[ライヴ・レポート] 2027年5月3日に予定されている新宿ReNY単独公演に向けて、再起動したバンドをブラッシュアップするため、D≒SIREが8月より3カ月連続で行ってきたライブも、10月10日に高田馬場CLUB PHASEで行われた、Kαinとの2MAN公演『藤田幸也 音楽活動33周年記念無料公演「Wish You Were Here.」』をもって、未来へ向けて一つの区切りを迎えた。
「まだまだいけるかー」。アタックの強いドラムのビートと、ザクザクと歪む音をカッティングするギターの音がシンクロしながら、観客たちの感情をさらに高ぶらせる。D≒SIREは『KISS』を通して、切れた唇が血塗られ、腫れ上がるくらいの激しい演奏のKISSでせまってきた。幸也が「もう離さないで」と歌うたびに、フロアから「Don't Stop Your Last Kiss」と声が上がり、熱狂した接吻を交わしあう。こんなにも感情を高ぶらすKISSやHUGなら、何百回、何千回でも交わしあいたいし、ずっと離さないでいてほしい。それを願っているからこそ、ここに集まった人たちは、この身を切り刻む激しい演奏に身体も心も捧げながら、D≒SIREの存在が消えないことを願うように、5人の激しい歌声と演奏のKISSに溺れていた…。
「もっと激しくいけるかい?やっちまおうか!」と煽る幸也。彼が「JESUS CHRIST」と口にした瞬間に、まるで阿吽の呼吸のように、場内から「LOVE FOR YOU!」と声が上がる。これまで以上に速度と激しさを増した姿で『JESUS?』が襲いかかってきた。がなるように歌う幸也へ向けて、絶叫の祈りを捧げるように、フロアの至る所から荒ぶる声が飛び交い続ける。観客たちの叫ぶ「JESUS」の声を受け、「I Wanna Be Your“Only”」と歌う幸也。いつものやり取りとわかっていながらも、互いに本気で想いを求めあうからこそ、胸が熱く高ぶり続ける。このまま熱狂に身を捧げ、すべて壊れてしまっても構わない。そんな気持ちだ。沸き立つこの感情を止められないのなら、燃え尽きるまで一緒に魂を燃やし続けていたい。狂い咲くこの気持ちを焼き尽くすまで、その歌声と演奏できつく抱きしめてほしい。止められない衝動のまま、もっともっと熱狂のその先の景色まで連れてイッてくれ。ずっとこのままで…。