“ゼロ年代以降のボーダレスな音楽を集めた世界初のガイド本”として各方面で話題を呼んでいる
『GLOCAL BEATS』。その発刊を記念して、監修者のひとりである大石始氏に、本書をより楽しんでもらうべく“CLASSICS of GLOCAL BEATS”として選りすぐりの11曲を選んでもらいました。
【introduction】 “グローカル・ビーツ”とはグローバル(GLOBAL)とローカル(LOCAL)をかけ合わせた言葉で、80年代から環境問題や政治・経済の分野で使用されてきたターム。本書
『GLOCAL BEATS』においては、各種クラブ/エレクトロニック・ミュージックがグローバルに浸透した90年代以降、世界各地で発展してきたローカル・ミュージックを指すものとして使っています。多少強引に言ってしまえば、“クラブ世代の民族音楽”、もしくは“ポスト・ワールド・ミュージック”。ヒップホップやハウスを聴いて育った各国の表現者たちが創出した新しい表現を(重箱の隅をつつくように!)紹介しているのがこの本です。
以下では、その
『GLOCAL BEATS』のダイジェスト的に11曲の動画を紹介。ただし、あくまでも筆者(大石)の考えるグローカル・ビーツであることをご了承ください。共同監修者の吉本秀純さんや本書執筆陣であれば違ったセレクトになるでしょうし、そもそもグローカル・ビーツとは特定のジャンル/スタイルを定義するものではありませんから、人それぞれのグローカル・ビーツがあるべき、と僕は考えます。……などと小難しいこと抜きに楽しめるであろう11曲。では、よい旅を。(大石始)
「Bird Flu」(2007年)
M.I.Aリベリアやジャマイカ、インドなど世界各地で録音を行った2作目
『Kala』収録曲。インド西部チェンナイでレコーディングしたドラムパターンを使ったインド風ダンスホール・トラック。PVに込められた“ザワザワ感”もハンパないです。
「Disko Partizani」(2007年)
Shantelバルカン半島のブラス・ミュージックがクラブ文脈で再解釈されるようになったのはゼロ年代に入ってからのことでしたが、そうした動向を象徴する1曲としてこの曲を。バルカン・ブラス特有の哀愁系祭グルーヴと絶妙のユーモアがクセになる!
「Politic Kills」(2008年)
Amazigh Kateb&Manu Chao&Tiken Jah Fakolyグローカル・ビーツ時代のアイコン、
マヌ・チャオの曲は何かセレクトしないと。ということで、ここではあえて元グナワ・デフュージョンのアマジグ・カテブ、コートジボワールのレゲエ・ウォリアー=ティケン・ジャー・ファコリーとの感動的な競演ライヴを。
「Karibu ya bintou」(2010年)
Baloji feat Konono No.1ベルギー在住のコンゴ人ラッパーが故郷コンゴ民主共和国へと乗り込んで作り上げた傑作『Kinshasa Succursale』収録曲。キンシャサの町並みを捉えたPVも強烈なインパクトを放つこの曲では、同郷の
コノノNo.1をフィーチャー。
「Nwa Pfundla」(2010年)
Tshetsha Boysこれまでも南アフリカ原産の異形ダンス・ミュージックとしてはクワイトが注目を集めてきたけれど、近年話題となっているのがシャンガーン・エレクトロ。超高速でありながら妙な軽やかさを持った、まさに異次元の近未来型ダンス・ビートが衝撃的!
「Fuego」(2009年)
Bomba Estereoシステマ・ソラールらと共にコロンビア新世代を代表するボンバ・エステレオの決定的名曲。チャンペータやクンビアなどのローカル・ミュージックをダンスホール・レゲエやヒップホップのフィルターを通して表現する彼らの底力が発揮された一発!
「Festa Funk」(2008年)
DJ Malboroリオデジャネイロのファベーラで熟成され、M.I.Aが自身の楽曲に採り入れたことなどで広く知られるようになったバイリ・ファンキ。この映像はファンキDJのマルボロがTVで行ったDJプレイの模様。さらにエグい映像は映画『Mr.カトラ』でどうぞ。
「A Night in Buenos Aires」(2008年)
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