2013年、〈第17回文化庁メディア芸術祭〉のアニメーション部門で優秀賞を受賞した『有頂天家族』(原作:
森見登美彦)のエンディング・テーマ、
「ケセラセラ」で鮮烈なデビューを飾った4人組ユニット、
fhana(ファナ)。デビュー以前、ユニットが結成されて一番最初に制作された楽曲「kotonoha breakdown」のミュージック・ビデオがこのほど完成。3月11日に、「YouTube」「ニコニコ動画」「vimeo」で公開されました。
「kotonoha breakdown」は、3.11以降にインターネット上で起きた出来事をモチーフに制作された楽曲。当たり前のような日常が激変したことで、本来持っているはずの言葉の意味や力が、意図した相手に伝わらず思わぬ相手に伝わって大きく広がったり、間違って伝わってしまったり、失われてしまうことの儚さを表現。fhanaのメンバー4人の個性が組み合わされることにより生み出された、壮大な音像が印象的です。
また映像は、ディレクター&アニメーターにモーション・デザイナーの大橋 史(
takashiohashi.com)が起用されており、さらにはfhana作品に縁の深いイラストレーター、ゆずさによるキャラクターが加わることで、エモーショナルでダイナミックなものへ仕上がっています。
なお、fhanaは、この4月からはじまる新アニメ『僕らはみんな河合荘』(
www.tbs.co.jp/anime/kawaisou)の
オープニング・テーマを担当することが決定! こちらもご期待ください。
[佐藤純一(fhana)からのコメント]「kotonoha breakdown」はfhana結成後、最初に作った曲です。3.11後、SNS上では玉石混交の大量の情報が飛び交い、様々な立場の人々が全く理解し合わないまま互いに考えを主張し合っているような状況が続いていました。しかし、fhanaのメンバーを結びつけたのもまたSNSでした。そんな絶望と希望が入り混じった空気の中で作られたfhanaの最初の曲を、映像とともに今日この日に発表します。[大橋 史からのコメント]twitterのような、タイピングをするコミュニケーションに意識が集中すると、周りの景色が見えなくなる瞬間がある。
そんな人の心理状態と3.11以降の切迫としたネットの空気感をモーショングラフィックスで表現しました。
背景が文字に変容する瞬間と、可愛いキャラクターの仕草に注目していただけると嬉しいです。