音楽家で著述家、幅広い活動を続ける
サエキけんぞうが読み解く「ロックの時間」の特集上映が、8月14日から8月27日(木)まで、東京・神保町のシネマリスで開催されています。
ロックの創始者
チャック・ベリーから
ビートルズに
ローリング・ストーンズ、
ザ・フーや
ルー・リード、
C.C.R.に
エリック・クラプトンや
ジョー・ストラマーのドキュメンタリーやライヴ映像、
ジミ・ヘンドリックスや
ジャニス・ジョプリンも登場する『モンタレー・ポップ』、さらに日本人ヴォーカリスト、
ダモ鈴木が在籍した
CANの音楽からなる『デッドロック』までを含む14本が公開。しかも、そのすべてをサエキけんぞうが上映後解説します(それぞれ1回ずつ)。
また、ローリング・ストーンズの最初のライヴドキュメンタリー『
チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』と、
ジョン・レノンも出演した『
ロックン・ロール・サーカス』は、権利期間の終了により今回が日本最後の上映。未公開の『
ザ・ビートルズ・アンド・インディア』は今回だけの上映となります。
1日2本の映画が期間中の午後に上映されますが、上映時間や、サエキけんぞうの登壇回などの詳細は、シネマリスの公式サイトでご確認ください。
[上映作品]『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』
『モンタレー・ポップ』
『ロックンロール・サーカス』
『ザ・フー キッズ・アー・オールライト』
『ザ・ビートルズ・アンド・インディア』
『エリック・クラプトン アクロス24ナイツ』
『デッドロック』
『ソングス・フォー・ドレラ』
『ブルースの魂』
『クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル トラヴェリン・バンド』
『レッツ・ロック・アゲイン!』
『チャック・ベリー ブラウン・アイド・ハンサム・マン』
『ビートルズがいた夏』
『アニタ 反逆の女神』[サエキけんぞう コメント]1960年代、ロックはただの“青春”ではなく、世界の見え方そのものを変えてしまった。
人権、階級、世代、国家、性、芸術、ファッション、ドラッグ、政治、映画――あらゆる境界を揺さぶりながら、若者たちはギターの轟音とともに、新しい時代を夢見た。
チャック・ベリーが切り開いたロックンロールの衝動は、ビートルズとストーンズによって世界を覆い尽くし、モンタレー・ポップではジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンが時代の火花となって燃え上がる。ザ・フーはロックを破壊と芸術の極限へと押し上げ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは地下世界の詩とノイズを響かせ、パンクは“生き方”として再び街へ帰ってきた。
しかし、ロックの本当の魅力は、完成された神話の中ではなく、その瞬間にしか存在しない熱、矛盾、混乱、そして人間の表情にある。ステージ袖の沈黙、観客の熱狂、ツアーの孤独、時代の陶酔、崩壊していく理想…カメラは単なる記録を超え、時代そのものを焼き付けていった。「ロックの時間」は、そんなロックと映画が出会った奇跡の瞬間を集めたプログラムだ。ここにあるのは懐古ではない。スクリーンに映るのは、“若さ”そのもののエネルギー。
ロックは過去の音楽ではない。それは今もなお、誰かの人生を変え続けている。