2005/01/13掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
親指と中指をこすり合わせて“パチン”と鳴らす、通称 “指パッチン”。日本では芸人まで生むほどの、シンプルながら素敵な音楽的発明といえる“指パッチン”の奥深い魅力を探る画期的なシリーズが2月23日に登場します! “フィンガー・スナッピン・ミュージック!〜21世紀を胸騒ぎさせる20世紀の秘宝たち〜”と題されたキャッチ・フレーズを聞いても、すぐにはピンと来ないのですが、今回リリースされる全10タイトルのラインナップを見て納得!
クラブDJの間でも再評価高まるスウェーデンの歌姫アリス・バブスやソフト・ロック・ファンにも人気が高いアラン・コープランドなど、どれもスウィンギンなジャズ〜イージー・リスニングといった趣なのですが、あらためて“フィンガー・スナッピン・ミュージック”というカテゴリーでくくると、なるほど納得な心弾む素敵アイテムばかり! しかもすべてが世界初CD化(デジタルリマスタリング)の快挙! こういった企画を考えていただいたのは、やっぱりあの方々。こだわりのセレクトで知られる渋谷ハイ・ファイ・レコードの大江田信と松永良平の両氏による企画・監修!! “指パッチン”を練習しつつ、自分だけの“フィンガー・スナッピン・ミュージック”を探してみるのも面白いかもしれませんよ!
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ジャック・ジョーンズ『カーテン・タイム』(UCCU-3001)
ビーチ・ボーイズのファンには
ブルース・ジョンストン関連の『フル・ライフ』でもお馴染み、ポピュラー・ヴォーカル界の大スター、ジャック・ジョーンズがブロードウェイの名曲をスウィンギンに歌ったゴージャスな1枚。
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アラン・コープランド・コンスピレイシー『ア・バブル・コールド・ユー』(UCCU-3002)(写真)
コーラス・アレンジの鬼才、元メルトーンズのアラン・コープランドによるプロジェクト、1967年の大傑作。マジカルなコーラス・アレンジが聴けるラテン曲「フレネシ」が有名。
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アラン・コープランド・シンガーズ『イフ・ラヴ・カムズ・ウィズ・イット』(UCCU-3003)
今回のシリーズの中で最もポピュラーな1枚。A&Mのカタログ中、ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズと並ぶマスト・アイテムとしてソフト・ロックの名盤に数えられている。“フィンガー・スナッピン”を抜きにしても、このCD化は快挙!
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ジ・アクシデンタルズ『ウィズ・ザ・カイ・ウインディング・トロンボーンズ』(UCCU-3004)
50年代のジャズ・コーラス・グループとソフト・ロック的アルバムも多いJ&Kでお馴染みのジャズ・トロンボーンの名手、カイ・ウィンディングとの共演盤。華やかなムードに彩られたジャズ・コーラスの隠れ名盤。
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カイ・ウィンディング『レイニー・デイ』(UCCU-3005)
カイ・ウィンディングが雨にちなんだ曲だけを演奏した珍アルバムで、
スー・レイニーの『雨の日のジャズ』と並ぶ“雨ジャズ”の決定盤! ソフト・ロック的なドリーミーなアレンジが楽しい。
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ディジー・ガレスピー『ニューウェイブ』(UCCU-3006)
ビ・バップの立役者、御大ディジー・ガレスピー先生、まさかのご乱心!! モダン・ジャズの神がボサ・ノヴァにトライした珍品で、ガレスピーならではの強烈なフレーズがブラジリアン・ビートと絡まる熱い作品。
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サポディラ・パンチ『スティール・ソウル』(UCCU-3007)
英国のソフト・コーラス界をリードしたバーバラ・ムーア・シンガーズをフィーチャーしたポップな作品。スティール・パンの音色にR&Bのリズムが絡まる強烈なインパクトが衝撃的。
●アリス・バブス&ユーリク・ノイマン
『ホェン・ザ・チルドレン・アー・アスリープ』(UCCU-3008)
名前を聞いただけで“フィンガー・スナッピン”な気分になる北欧ジャズのサニー・サイド、
アリス・バブス1958年の全米デビュー作。ファンにはお馴染みの相棒、
ユーリク・ノイマンのギターとデュエットするシンプルな逸品。
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ジャック・シェルドン『ザ・クール・ワールド・オブ・ジャック・シェルドン』(UCCU-3009)
チェット・ベイカーの影に隠れてしまった感のあるウエスト・コースト・ジャズの白人トランペッター、ジャック・シェルドンのたまらなくお洒落な名作。チェット同様にソフトな歌声も聴ける洗練されたソフト・ジャズ
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エミール・リチャーズ『ニュー・タイム・エレメント』(UCCU-3010)
ヴィブラフォン界の異端児、エミール・リチャーズがジャズ〜ポップスのスタンダードを変拍子とキテレツ大百科なアレンジでいじくりまわした1967年のアルバム。あまりにも早すぎたオルタナティヴな1枚
(価格はすべて\2,300(税込))