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中森明菜・AUTO-MOD・NiziU・ダムドなど 6月~7月またぎ週の注目作

2026/07/03掲載
今週リリースされる作品の中で、チェックしておくべきなのは何ですか?
 6月が終わり、7月の第1週へと移る今週(6月29日[月]~7月5日[土])は、さまざまな出来事が人々の心を揺らしています。W杯では、日本代表が惜しくも敗退したものの、強豪ブラジルを相手に苦戦を強いた、森保ジャパンの奮闘ぶりが多くの人に勇気を与えました。一方で、6月28日には、歌手・俳優として活躍し、日本に“愛の大切さ”を伝え続けてきた美輪明宏が旅立ったことが所属事務所より発表され、その死を悼む声や功績を称える声が後を絶ちません。

 いろいろな思いが去来する中、今週発売された中で、じっくりと耳を傾けたいのが7月1日にリリースされた、中森明菜の10年ぶりとなるシングル「ごめんと、すきと、」です。AKB48「少女たちよ」の作者、小網準が紡いだノスタルジックなメロディにのせて、明菜の落ち着いた声音が静かに心を包み込む一曲。「ごめんと 好きと ごめん」という飾らない言葉たちが、昭和の流行歌のようなゆったりとした歌い口と歌唱表現で、不器用ながらも真っ直ぐな想いとして胸にひとつひとつ染み渡ります。もとは、彼女の親友への想いから始まり、ファンへの感謝を伝えるために作られた楽曲だそうですが、誰かを想うときにそっと寄り添ってくれるような優しい一曲となっています。


 作風は大きく異なりますが、中森明菜と同じく昭和から活動を続けるGENET率いるAUTO-MODも、7月1日に3年ぶりのアルバム『In The Wake Of KING AUTO-MOD』を発表。80年に結成され、布袋寅泰高橋まことも在籍していたAUTO-MODは、日本のゴシックパンク / ポジティブパンクの草分け的存在で、「時の葬列」「DEATHTOPIA」など、後のV系ロックにも影響を与えた名曲を生み出してきたバンドです。今年は映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』で描かれた地引雄一のレーベル「テレグラフ・レコード」の第1弾アーティストとして再び注目を浴び、その精神を継ぐ新レーベル「テレグラフII」からも第1弾作として本作がリリース。まさに日本のアングラ・パンクをつなぐ存在と言えるでしょう。暗黒系パンクのイメージが強い彼らですが、サックスやヴァイオリンも取り入れた音楽性は重厚で複雑。「Mind Suicide」の挑発的な熱気、「Pirates Business」でGENETが語る世界の悪徳史、「VOICE」で木霊する世界情勢と呼応した悲痛な叫び――演劇的な歌唱と濃密な演奏が唯一無二の世界を築いています。キャッチコピーには「最終章の到達点」とありますが、GENETの暗黒の炎はまだ衰える気配を見せず、さらに激しく燃え上がりそうです。


 また、同日には“龍玄とし”の名義でアニメソングの祭典〈ANISON LEGENDS FES JAPAN〉もプロデュースするToshlX JAPAN)のカヴァー・アルバム・シリーズ第4弾『IM A SINGER VO.4』も発売に。『北斗の拳』オープニング・テーマ「愛をとりもどせ!!」では、Toshlの「YouはShock」が炸裂。「ムーンライト伝説」ではToshlの新たな一面も。

 ベテラン勢の作品の次は、2012年生まれのアーティスト、ANJIの1stアルバム『わたしのすき』にも耳を寄せて欲しいところ。全盲のビートメイカー / ビートポエトリーアーティストとして注目されるANJIは、ライヴでビートにエフェクトを重ねながら詩を朗読する独自のスタイルで、すでに各地の野外フェスにも出演しています。今回、これまで共演してきた鬼才・COMPUMAをプロデューサーに迎え、満を持して1stアルバムを発表しました。滋賀県・琵琶湖のほとりでの日々から生まれた音や感情を、レゲエやヒップホップのビート、色彩豊かなシンセ・サウンドで表現。RITTOを迎えた「雨の日の散歩 feat. RITTO」では、朗読とラップが心地よく交差し、ANJIの声がよりチャーミングに響きます。

 ダンス・ヴォーカル・グループでは、「Don’t Wake Me Up」に続きジョナス・ブルーとタッグを組んだ、7月1日に発売されたBE:FIRSTのシングル「Missing」にも注目。ジョナス・ブルーの真骨頂とも言えるトロピカル・ハウスにのせて、愛しい人への想いが途切れることなく綴られ、夏の終わりに耳にしたなら、さぞや切ないことでしょう。また、7月1日はEBiDAN発の8人組ICExの2ndアルバム『FRESH!!』もリリース。嫉妬心から生まれる“プンプン”をテーマにした新境地のナンバー「プン☆ジェラ」のサビは病みつきに。

 7月1日にはLDHよりTHE JET BOY BANGERZの2ndアルバム『JET BANGIN'』と、三代目JSBとしても活動するGAN(岩田剛典)の両A面シングル「Who's Next / RISE NOW」も登場。特にGANの「RISE NOW」は、レノボと『キャプテン翼』のW杯向けコラボCMのために書き下ろされた楽曲。“何度でも立ち上がる”という力強いメッセージが、W杯の高揚感だけでなく、日々奮闘するすべての人の背中を押してくれます。

 女性グループでは、NiziUが結成5周年の締めくくりに、初のベスト盤『Portfolio』を7月1日に発表。“縄跳びダンス”で一世を風靡した「Make you happy」、コカ·コーラCMソング「Take a picture」、ドラえもん映画の主題歌「Paradise」など、彼女たちの軌跡が辿れる代表曲がずらり。コロナ禍に発表された「Step and a step」は、当時を思い返しながら聴く人も多いはず。発売日には「Make you happy」の2026年版MVも公開され、この5年間を感じさせるエモい演出に多くの声が寄せられています。



 最後は、結成50周年ツアーの一環で9月に来日公演が決定しているダムドの最新2作をカップリングした『ダーカデリック +ノット・ライク・エヴリバディ・エルス』をご紹介。ハロウィンにうってつけの23年作『ダーカデリック』と、今年発表された、2025年3月に逝去したオリジナル・ギタリスト、ブライアン・ジェイムスへの追悼盤『Not Like Everybody Else』をまとめた本作。『地獄に堕ちた野郎ども』でブライアン・ジェイムスのギターに憧れた人は何千万にいるのか……。彼の音楽的ルーツを辿るカヴァー集『Not Like Everybody Else』では、ザ・ダムドとの最後のライヴとなったO₂アカデミー公演の録音をリミックスした「ザ・ラスト・タイム (feat. ブライアン・ジェイムス)」(原曲 ローリング・ストーンズ)を収録。ブライアンへの愛あふれるミックスとともに、未来永劫消えることはない彼のパンク精神が宿った音源に心が震えます。

[紹介した作品]
7月1日(水)リリース
中森明菜 / シングル「ごめんと、すきと、」
AUTO-MOD / アルバム『In The Wake Of KING AUTO-MOD』
Toshl / アルバム『IM A SINGER VO.4』
ANJI / アルバム『わたしのすき』
BE:FIRST / シングル「Missing」
ICEx / アルバム『FRESH!!』
THE JET BOY BANGERZ / アルバム『JET BANGIN'』
GAN / シングル「Who's Next / RISE NOW」
NiziU / アルバム『Portfolio』

7月3日(金)リリース
ダムド / アルバム『ダーカデリック +ノット・ライク・エヴリバディ・エルス』
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