サンバが人気を得た1930年代より前にブラジルで愛された大衆音楽を、女性歌手の
クラーラ・ペトラーリア(Clara Petraglia)が50年代にギターの弾き語りで録音した音源を収録する『
ブラジル大衆歌謡の原点』が1月31日に発売されました。ブラジル・サンパウロ生まれのペトラーリアが、55年と58年にアメリカで録音した2枚のアルバムをあわせて収録したアルバムです。
1922年2月にサンパウロの市民劇場で開催されたプロジェクト「近代美術週間」をきっかけに、ブラジルの音楽家は西欧から国内に目を向けました。18世紀に生まれたモジーニャやルンドゥーといった音楽や国内各地の民謡を発掘し、その様式を受け継いだ新たな音楽を生み出すなど、大きな盛り上がりを見せました。ペトラーリアが歌うのは、その時代に発掘されたり新たに作られたりした大衆音楽。洗練されたメロディを、よく伸びる声で軽やかに歌っています。