ヨーコ・オノ (Yoko Ono)の多大な功績をあらためて評価する「YOKO ONO REISSUE PROJECT(ヨーコ・オノ再評価プロジェクト)」が進むなか、7月17日に再発されたアルバム『
シーズン・オブ・グラス(45周年記念盤) 』に続き、1982年発表のアルバム『イッツ・オールライト』が9月23日(水・祝)に再発されます(海外は9月18日)。CD、デジタル配信のほか、オリジナル以来となるLPも発売。LPは限定White Vinylでの発売です。
収録曲「ネヴァー・セイ・グッドバイ」が、1995年に製作された
ピーター・ボグダノヴィッチ 監督によるミュージック・ビデオとあわせて公開中です。MVにはヨーコ・オノのほか、
エリック・ストルツ 、
テイト・ドノヴァン が出演しています。
再発される『イッツ・オールライト』には、オリジナル・テープからの2026年最新リマスター音源を収録。CDとデジタル配信には、オリジナル・アルバム未収録の「フォーギヴ・ミー・マイ・ラヴ」と、アルバム収録曲「ドリーム・ラヴ」のハンガリー・ブダペストでのライヴ音源をボーナス・トラックとして追加収録。CDには未発表写真収録の新規ブックレットが付き、日本盤のみオリジナルのパッケージ・デザインを再現した紙ジャケット仕様です。
ジョン・レノン を失った深い悲しみを描いた前作『シーズン・オブ・グラス』を経て、本作では「それでも生きていく」という希望と再生への意志を示しています。1960年代のガールズ・グループを思わせるコーラス・ワークと、当時最先端だったシンセサイザーやエレクトロニクスを融合した、ニューウェイヴやダンス・ミュージックの要素を大胆に取り入れながらも、実験性だけに終わらないポップ・アルバムとして結実しています。息子の
ショーン・レノン のおもちゃの光線銃をリズムに用いるなど、ヨーコらしい実験精神も健在。『Rolling Stone』誌は「大胆さと豊かな音楽性、そして確固たる信念に裏打ちされた革新性」と高く評価しました。裏ジャケットにはジョンが“見守っている”ように透明な姿で描かれており、心の時計は1980年で止まったまま――そんな喪失感を抱えながら未来へ歩み始めた彼女の姿が胸を打つ作品です。
ヨーコは本作について「1982年になって、ようやく自分が世界と同じリズムで歩けるようになった気がしました。これは、私が通り抜けてきた日々を綴った日記のようなもの。“私もあなたと同じような感情を抱いている”と語りかけている作品。12月8日が近づく頃は、本当に気持ちが重く、深く落ち込んでいたけど、でもアルバムの後半では“It's Alright(大丈夫)”となる。ショーンが“Wake up, wake up, mommy(起きて、お母さん)”と言ってくれて、まるで天使が“目を覚まして”と呼びかけてくれたようでした。〈Wake Up〉から〈Dream Love〉へ、そして〈Let the Tears Dry〉〈I See Rainbows〉へ――。涙をぬぐい、愛を夢見て、虹を見る。そんな想いをこの作品に込めました。ショーンが私を目覚めさせてくれて、その結果がこのアルバムになりました」とコメント。
ショーン・レノンは2025年に応じたNPRのインタビューで、ヨーコについて「母はよく“エネルギーはただのエネルギー。それを何に変えるかは自分次第”と言っていました。そして、ネガティブなエネルギーを創造的で前向きなものへ変えていくのだとも。どんなことがあっても、母が創作をやめることはありませんでしたし、自分自身を表現し続けました。その積み重ねが、最終的には報われたのだと思います。人に理解されるまで、どれだけ時間がかかるかは誰にも分かりません。でも、あきらめずに続けていれば、きっとその時はやって来るのです」と語っています。
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