ジョニ・ミッチェル 2003/07/22掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
その容姿からもただならぬ苦悩の人生がうかがえるシンガー・ソングライター、
ジョニ・ミッチェル。彼女本人のインタビューを中心に、さまざまな関係者の証言と代表曲の数々を交えて振り返るドキュメンタリー
『ウーマン・オブ・ザ・ハート』(VABG-1116 \4,935(税込))が9月25日にリリースされます!
ジョニと言えば「Both Sides Now(青春の光と影)」の作者としても有名だし、
ニック・デカロのカバーでも有名な「オール・アイ・ウォント」を含む名盤『Blue』も有名ですね。必殺の変則チューニングで奏でられる浮遊感溢れる独特のメロディーは斬新なものでしたが、斬新を通り越して“革新”に迫ったのは70年代の後半から。60年代にソウルを通過したジャズがフュージョンへとクロスオーバーして行く時、逆にロックからフュージョンにクロスオーバーする第一陣であり、これを超えるものはありません。ジャコ・パストリアスをフューチャーした76年の
『逃避行』(写真)は、そんなクリエイティブな想像力に貫かれた名盤ですな。1曲目の「コヨーテ」は
ザ・バンドの『ラスト・ワルツ』(
マーティン・スコセッシ監督)でもお馴染み。あのコンサートのジョニ・ミッチェルはとても良かったですね。
今回のDVDですが、子供時代の姿や、元恋人のグラハム・ナッシュが撮影した“ローレル・キャニオン”の様子などジョニのお宝映像が見所ですが、僕なんかが惹かれるのは、エリック・アンダーソンやトム・ラッシュの出演ですね。エリック・アンダーソンなんて普段はなかなか見れないじゃないですか! 他にも
デヴィッド・クロスビーや
ジェイムズ・テイラーなどのロック勢〜
ウェイン・ショーター、
ハービー・ハンコック等のジャズ勢が出演。この幅広さこそ彼女が様々なミュージシャンから愛されている証拠ですね。彼女の歴史に、音楽的な史実が凝縮されているのも面白いのですが、本作で女性としての生き方を学んでみるのもいいんじゃないかな? 全女性必見です!