去る6月9日(木)、東京国際フォーラムホールにて
久石 譲のコンサート<久石譲 3.11チャリティコンサート>が開催!
この公演は、4月末に気仙沼、陸前高田、大船渡を訪れた久石が、被災地の学校でピアノや楽器が流された現状を見て、音楽家としての強い想いから企画。公演に先立ち、久石は「震災後、各所で癒しや和みをテーマにしたチャリティ・コンサートがいくつか開催されましたが、もうそんな時期ではないんじゃないだろうか?と思いました。今、音楽家として本来、伝えなければいけないことがあるのでは?」と、公演開催に至った経緯を語っています。
ステージに上がった久石が静かに、かつ力強くタクトを下ろすと、1曲目の『風の谷のナウシカ』のメロディが奏でられ、舞台後方設置された巨大スクリーンには、映画のシーンが映し出される。この日のコンサートは、久石がこれまでに手がけた映画音楽にあわせ、それぞれの映画のシーンを上映する映像と音楽のコラボレーション。これまで、ジブリ作品とのコラボ公演はありましたが、ほかの作品を交えた全編、自身の映画音楽と映像だけで構成するコンサートは初めての試み!
95人編成の
東京ニューシティ管弦楽団に、特別編成された総勢120人の合唱団、さらに50名の少年少女合唱隊が加わり、ジブリ作品、
北野 武監督作品、日本未公開の中国映画の音楽が次々に演奏されていく。総勢250人以上の演者が出す迫力ある音、巨大スクリーンに上映される映画と、なんとも贅沢な空間を演出。
13曲目の『悪人』コーナーでは久石が自ら撮影した被災地の写真がスクリーンに映し出され、オーディエンスにメッセージを訴えかける。冒頭、久石が語った「今、音楽家として伝えたい」という言葉を改めて理解することのできるステージとなりました。
なお、この日の公演の全収益は、東日本大震災の被災地で楽器を失った子供たちへ、楽器を贈るべく使われるとのこと。同公演は引き続き、大阪(6月18日)、パリ(6月23日)、北京(7月9日)でも開催されます。