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jealkbの全国ツアー〈崖淵薔薇ノ背水〉が大阪AKASOでファイナル!

jealkb   2013/05/13 16:49掲載
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jealkbの全国ツアー〈崖淵薔薇ノ背水〉が大阪AKASOでファイナル!
 “ジュアラー”(=ファン)が選ぶ年に1度のランキング・ライヴ〈二十薔薇ノ推曲2013〉を8月3日(土)、東京・渋谷「O-EAST」で開催するjealkb(ジュアルケービー)。さる5月11日(土)に大阪「AKASO」で行なわれた、全国ツアー〈崖淵薔薇ノ背水〉ファイナル公演の模様をお届けします。

jealkb
崖淵薔薇ノ背水
2013. 5. 11 大阪「AKASO」
〜 オフィシャル・レポート 〜


 2月9日の渋谷QUATTROを皮切りにスタートした、jealkbの全国ツアー〈崖淵薔薇ノ背水〉が5月11日、大阪 AKASOにてファイナルを迎えた。多くのバンドを相手に、異種格闘技戦をテーマとした対バンツアー〈異色薔薇ノ歌合戦〉に挑んだ1年であった2012年をバネに、バンドとしてのスキルを確実に上げた彼らは、その成長の更なる上を目指し、映像や構成にこだわった、エンタテイメント性の高いこれまでのライヴとは異なる、バンドの音のみで見せるツアーを提案したのだ。つまり、〈崖淵薔薇ノ背水〉とは、“純粋に演奏だけで勝負しよう!”“今回のツアーが失敗したら、バンドがなくなるかもしれないという覚悟で向かおう!”という、崖っぷちな覚悟が込められたモノ。それ故に、決まった流れのセットリストを作らず、ライヴごとに、まったく違う流れで構成しなおしたセットリストで挑んだのである。

 18:05。ここはいつものご挨拶。ediee(g)の影アナからの幕開けに、ジュアラー(jealkbのファンの名称)は歓声を上げた。 毎回この影アナは、edieeのアドリブで語られているのだが、大阪とあって、ちょいちょい関西弁。そんな関西弁は、大阪ジュアラーたちとの距離を一気に縮めた。すると次の瞬間、ステージのヴィジョンに、このツアーの地方でのライヴ映像が流され、その映像は、【2013.5.11 『崖淵薔薇ノ背水』umeda AKASO】という“今日”を文字で映し出した。泣いても笑っても今日という日がファイナル。その文字は、このツアーの集大成となる、これから始まる時間へ向かう気持ちを、ギュッと引き締めた気がした。“終わりよければすべてよし”と言われるほど、重要な位置を占めるライヴである。幕は落とされた――。

 elsa(ds)、ediee、dunch(b)がステージに現れ、hideki(vn、etc)、haderu(vo)がステージに揃うと、彼らは1曲目に「積極的受動人間」をぶつけ、間髪入れずに、「snatch」「嘆きのエンドレス」と畳み掛けた。「会いたかった?」(haderu)「会いたかった?!」(ジュアラー)「ばぁ〜か。俺たちのが会いたかったよ!」(haderu)、またしてもお決まりのご挨拶。結成当初から言い続けてきたこの言葉は、ただの決まり事ではなく本心。互いの存在の必需性を確かめ合った5人とジュアラーは、更に激しい運びでライヴを盛り上げていったのだった。

 「歪ミイズム」「killss」で助走を付け、High speed boyzGReeeeNのプロデューサーとして活躍するJINから提供された楽曲「DEAD LOCK」でヘヴィネスに、そしてダークアンドロウに攻め立て、同アルバムに収録されていたelsa渾身のヘヴィ・ナンバー「ロザリオ」で追い打ちをかけ、MCを挟み込んで徹底的に煽り立てると、「来いよ! 大阪!」というhaderuの叫びを合図に、見事なまでに息の合った始まりを見せた「AGAINST」へと繋げたのだった。

 バンドの軸となり、全体のサウンド・バランスの調整に気を配りながら、ときおりスティックをまわすなどのパフォーマンスを折り込み、“魅せるドラム”を聴かせてくれたelsaのドラミングも、動きあるフレーズでアクセントを付けながらも、バンド・サウンドの要となっていたdunchのベースも、ソロはもちろん、聴き手の拳を煽るヘヴィさと、聴き手を引き込む鮮やかさで曲をリードしていたedieeのギターも、振り付け先導役として、視覚的に曲を盛り上げていたhidekiのパフォーマンスも、風邪で喉が開ききらないという悪条件を抱えながらも、それすらもこの日にしか聴くことの出来ないライヴ感に変えていたhaderuのヴォーカルも、このツアーを経験したからこそ手にした力強さであった。

 そしてこの日、「ニコニコ生放送」(毎週木曜23:00頃〜放送)で自らが掲げた“生放送中に1曲作る”という課題の中で出来たという新曲「珍満」が届けられた。dunchのスラップがフックとなったこの曲は、elsaがマキシマム ザ ホルモンを意識して作ったと言うだけあり、その激しさは半端ない。いままでのjealkbにはない色合いの激しさは、新たな景色となってライヴを盛り上げた。

 ド頭からとにかく攻めの体勢を崩すことはなかった流れは、終盤には、前山田健一(ヒャダイン)が楽曲提供した、スパニッシュ・ギターやパーカッションを用いた「瞳・華」や、edieeがヴォーカルを取る初々しいラブ・ソング「ト或コイ」、ポップ・ロックとヴィジュアル系の融合である寺岡呼人からの楽曲「Boots」、2012年度のファン投票1位を獲得した「恋する日曜日」が、“ルミカゾーン”(ルミカ=ペンライト)として、まとめて届けられたのだった。ヘヴィさと、一緒に歌い、躍れるキャッチーさと持ち合わせた彼らのライヴは、手放しで“楽しい”と叫べる空間になっていたのである。


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 アンコールでは、ガガガSPからの楽曲「Glory Days」を1曲目に届けた彼ら。「この曲歌うと、みんな(ジュアラー)と一緒に夢を叶えているんだな、一緒に夢を見て、一緒に夢を追いかけられてるなって思うんだよね。それにさ、この曲歌ってるときにメンバー見ると、なんか泣けてくるんだよね。まったくギター弾けなかった太っちょが(edieeのこと)、こんなにギター弾けるようになったんだなって、なんかジーンとしちゃうんだよね」(haderu)と、本音を漏らした。そんな本音をこぼさせたのも音楽の力。シンプルなコード進行でサビへと繋がれるメロディが、真っ直ぐにhaderuの胸をノックしたのだろう。 私はこの日、改めて彼らに音楽の素晴らしさを教わった気がした。そう。彼らは、バンドとしての成長はもちろん、そこを超越した、音楽の楽しみを伝えられるバンドに変化していたのだ。最高のファイナル。そう言い切れる熱いライヴだった。

 彼らはこの先も、その歩みを止めること無く、10月5日の名古屋を皮切りに、新たなる旅に出ると言う。jealkb。ますます進化していくであろう彼らは、この先、私たちにいったいどんな世界を見せてくれるのだろう?(Text By 武市尚子、Photo By 田浦ボン)
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