先月〈トロント国際映画祭〉でワールド・プレミアを行ない、NETPAC賞を受賞した
園 子温監督による話題の自主映画『ひそひそ星』が、来年の日本公開に先駆け、11月21日(土)に開幕する〈第16回東京フィルメックス〉(
filmex.net/2015)でオープニング作品として日本初上映されることが決定しました。
園監督が2014年に自ら設立した独立プロダクション「シオンプロダクション」での第1作目であり、構想25年を経て結実したモノクロームのSF作品となっている『ひそひそ星』。2014年10月に撮影された本作は、園監督の伴侶である女優・
神楽坂 恵を主演に、これまで数々の作品を共に作り上げてきたスタッフたちが参加。東宝スタジオに大きな“宇宙船”のセットを組むと同時に、東日本大震災の傷跡が残る福島県の富岡町、南相馬、浪江町に赴きロケを敢行し、未だ仮設住宅に住む地元の方々の協力を得て、記憶と時間、距離への焦燥を、“ひそひそ”と声のトーンを落とした特異なセリフ回しで描き出した作品。また、ミュージシャンの
遠藤賢司、ベテラン女優の
森 康子らが数少ない“人類”の役で出演しています。
■『ひそひそ星』
2016年日本公開
[ストーリー]
主人公はアンドロイドの女性。鈴木洋子“マシンナンバー722”は、昭和風のレトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗りこみ、静寂に包まれた広大な宇宙空間を果てしなく旅している。いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たち一人一人にかけがいのないものを届けるために……。
監督・脚本・プロデュース: 園 子温
出演: 神楽坂 恵 / 遠藤賢司 / 池田優斗 / 森 康子 / 福島県双葉郡浪江町の皆様 / 福島県双葉郡富岡町の皆様 / 福島県南相馬市の皆様
プロデューサー: 鈴木剛 / 園いづみ
撮影: 山本英夫
照明: 小野 晃
美術: 清水 剛
整音: 小宮 元
編集: 伊藤潤一
衣装: 澤田石和寛
制作担当: 山内 遊
助監督: 綾部真弥
ラインプロデューサー: 船木 光
企画・制作: シオンプロダクション
配給: 日活