中心に穴があり、断面が樹木の年輪のような模様のスイーツ「バウムクーヘン」(ドイツ語で“バウム”は木、“クーヘン”はケーキの意味)。日本では“年輪を重ねる”という意味合いから、結婚式などのお祝いの贈答品をはじめ、小型商品スーパーやコンビニエンスストアでも取り揃えている、ポピュラーなスイーツのひとつとして親しまれています。
ドイツのドレスデン、コトブス、ザルツヴェーデルなどが本場とされるバウムクーヘンは、第一次世界大戦の捕虜として来日したドイツ人菓子職人、カール・ユーハイムによって日本に持ち込まれ、1919年3月4日に広島物産陳列館(後の原爆ドーム)で開催されたドイツ作品展示即売会にて初めて製造・販売されました。これを記念して、カール・ユーハイムが創業した製菓会社のユーハイムが、2010年に毎年3月4日を「バウムクーヘンの日」に制定しています。百貨店や駅ビルなど日本全国各地に多くの店舗を持つユーハイムは、さまざまなスイーツを製造・販売していますが、今でもバウムクーヘンを中心に、ドイツ菓子の自然なおいしさを“純正自然”で提供。本場ドイツをしのぐバウムクーヘンの日本での認知度と普及に大きく貢献しています。
そんなバウムクーヘン(バームクーヘン)をタイトルにした楽曲をいくつか紹介。
THE HIGH-LOWSが1999年に発表したアルバムが『
バームクーヘン』(写真)。アルバムの最後に表題曲の「バームクーヘン」が収録されています。
甲本ヒロトが手掛けたこの楽曲は、夢を現実に変えていく人間の素晴らしさを歌いながら、ラストを“バームクーヘン食べよう”で締める、2分にも満たないシンプルな良曲となっています。
フジファブリックは、2009年リリースのアルバム『
CHRONICLE』の冒頭曲に「バウムクーヘン」を収録。当時のヴォーカルの志村正彦が全曲の作詞・作曲を手掛けた渾身のアルバムで、バンドとして初のアルバムチャートトップ10入りを果たしました。同年末に急逝した志村の遺作としても意義深い作品となっています。
氣志團の「バームクーヘン」は、結成20周年を記念した2017年発表のアルバム『
万謡集』に収録。このアルバムは氣志團メンバーが心から尊敬している音楽クリエイターからの提供曲で構成されていますが、「バームクーヘン」は
綾小路翔のデビュー前からの友人でもある
森山直太朗が、
御徒町凧とともに作詞・作曲を担当しています。
米津玄師が
ハチ名義でリリースしたアルバム『
花束と水葬』にも「バウムクーヘン」が登場。2010年に自主制作、同人で発売された後、2013年に全国流通盤として再リリースされました。ヴォーカルはハチではなく、音声合成ソフト「初音ミク」を使用したボーカロイド曲となっています。
“歌ってみた”動画で注目され、2022年にアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のエンディングテーマ「君よ 気高くあれ」でメジャー・デビューを果たした
シユイ。2024年の1stアルバム『
be noble』にて「バームクーヘン」を発表しています。言い訳を重ね、甘く育ってきた人生のコンプレックスを、バウムクーヘンにたとえて歌っています。
大橋トリオは、2007年に
大橋好規名義で
柿本ケンサク監督映画『バウムクーヘン』のオリジナル・サウンドトラックを手掛けていますが、その作品に“大橋トリオをフィーチャー”した主題歌「BAUMKUCHEN」もラインナップ。同年の大橋トリオのアルバム『
PRETAPORTER』では、同曲のアルバム・ヴァージョンが収録されています。
そのほか、
go!go!vanillas、
甘党男子が「
バームクーヘン」、
間慎太郎、巧(
小出恵介) with シュアリー・スターズが「バウムクーヘン」、
Cymbalsが「Baumkuchen」を発表。
少年ナイフは「バウムクーヘンの話」、
Eveは「バウムクーヘンエンド」、
むぎ(猫)は
DJみそしるとMCごはんをフィーチャーした「ミラクルバウムクーヘンアドベンチャー」、
椎名ぴかりんは「
バババーババウムクーヘン★」といったバウムクーヘン・ソングを発表しています。