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ジャ・ジャンクー監督最新作「山河ノスタルジア」にPET SHOP BOYSがエール

ジャ・ジャンクー   2016/03/17 14:43掲載
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ジャ・ジャンクー監督最新作「山河ノスタルジア」にPET SHOP BOYSがエール
 第48回〈ベルリン国際映画祭〉フォーラム部門“ヴォルフガング・シュタウテ賞 / NETPAC賞”受賞作『一瞬の夢』(1997)、第57回〈ヴェネツィア国際映画祭〉コンペティション部門“NETPAC賞”受賞作『プラットホーム』(2000)、第66回〈カンヌ国際映画祭〉“脚本賞”受賞作『罪の手ざわり』(2013)などの傑作群で知られる中国映画界の巨匠ジャ・ジャンクー。その最新監督作「山河ノスタルジア」(www.bitters.co.jp/sanga)が、4月23日(土)より全国順次ロードショウ。1999年、2014年、2025年という3つの時代を舞台に、過去、現在、未来を越境する愛の物語となっている「山河ノスタルジア」。同作では移り行く風景と共に、ノスタルジアを喚起する様々な“懐かしの名曲”が使用されています。

 物語の重要なシーンでは、“香港の歌姫”と謳われたサリー・イップが1990年に発表した名曲「珍重」が登場。同楽曲についてジャ・ジャンクーは「サリー・イップさんの曲だけではなくて、80年代のポップスとかも聞くのがすごい好きなんです。山口百恵さんの曲はいまでも聞きます。ノスタルジックすぎるかな、と思っていた時期もありましたが、なぜあの頃の曲が自分が好きなのか、気づき始めました。たぶんその理由は、流行りの歌自体が変わったからだと思います。いま流行っている歌も素敵だなとは思うのですが、ただ僕が聞いている時代のものとは何か違う、もっと深い情を昔の曲には感じました」とコメント。

 予告編(youtu.be/9GPB5D3LGI0)でも聴くことができる1993年発表のPET SHOP BOYSによるVILLAGE PEOPLE名曲カヴァー「Go West」については、「僕の記憶の中では中国でディスコが流行ったのは1990年代の半ばだったはずです。僕もしょっちゅうディスコに行っていました。その中で〈Go West〉という曲は、みんなに歓迎された曲でした。そして、その曲は当時の若者の想いを反映した作品だったと思います。歌詞の内容が“前に前進して進んでいこうよ、きっと何かが変わっていくよ”というものを感じる曲でした。ディスコで〈Go West〉がかかると、知らない人と手をつないで踊ったり、肩を組んだりしていました。私たち若者の一種の儀式的なイメージをもっていたんです」と語るジャ・ジャンクー。これに対しPET SHOP BOYSは、公式Twitterアカウント(twitter.com/petshopboys/status/648891550139817986)にて「私たちの曲が中国の著名監督、ジャ・ジャンクーの作品に使われています!」とツイートし、映画にエールを送っています。

 なお、映画全体を彩る劇伴は、『プラットホーム』や『四川のうた』(2008)でもジャ・ジャンクー監督とタッグを組んだ音楽家・半野喜弘が担当しています。


©Bandai Visual, Bitters End, Office Kitano

「山河ノスタルジア」
2016年4月23日(土)より東京・渋谷 Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開

www.bitters.co.jp/sanga

過去、現在、そして未来。ずっとあなたを想いつづける。
1999年、山西省汾陽(フェンヤン)。小学校教師・タオは、炭鉱で働くリャンと実業家ジンシェンから想いを寄せられていた。タオはジンシェンのプロポーズを受け、結婚を承諾する。やがてタオは男の子を出産し、息子を“ダオラー”と名づける。2014年。タオはジンシェンと離婚し、ダオラーとも離れ一人汾陽で暮らしていた。ある日、タオの父親の葬儀に出席するため、数年ぶりにダオラーが戻ってくる。隔たった母子の関係を取り戻そうとするタオだったが、ダオラーがジンシェンと共にオーストラリアに移住することを知らされる…。2025年、オーストラリア。19歳になったダオラーは、長い寄宿舎生活のため、もはや中国語をほとんど話さず自らのアイデンティティを失っていた。彼は、かすかに記憶する母親の面影を思い出し、母親と同世代の中国語教師ミアに魅かれ始める……。

第68回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品
第63回サンセバスチャン国際映画祭 観客賞(ヨーロッパ映画)
第52回台湾金馬奨 オリジナル脚本賞・観客賞

監督・脚本: ジャ・ジャンクー
撮影: ユー・リクウァイ
音楽: 半野喜弘
プロデューサー: 市山尚三
製作: 上海電影集団 / Xstream Pictures / 北京潤錦投資公司 / MK Productions / ARTE / CNC / バンダイビジュアル / ビターズ・エンド / オフィス北野

出演: チャオ・タオ(『長江哀歌』『罪の手ざわり』) / チャン・イー(『黄金時代』『最愛の子』) / リャン・ジンドン(『プラットホーム』) / ドン・ズージェン / シルヴィア・チャン(『恋人たちの食卓』)

配給: ビターズ・エンド / オフィス北野
2015 年/中国=日本=フランス/125 分
提供: バンダイビジュアル / ビターズ・エンド / オフィス北野
原題: 山河故人
英題: Mountains May Depart
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