー」
――そうですか。結構早かったですけど(笑)。
取材・文 / 南波一海(2013年11月3日)
吉川 友
吉川 友
第2回定期公演


■ 2013年12月23日(月・祝)
東京 秋葉原 AKIBAカルチャーズ劇場

〒101-0021 東京都千代田区外神田1-7-6 B1f
[第1公演]
クリスマス気分をゲームとトークで盛り上がろう!〜定期的にさわやか五郎と何かしてみっか!〜
※本会場は椅子席と一部立見エリアがございます。

[第2 / 第3公演]
Early Christmas Snow 〜定期的にイベントしてみっか!〜

第1公演: 開場 12:30 / 開演 13:00
第2公演: 開場 15:30 / 開演 16:00
第3公演: 開場 18:30 / 開演 19:00
前売 3,000円(全自由 / 整理番号付き / 税込 / 別途ドリンク代500円)

※3歳以下無料。4歳以上チケット必要
※整理番号順でのご入場となります。
※本会場は椅子席と一部立見エリアがございます。

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