三島由紀夫による
SF小説を『
桐島、部活やめるってよ』で知られる
吉田大八監督が実写化した映画「美しい星」が、5月26日(金)より全国でロードショー。本作の完成披露試写会が4月24日に東京・有楽町 朝日ホールで開催され、キャストの
リリー・フランキー、
亀梨和也、
橋本 愛、
中嶋朋子、
佐々木蔵之介と吉田監督が登壇しました。
本作はある日自分たちが“宇宙人”であること気付いた平凡な大杉家の面々が、地球を危機から救うために奮闘する様を描いたSF作。大杉家の父“重一郎”をリリー、息子“一雄”を亀梨、娘“暁子”を橋本、母“伊余子”を中嶋が演じています。
イベントで吉田監督とのエピソードを訊かれた亀梨が「現場に行って、監督に身をゆだねました」と語ると、橋本は「(現場に)入る前に監督と話したときに、“暁子の存在を持って、美を正してほしい”と言われたんです。ということは、私は絶対に美しくなければいけないという重圧があったんで、“自分は絶対に美しい”という自己暗示をかけ続けた1ヵ月間でした」とコメント。また中嶋は「役は難しかったですが、面白かったです。おかんはおかんなんで、息子、娘、お父さんたちを見守るしかないその図太さが大事だったなと思います」と語りました。さらに佐々木が「セリフを言うと、監督から“今のは日本語みたいに聞こえました”って言われて……(笑)なので、監督に僕は宇宙人でいいんですよね?と聞いたら、“宇宙人と思っている人だと思ってください”と……(笑)結構議論しましたね」と撮影の裏側を明かすと、リリーも「そのくだりを傍で見ていたんです。佐々木さんが発したセリフに対し、監督が“今のはちょっと宇宙人すぎますね”って……(笑)そのさじ加減がわからないんですよね(笑)」と撮影現場を振り返りました。
最後に、本作の映画化を30年夢見ていたという吉田監督が「こんな素晴らしいみんなと良い映画を作ったので、観てください」と語ると、リリーは「文芸作品がこんな面白く仕上がって、本当にたくさんの人に見てもらいたいし、特に若い方に見てもらいたい。良い作品に呼んでもらえて、幸せな経験が出来ました」とコメント。さらに「そういえば、撮影中のエピソードを取材で聞かれたんだけど、ほとんど辛くて覚えてないんですよ(笑)宇宙でアブダクションにあった感じ。吉田大八っていう宇宙人に一回連れ去られて、記憶を消されてまた戻されたのかなと(笑)!」と語り会場を沸かせました。
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「美しい星」2017年5月26日(金)より全国でロードショー
gaga.ne.jp/hoshi[あらすじ]
“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎、野心溢れるフリーターの息子・一雄、美人すぎて周りから浮いている女子大生の娘・暁子、心の空虚をもて余す主婦の母・伊余子。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人(?)として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こし、それぞれに傷ついていく。なぜ、目覚めたのか。本当に、目覚めたのか。そんな一家の前に一人の男が現れ、地球に救う価値などあるのかと問いかける――
監督: 吉田大八
原作: 三島由紀夫「美しい星」(新潮文庫刊)
脚本: 吉田大八 / 甲斐聖太郎
出演: リリー・フランキー / 亀梨和也 / 橋本 愛 / 中嶋朋子 / 佐々木蔵之介 / 羽場裕一 / 春田純一 / 友利 恵 / 若葉竜也配給: ギャガ
©2017「美しい星」製作委員会