今年活動30周年を迎えるヒップホップ・グループ、
LAMP EYEが8月8日、CLUB CITTA'(神奈川・川崎市)にて、日本のヒップホップ・シーンを黎明期から支え続けている
キングギドラと
RHYMESTERをゲストに迎え、〈LAMP EYE 30th Anniversary LIVE SHOWCASE「熱帯雨林」〉を開催し、詰めかけた“HEADZ”たちを熱狂させました。
90年代、東京のアンダーグラウンドに突如現れたLAMP EYEは、1995年にEP『下克上』を発表。ヒップホップ史に名を残す不朽の名曲「証言」は、1995年にアナログ盤、1996年11月25日にCDシングルとしてリリースされました。「証言」では、ハードコア・ヒップホップ・ユニット“雷”のメンバーを多く招いており、
YOU THE ROCK★(ユウ・ザ・ロック)、G.K. MARYAN(GKマーヤン)、
Zeebra(ジブラ)、
TWIGY(ツイギー)、DEV LARGE(デヴ・ラージ)ら豪華MCのマイクリレーを楽しむことができます。
[ライヴ・レポート] 「熱帯雨林」では、まずRINOがステージに登場。「LAMP EYEの30周年で、キングギドラとRHYMESTERが快く参戦してくれました」と感謝を伝え、「本当に短い時間で、あっという間に過ぎると思うんだよね。一緒に、あがっていってくれ、兄弟! 令和8年8月8日、今日ここに、『熱帯雨林』を開催したいと思います」と宣言。
「『熱帯雨林』へ誘う最初のアーティストはRHYMESTER!」と呼び込むと、RHYMESTERのライブがスタートした。
RHYMESTERは「熱帯雨林、始めるぜ!」の声とともに、「JIN-TRO (R.E.S.P.E.C.T)」に乗ってステージへ。続けて「キング オブ ステージ」のサビを挟むと、宇多丸が「何年経とうと、気持ちも言いたいことも変わらねえよ。みんなもそうだろ?」と呼び掛け、1999年リリースのアルバム『リスペクト』収録の「耳ヲ貸スベキ」のパフォーマンスへ。
フロアからも「耳ヲ貸スベキ!」という声が上がり続け、日本のHIP HOPシーンにおいて“聖地”とも呼ばれるCLUB CITTA'は、冒頭から熱狂的な空気に包まれた。
KOHEI JAPAN、ラッパ我リヤ、BOY-KEN、DABO、TWIGY、Zeebraらゲストも次々とステージに上がり、ラストは「ONCE AGAIN Remix feat. DABO, TWIGY, Zeebra」。会場の熱気は最高潮に達し、フロアは一体感に包まれた。
続いて登場したのはキングギドラ。「よう、熱帯雨林」と声を掛けながらステージに登場すると、「未確認飛行物体」「大掃除」「真実の弾丸」「F.F.B.」「ロンリーガール」を次々と披露。フロアを大いに沸かせた。
MCを挟んで披露されたのは、Zeebraのソロ曲「フリースタイルダンジョン」。Zeebraは同曲について、「MCバトル的な世界観をロールプレイング的な感じにして1曲作ろう」と思ったことが、『フリースタイルダンジョン』を作るきっかけになったと紹介。会場を大いに沸かせた。
さらにゲストとしてUZIが登場。ラストは「UNSTOPPABLE」で締めくくり、「2026年、これからも俺たちはUNSTOPPABLE、楽しみにしてください!」と呼び掛けると、会場から大きな拍手が送られた。
そして、いよいよLAMP EYEが登場。大歓声に迎えられてステージに姿を現すと、「DEAR PLAYER」でライブをスタート。冒頭から会場をLAMP EYEの色に染め上げ、「タンガンマン」「ラストダンス」などをノンストップで披露。さらにゲストを呼び入れ、次々と楽曲を繰り出していった。
RINOは、「このライブは、2回、3回と続けていっていいですか? 全天候型で、雨の日でも、インドアでも、アウトドアでも、いろんな可能性をおじさんたちが中心でやっていきます!」と意欲を示した。
さらに、「誰かから奪おうとは思ってないから。分ける気があるおじさんたちは集まってやってるから、ぜひ、楽しみにしてください」と続けた。
「SNSとかは苦手で、ゆっくりやっているところなんだけど、どうにか時代の回転に合わせようとしています。でも、あのときの俺たちは、絶対に曲げない33回転と45回転をしっかり持っていました」
そして、人生の折り返しに入ってから感じていることとして、「LOVEを倍返しして、愛を返していかなきゃということ。最高のメンバーたちと一緒に、何もないところから始められることを今でも光栄に思えるし、過去を振り返ったときに笑顔しか出てこなくてさ」と心境を語った。
さらに、「今からおじさんたちが巻き返す時代がくるのかと。来年あたりBBCあたりが特集を組むかも。日本で不思議な現象が起きていますって!」と軽快なトークで会場を沸かせた。
そして、「ここから10数分少々の90年代の旅へ出発します」と告げ、「メドレー90s US beats」として「愛しき90s」「下克上」「Across The Globe」「暗夜航路」「Droopy Drawers」を立て続けにパフォーマンス。
NEW ALBUMからの先行シングル「UP HILL BATTLE」(今年6月26日リリース)を披露し、Mummy-Dとともに「浪漫は1日にしてならず」を歌い上げた。
やがて、RINOが終演の時間が近づいたことを告げると、会場には「いよいよ最後の曲が始まる」という空気が漂い、フロアは騒然となった。
RINOは、LAMP EYEを代表する楽曲「証言」が生まれた当時を振り返る。
「みんなで集まったときに、確か最初はDEV LARGEだったと思うんだけど、『俺、「証言」って曲をつくりたいんだ』と話して、1人、1人、口説いていきました」
さらに、「『自費でつくるなんて借金を抱えるだけだから止めろ』って、いろんなやつに言われたけど、俺たち、根拠のない自信に満ちてて」と当時を振り返った。
現在もフリースタイルバトルなどで使われることが多いことに触れ、「まさかこんなふうに時代を超えて」と、「証言」が今なお色あせることなく受け継がれていることへの驚きも口にした。
そして、「目の前の扉は閉まっていても、絶対に違う扉が開いてるから。みんなも可能性を信じて、自分の夢があったら最後まで全うして、やり続けてください。『証言』」と呼び掛けると、ステージに上がった仲間たちとともに「証言」を披露。
LAMP EYEを起点に、日本のHIP HOPシーンを築いてきたアーティストたちが一堂に会したステージ。その歴史と現在をつなぐ「証言」に、ボルテージが最高潮に達したフロアは大歓声で応えた。
最後にRINOは、「また近いうちに会えることを楽しみにしています。今日は本当にありがとう。ピース」と感謝を伝え、30周年記念ライブ「熱帯雨林」の幕を下ろした。[コメント]振り返れば、30年はあっという間でした。
良い事も悪い事もありましたが、不思議に悪い出来事ですら良い思い出になってます。
そしてその1つ1つの思い出が積み重なって今の日本のヒップホップシーンの土壌になってると思うと誇らしくもあります。
今後はまだ会場は決まってませんが、秋のアルバム発表後にリリースパーティーを開催する予定です。
そして今まで支えてくれたファンの声に応えられる様に楽曲制作に比重を置くつもりです。――RINO 結成から33年。今も活動を続けられていることを誇りに思います。支えてくれた皆さんに感謝しています。
「UP HILL BATTLE」に続き、アルバムのリリースも控えています。
今のLAMP EYEの音を、自由に楽しんでもらえたら嬉しいです。これからも自分たちのペースで進んでいきます。――DJ YAS