今から約20年前にリリースされた、
山田晃士と
佐藤芳明からなるシャンソン、カンツォーネなどの欧州の伝統歌唱音楽をベースに奇想天外なサウンド、パフォーマンスを表現する2人ぼっちユニット“
ガレージシャンソンショー”(略して“ガレシャン”)の初期作品である1stアルバム『
ガレージシャンソンショー』と2ndアルバム『
狂歌全集』の配信が1月17日(水)よりスタートしています。
この度の配信に際して、メンバーの山田、佐藤の2人からそれぞれのアルバムについて現在の視点からの解説、さらにはそれぞれから配信に際してのスペシャルコメントが届いています。
[山田晃士からの作品解説]『ガレージシャンソンショー』
ロック歌手・山田晃士とクラシック&ジャズ蛇腹弾き・佐藤芳明が、ふたりぼっちでその音楽世界を屹立させる事を念頭に置き、結成されたガレージシャンソンショー。
ファーストアルバムは“他に誰もこんな事やってねえだろう!”という勢いに溢れた、荒削りながらも生々しいLIVEなアルバムです。
時代性の無い音なので、古めかしさは感じないかも。
つまり、現在のガレシャンも大して変わっちゃ居ないと言う訳。その原石がここにあります。
『狂歌全集』
前作の世界観をより過剰に表現したセカンドアルバム。ハードに仕上がりました。
録音物としての音像にも欲を出し始めましたが、それも味付け程度、基本は生演奏。
クリックも使わず、せーの!で録音するやり方は、ファーストアルバム同様、昔のロックバンド宛ら。どの曲も3テイク以上は録ってないんじゃないかな?
作詞家としては、『灯り窓』『夜会服で』辺りの、女性目線のドラマを書く事に挑戦してみました。上手くいったと思います。[山田晃士からのメッセージ]より手軽に、お気軽に、聴きたい音楽を手に入れられる時代。
入るのは簡単でも、中々抜け出せない、そんなガレシャンになれたら良いな。
キングレコードさん、よくぞこんなグループをメジャーでリリースしてくれました。
merci beaucoup.[佐藤芳明からの作品解説]『ガレージシャンソンショー』
もはや記念碑的な処女作にして、既に確立された退廃的な毒々しさと濃厚さと疾走感。
生ぬるい世間にモノ申すかの様な、若かりし当時のトガった根拠のない自信が伺えるのが、我ながら面白くもあり、恥ずかしくもあり。
『狂歌全集』
前作を更に煮詰めた劇薬仕様。
録音技師T氏による悪戯ならぬ秘技も各所にちりばめられ、ライブだけでは味わえない録音物ならではの濃厚な味わいに舌鼓を打ったり打たなかったり。[佐藤芳明からのメッセージ]2003年、奇妙な格好をした歌とアコーディオンの“ふたりぼっちユニット”によるアルバムを2枚も世に出して下さったキングレコード様には感謝してもしきれないワケでありますが、リリースから20年の時を経て再びこの様な形で皆様にお目にかかれますこと、心より嬉しく存じます。
過去の作品とはいえ、我々の“毒”は今と何ら変わることなく存分に注がれているワケですから、存分に浴びて、存分に毒されていただけましたら、我々にとってそんなシアワセなことはございません。