■My Hair is Bad「卒業」|渋谷駅 2016年にリリースされたMy Hair is Badのメジャー・デビュー・シングル「時代をあつめて」の収録曲「卒業」は、椎木知仁(g,vo)が作詞・作曲を手がけた、恋人との別れの切なさを描いた一曲。タイトルからは学校生活の終わりを思わせますが、ここで描かれる“卒業”とは、恋人からも友達からも離れ、2人の関係そのものに区切りをつけること。1番では友達に戻りたい彼氏目線、2番では恋人に戻りたい彼女目線で、それぞれの揺れる心情が描かれています。そんな2人の物語の舞台となっているのが、東京・渋谷駅前。1番では、2人で訪れたものの人の多さからなかなか2人きりになれず、どこかもどかしさを感じている様子が描かれます。そして帰りの電車の中で、偶然目が合った2人が手を繋ぐ――渋谷の喧騒のなかで、2人だけの時間が生まれる瞬間が印象的です。一方、2番では別れたあとに1人で渋谷駅を訪れます。しかし、そこでも街は相変わらず人で溢れ、「一人になれない」という状況が描かれることに。1番では「二人きりになれない」と感じていた渋谷駅が、2番では「一人になれない」場所として登場することで、2人の関係が終わったことをより鮮明に浮かび上がらせています。
■DREAMS COME TRUE「大阪LOVER」|新大阪駅 DREAMS COME TRUEが2007年にリリースした「大阪LOVER」は、大阪に暮らす恋人との遠距離恋愛を描いた人気曲。大阪を舞台に、なかなか会えない恋人への想いと、いつか大阪で一緒に暮らしたいという女性の心情を、関西らしい言葉や街の風景を織り交ぜながら描いています。そんな主人公が大阪へ向かう玄関口として登場するのが、新大阪駅。歌詞には、新幹線に乗って恋人のもとへ向かう情景が描かれ、大阪に着くまでの高揚感と、会えるまでの待ち遠しさが伝わってきます。東京と大阪を行き来する遠距離恋愛だからこそ、新幹線が到着する新大阪駅は、2人をつなぐ大切な場所として楽曲の中で印象的な役割を果たしています。また、大阪に住む恋人に影響され、少しずつ大阪の街や言葉に馴染んでいく主人公の姿も、この曲の魅力。恋人に会うために新幹線で新大阪駅へ向かう――そんな歌詞の情景を思い浮かべながら実際に大阪を訪れれば、楽曲をより身近に感じられそうです。
■SUPER EIGHT「大阪ロマネスク」|梅田駅 2004年のデビュー当時から20年以上にわたって歌い続けられてきた、SUPER EIGHTを代表するラヴ・ソング「大阪ロマネスク」。大阪の街を舞台に、愛する人への切ない想いを歌った一曲で、長年ファンに愛されてきた楽曲です。歌詞には「梅田駅」をはじめ、「御堂筋」「心斎橋」「難波」など、大阪を代表する街や名所が次々と登場。主人公が大阪の街を歩きながら、愛する人への想いを募らせていく様子が描かれています。実在する地名がいくつも登場することで、大阪の街そのものが一つのラヴ・ストーリーの舞台として浮かび上がるのも、この曲の魅力です。2024年、デビュー20周年を迎えたSUPER EIGHTは、親交の深いピアニスト・清塚信也を迎え、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で「大阪ロマネスク」を披露。長年歌い続けてきた楽曲が、ピアノを中心としたアレンジによって新たな表情を見せました。梅田から御堂筋、心斎橋、難波へ――。実際に大阪の街を歩きながら「大阪ロマネスク」を聴けば、歌詞に描かれた風景と自分の目の前に広がる景色が重なり、楽曲をより身近に感じられるはず。大阪を訪れた際には、ぜひこの曲を片手に街を巡ってみてはいかがでしょうか。