2012年、高校在学中に第81回日本音楽コンクールにて第1位(高校生での優勝は11年ぶり)を獲得し、さる2015年5月にはチッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクールの古典派部門で優勝を飾るなど、弱冠20歳ながら圧倒的な魅力を放つピアニスト、
反田恭平によるデビュー・アルバム
『リスト』(COGQ-78 3,000円 + 税)が7月22日(水)に発売されました。
本アルバムにおいて反田は、ヴィンテージ・ニューヨーク・スタインウェイ(CD75)を使用。このピアノは、20世紀最大のピアニストである
ホロヴィッツが恋したピアノとして知られる銘器です。千変万化の音色を表現できる一方、ピアニストに極限まで精巧なタッチ・コントロールを要求するこの難しい楽器を反田は嬉々として弾きこなし、テクニックを超えた圧巻の領域の演奏へと達しています。
反田が目前で演奏しているかのような錯覚を受ける今回の録音は“ワンポイント・ステレオ方式”。ステレオ(2チャンネル)を2本のマイクのみで収録するこの方式は、途中に一切のミキシングがなく、澄み切った音色と臨場感あふれる空間性が特徴となっています。
著述家・ディレクターの湯山玲子、そして音楽ライターの小田島久恵が次のように絶賛する反田の演奏を、ぜひお確かめください。
「反田恭平の恐るべき演奏は、抑制の効いたアルペジオが官能的に溶け崩れていく様、中盤のほとばしる情熱、ラストの諦観まで、多くの女性とのっぴきならぬ関係に陥ったリストの、ひとつの恋愛論とも言える曲をみごとに呼び活けている」――著述家 / ディレクター 湯山玲子「愛、栄光、信仰、孤独…、作曲家のみたものを今この瞬間に蘇生させる、リストの魂の代弁者。大胆で勇敢、妖艶にして清楚。聴く者を虜にする天才ピアニスト。一度聴いたら逃れられない宿命のピアニズム」――音楽ライター 小田島久恵