デヴィッド・バーン(David Byrne)が、2018年の『アメリカン・ユートピア』以来7年ぶりのニュー・アルバム『Who Is The Sky?』を9月5日(金)に発表します。アルバムのプロデュースを手がけたのは、グラミー賞受賞プロデューサーのキッド・ハープーン(ハリー・スタイルズ、マイリー・サイラス)。収録された全12曲のアレンジは、ニューヨークを拠点とする室内楽アンサンブル、ゴースト・トレイン・オーケストラのメンバーが担当しました。アルバムからのリード・シングル「Everybody Laughs」が、マルチメディア・アーティストのガブリエル・バルシア・コロンボによるミュージック・ビデオとあわせて公開されています。
その重い問いに対する彼なりの答えが詰まっているのが最新作『Who Is The Sky?』であり、この作品は、『アメリカン・ユートピア』とそのツアー、そしてグラミー賞を受賞したブロードウェイ公演および映画で明確に提示された“楽観的なテーマ”をさらに発展させた内容となっています。彼はこの作品を通じて、人と人とのつながり、そして混沌とした世界の中における社会的な連帯の可能性を追い求め続けています。『Who Is The Sky?』は、とてもシネマティックで、ユーモアに富み、喜びに満ちた作品でありながら、しばしばメッセージも含まれています。「愛は説明できるものではない」「悟りの意味は人それぞれ違う」「たとえ翌朝の肌が赤ちゃんのようであってもそうでなくても、保湿はしておくに越したことはない」。そして何より、このアルバムでは、前衛性とポップの親しみやすさを紙一重で共存させるデヴィッド・バーンの類まれなセンスが改めて際立っています。
『Who Is The Sky?』には「これまで以上に『ストーリー性のある楽曲』が多く含まれている」とバーンは言います。いずれも「個人的な体験に基づいたミニ・ストーリー」のような構成になっており、たとえば次のような楽曲が挙げられる: 「She Explains Things to Me」(どうして彼女には全部そんなに明白なんだろう?) 「A Door Called No」(彼がキスを受けたことで、不思議とその扉が開く) 「My Apartment Is My Friend」(最悪な姿も見せてきたのに/僕らはいつも仲良しなんだ) 「I Met the Buddha at a Downtown Party」(かつての精神的指導者が、神格化されることよりも不健康なデザートに夢中になっているパーティの一幕)など。
「グルーヴにはうるさい」と自他ともに認めるデヴィッド・バーンは、制作の終盤にトム・スキナーや、30年以上にわたってともにレコーディングやツアーを行ってきたブラジル人パーカッショニストのマウロ・レフォスコからの貢献を歓迎しました。ミックスはマーク“スパイク”ステント、マスタリングはエミリー・ラザールが手がけており、完成した作品は、彼自身の言葉を借りれば、「隠すことと、さらけ出すことの両方が詰まっている」。「このアルバムは、誰もが内に秘めている“神話的な存在”になるための機会でもあり、現実を抜け出して、もうひとつの世界に足を踏み入れるチャンス。つまり、“自己”という牢獄から超越し、逃れるための試みなんだ」。こうしたコンセプトは、『Who Is The Sky?』のアルバム・パッケージ全体にも色濃く反映されています。アートワークはシラ・インバーが手がけ、デヴィッド・バーンの姿は放射状のカラーパターンと、ベルギーのアーティスト、トム・ファン・デル・ボルフトによるサイケデリックで棘のような衣装に包まれ、ほとんど見えないほどに覆いつくされています。また、今年後半には『Who Is The Sky?』のツアーが予定されており、バンドは13名編成(ミュージシャン、シンガー、ダンサー)で、『アメリカン・ユートピア』のメンバーも含まれ、全員がステージ上を自由に動き回る構成になります。