エリック・クラプトン (ギター&ヴォーカル)、
ジャック・ブルース (ベース&ヴォーカル)、
ジンジャー・ベイカー (ドラム)らの凄腕ミュージシャンが1966年に結成した英国のスーパー・グループ、
クリーム の解散コンサート『クリーム /フェアウェル・コンサート1968』が、2月6日(金)より劇場公開されることが決定。あわせて場面カットと予告編が公開されています。
その革新的なサウンドで、後のロック界に幅広く影響を与えたクリーム。結成から2年経った1968年7月、解散を発表し、同年8月(米は6月)には3枚目のオリジナル・アルバム『
クリームの素晴らしき世界/Wheels of Fire 』をリリース。10月4日から11月4日まで全米ツアーを経て、11月25日&26日のロンドン・ロイヤル・アルバート・ホール公演をもって解散しました。本映像はその最終公演にあたる11月26日のロイヤル・アルバート・ホールでの解散コンサートの模様を中心に制作されたドキュメンタリー作品となっており、メンバー3人への独占インタビューも収録。監督は『
フランク・ザッパの200モーテルズ 』(1971)をはじめ、数々のミュージシャンの映像作品に関わる鬼才、
トニー・パーマー が務めています。本作は2005年の再結成までの間、クリームが唯一残したオフィシャル映像で、日本での劇場公開は初となります。
若き日のエリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーが凄まじくぶつかりあう、ロック史上に刻まれた白熱のパフォーマンスを収めた本作の公開に寄せて、音楽ライターの大友博と通訳・翻訳家、元スローハンドクラブ副会長の前むつみよりコメントが到着しています。
[コメント] 23歳のクラプトンを待ち受けていた十字路 トリオ、つまり三人だけという最小編成で1960年代後半のロック界に革命を起こし、その表現領域を大きく広げたバンド、クリームがいかに偉大な存在であったかについては、あらためて語るまでもないだろう。そのフェアウェル・ツアーの最終日、1968年11月26日のロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートを中心に、一年ほど前に収録されたものと思われるインタビュー、時代を感じさせるやや独善的なナレーションなどで構成されたこの映像作品が、60年近い歳月を超えて、とりわけライヴでの彼らの凄さを余すところなく伝えてくれる。 だが、三人それぞれの圧倒的な演奏力とその強烈なぶつかりあいは、評論家筋からの評価やファンの受け止めはともかく、23歳のエリック・クラプトンを苦しめてもいた。とりわけザ・バンドが同じ年に発表した『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』でのオーガニックなサウンドに打ちのめされ、クリームのギタリストとしての自分に疑問を感じるようになっていたのだ。 結局彼はクリームを去り(それはバンドの解散を意味していた)、新しい地平に向かって歩みはじめることを決意する。だから、ロバート・ジョンソンの「クロス・ロード・ブルーズ」を翻案した「クロスーロード」は、彼の心境の正直な表明にほかならなかった。その古典を自分のものとして歌う彼の表情には、解放された喜びのようなものすら浮かんでいるではないか。 この映像をNHKの『ヤング・ミュージック・ショー』で観たのは、1972年春のことだが、クリームのあとブラインド・フェイスやドミノスでさらなる苦悩を味わったクラプトンは、そのころ、深い闇に沈み込んでしまっていた。彼の前にはまだ、いくつもの十字路が待ち構えていたのだ。 ――大友博 / 音楽ライター これを見ずして、ロックを語るなかれ! 1968年、当時エリック・クラプトンは23歳、ジャック・ブルースは25歳、ジンジャー・ベイカーは29歳。この3人の若者が最高のテクニックを駆使し、互いを挑発し合いながら繰り広げる長尺のインプロビゼーションは「演奏」ではなくまるで「闘い」のようだ。57年経った今でもその音は色あせることなく、胸が震える。1972年、NHK『ヤング・ミュージック・ショー』でこのライヴが初めて放送された時はテレビの前に正座し、彼らの演奏やインタビューを食い入るように見入った。特に動くクラプトンのギターを弾く姿、ルックスがカッコ良すぎて気絶しそうになった記憶が鮮明に蘇る。 ――前 むつみ / 通訳・翻訳家、元スローハンドクラブ副会長 VIDEO
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