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鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン、メンデルスゾーン「賛歌」を初録音

鈴木雅明   2026/01/15 12:37掲載
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鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン、メンデルスゾーン「賛歌」を初録音
 鈴木雅明バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)が、新作アルバム『メンデルスゾーン:交響曲第2番「賛歌」』を3月6日(金)に発表します。鈴木雅明&BCJは、2024年の宗教改革記念日にあたる10月31日に東京・東京オペラシティ コンサートホールでこの曲を披露して話題を呼びましたが、アルバムに収録されるのは、この公演に先立ち10月28日から30日までの3日間、埼玉・所沢市民文化センター ミューズで開催されたセッション録音。鈴木雅明&BCJがこの曲を録音するのは今回がはじめてです。SACDハイブリッドで発売され、SACD層にはステレオと5.1マルチチャンネルの音源が収録されています。

 現代のバッハ演奏者としての鈴木雅明とBCJにとってメンデルスゾーンは重要な存在で、これまでにも彼のカンタータやコラールに大作オラトリオ「エリアス」「パウルス」、メンデルスゾーン版の「バッハ:マタイ受難曲」などを演奏してきました。オペラシティでのコンサートプログラムに寄せられた鈴木のコメントによれば、2023年1月にザルツブルク・モーツァルテウム管で「賛歌」を指揮した際、「その素晴らしさに打ちのめされ、かならずやBCJで演奏・録音したいと、ただちに決心した」とのこと。熱意と周到な準備、BCJと共に積み重ねてきたドイツの教会音楽の演奏経験がここに結実しています。

 「賛歌」は出版の順番もあって交響曲第2番とされていますが、交響曲の作曲順では4番目で、メンデルスゾーン円熟期の作品。器楽による3つの楽章(当盤では演奏時間約24分)の後に声楽を導入した大規模な楽章(当盤では約38分)が続く構成はベートーヴェンの第九を思わせますが、大規模なオラトリオを依頼されたのが契機となって書かれた作品だけに声楽が入ってからのカンタータ部分の充実ぶりに目を見張ります。声楽はソリスト5名に合唱が6/6/6/7、器楽は弦が6/6/5/4/3、木管各2にホルン4、トランペット2、トロンボーン3にティンパニとオルガンという大編成。

 録音には、BCJの精鋭メンバーに、クラリネットのロレンツォ・コッポラ、ホルンの福川伸陽、トロンボーンの清水真弓らが参加しています。作品の要となる主題がトロンボーンのユニゾンで高らかに奏されて始まる第1楽章、メンデルスゾーンらしい流麗な第2楽章、落ち着いた清冽な抒情が流れる「アダージョ・レリジョーソ(宗教的なアダージョ)」の第3楽章を経て、第4楽章に入ると第1楽章の主題が回帰、「息あるものはすべて、主を賛美せよ」と壮大に歌う合唱が導くカンタータとなり、ソロのアリアとレチタティーヴォ、合唱により信仰の強さ、主への感謝と賛美が歌われます。コラール前半の無伴奏合唱の精緻さと清冽さはBCJならでは。要所で壮大に鳴り渡る鈴木優人の弾くオルガンも非常に効果的に収録されています。ウエブサイトdiscogsによれば、この曲にはピリオド楽器のオーケストラによる録音が見当たらず、その点でも非常に意義の大きな録音です。

 「賛歌」は聖書の普及と宗教改革の原動力となったグーテンベルクの活版印刷術発明400周年を記念して依頼・作曲されたもので、ジャケットにはマインツのグーテンベルク博物館にあるグーテンベルクの肖像(ステンドグラス)が使われています。

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