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“アラン・スミシー”とは?

2016/05/18掲載
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映画のクレジットで見かける“アラン・スミシー”って誰ですか?
 『ヘルレイザー4』『ハートに火をつけて』『デューン / 砂の惑星 TV放映長尺』などの映画で監督にクレジットされている“アラン・スミシー(Alan Smithee)”。本来『ヘルレイザー4』はケヴィン・イエーガー、『ハートに火をつけて』はデニス・ホッパー、『デューン / 砂の惑星』はデヴィッド・リンチがそれぞれ監督を務めていますが、公開時に監督としてクレジットされているのはアラン・スミシーとなっています。

 “アラン・スミシー”とは、“The Alias Men(偽名の人)”のアナグラムから名づけられた実在しない人物。前述の作品はいずれも監督が降板、もしくは名義の使用を拒否した為に急遽同名義が使用された作品です。この名義が使われるようになったきっかけは、1969年に公開された『ガンファイターの最後』。当初ロバート・トッテンが監督を担当していたものの、トラブルによりドン・シーゲルに監督が交代。しかしドン・シーゲルも名前の使用を拒否したために“アラン・スミシー”が生まれました。

 近年この名義が使用されることはなくなりましたが、ウォルター・ヒルが監督を降板した2000年公開の『スーパーノヴァ』では“トーマス・リー”、デヴィッド・O.ラッセルが監督したはずのジェイク・ギレンホール出演作品『Accidental Love』(日本未公開)では“ステファン・グリーン”、実際はギー・マリク・リントンが監督を務めたキアヌ・リーブス主演の日本未公開作品『Exposed』では“ディクラン・デール”など、2000年以降も実在しない監督が“存在”しています。
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