JR九州の超豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」、8月から運行を開始するスイーツトレイン「或る列車」などのデザインを手がけた水戸岡鋭治が、仕事に関する考え方を語った新刊『鉄道デザインの心 世にないものをつくる闘い』（日経BP社）が発売されました。

　「デザイナーは顧客の要求を汲みとり、交渉し、妥協し、予算を管理し、地べたを這いまわってものを創り上げていく仕事」「自分の中からわき上がってくるものを作品にするアーティストとは違う」と言い切る水戸岡。本書では“ものづくり”というビジネスに何が大事なのかを浮き彫りにし、ななつ星の洗面台をデザインした14代目酒井田柿右衛門をはじめとした車両の内外装、小物などを手がける数多くの職人との共同作業の描写にも多くの紙数を割いているほか、「或る列車」や大分駅のリニューアルなど最新の仕事にも言及しています。