この夏に初の日本人キャストで公開されるミュージカル〈ジャージー・ボーイズ〉では“フランキー・ヴァリ”役をシングルキャストでつとめることが発表され、大きな注目を浴びている中川晃教。活動15周年を迎える今年、シンガー・ソングライターとしても約10年ぶりのスタジオ録音アルバム『decade』を3月9日（水）にリリース。翌10日（木）には東京・お台場 ヴィーナスフォートの教会広場にて記念イベントを開催しました。

　シンガー・ソングライターとして“作品を発表する”ということからは少し距離を置いてしまっていたもののコンサートでは必ず新曲を届け、創作に打ち込んできた自身のキャリアについて、「あっという間だったと思っていたんですけど、自分の書いてきた楽曲と向き合うことで、15年って大きな時間だったんだなと実感しました。ミュージカルもそうですが“人の心に届く歌を歌いたい”と、さまざまな経験を積んできた、今の僕が到達したのが『decade』なんだなと思います」と語った中川晃教。イベントではまず、アルバムから「そして、僕は魚になる」をパフォーマンス。仙台出身であり、気仙沼とも縁ある彼が震災を経て、やるせない想いと“明けない夜はない”という希望を込めて書き上げたメロディが会場を包み込む。

　グルーヴィンな即興ソングで観客を沸かせると、続いてはアルバム冒頭を飾る「Miracle of love」。出会えた奇跡をストレートに綴り、ドラマティックなメロディに乗せて届け、ラストはミュージカル〈ジャージー・ボーイズ〉を彩る名曲、アルバムにもボーナストラックとして収録された「Can't Take My Eyes Off You（君の瞳に恋してる）」を歌い上げ、イベントは華々しく幕を下ろしました。

　幼いころより耳にしていた演歌、歌謡曲を土台に、ビート感というものを培わせてくれた洋楽とのクロスオーヴァーから自身のサウンドを作り上げてきた中川晃教。今後の目標として、「先輩方のような“歌の力”に近づけるよう、そしていつの日かオリジナルのミュージカルを作ることが出来たら」と語っています。なお今後は各地で『decade』発売を記念したインストア・イベントを開催。詳しいスケジュールはオフィシャル・サイト（akinori.info）でご確認ください。