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スカパラ・沖祐市の父、“ミスター・エレクトーン”こと沖浩一の1975年の名盤が配信リリース

沖浩一   2020/12/08 13:18掲載
スカパラ・沖祐市の父、“ミスター・エレクトーン”こと沖浩一の1975年の名盤が配信リリース
 60年代より日本のオルガン / エレクトーンの第一人者として名を馳せ、海外でも活躍。東京スカパラダイスオーケストラのキーボード奏者、沖祐市の父であり“ミスター・エレクトーン”とも称された沖浩一が、1975年にLPレコードで発表したアルバム『The Man From YUKIGUNI』を12月8日(火)に配信リリース。

 沖浩一は、大阪教育大学在学中に第3回エレクトーンコンクールで第1位となって以来、ソウルフルなビートがあふれる演奏を展開して聴衆を興奮の渦に巻き込み、国内外で大きな影響を与えたジャズ / オルガン界のトッププレイヤーで、その沖浩一の数あるLPレコードの中から、自身も気に入っているというアルバム『The Man From YUKIGUNI』をデジタル・リリース作品としてセレクト。本作は自宅で1人で演奏した音源で、ドラムやベースなどの音もなく、デジタルになる前のエレクトーンの音は“人力感”満載。デジタル全盛の現代には、かえって新鮮な音として響きます。

 収録曲は、タイトル曲「The Man From YUKIGUNI」がオリジナル曲で、それ以外はクラシックや民謡などのカヴァー。「ホワイト・クリスマス」「サンタが街にやってくる」「きよしこの夜」「ウィンター・ワンダーランド」「ジングルベル」といったクリスマスや冬の楽曲が並ぶ、この季節にぴったりなラインナップとなっています。

 リリースに際して、沖浩一の息子の沖祐市が次のようにコメント。また、楽曲解説を行なっています。

[沖祐市(東京スカパラダイスオーケストラ) コメント]
この度、私の父、エレクトーン奏者の沖浩一の1975年のアルバムが配信という形で再リリースされる事になりました!沖浩一は、第3回エレクトーンコンクールで第1位、精力的な演奏活動を行い、海外でも北米、中南米、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、アフリカまで五大陸にまたがり、その圧倒的なリズムの躍動感とソウルフルな歌心で、世界中を熱狂の渦に巻き込みました。ミスター・エレクトーンと呼ばれるなど、エレクトーンの黎明期において、その存在を広める事にも大きく貢献しました。レコーディングも意欲的に行い、多くのLPレコードを残しましたが、残念ながら現時点で再発売されておらず、一部の熱心な音楽ファンの間で、中古で流通するマニアアイテムとなっておりました。

今回は配信で再リリースされる『The Man From YUKIGUNI』は、その中でも本人的に気に入っているアルバムという事でとりあげました。これは自宅スタジオで完全に一人で演奏された音源です。タイトルと、ジャケットに描かれたサンタクロースに扮する沖浩一が示す通り、クリスマスや冬にちなんだ曲が並び、どの曲も演奏者の息遣いが感じられる、懐かしくも楽しい内容になっております。LPレコードを、今のデジタル技術で程よくノイズ除去しマスタリングしたのですが、当時の雰囲気がデジタル化された音源を今聴くと、まるでタイムマシーンに乗って目の前で演奏を聴いているかのような、不思議な気分になります。さながら、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のようです。

どこを切っても楽しく、切なく、懐かしく、そして新鮮なこのアルバムを、このクリスマス時期に届けられるのが本当に嬉しいです。ご自宅で、街の中で、是非お楽しみください!



[曲解説 by 沖祐市(東京スカパラダイスオーケストラ)]
最近は、コンピューターミュージックが初めからあり、そこを経てあえて生で演奏するのが面白い新たな試みが多く見受けられますが、この作品はその先駆けでもある気がいたします。ビートやテンポキープを、機械に任せるのでなく、何もないところ(ゼロ)から、自分で(イチ)作りあげる姿に触れるだけで、胸を打つものがあります。

また、沖浩一は、黒人音楽的なゴスペル・フィーリング、グルーヴするビートと共に、西洋音楽的な和声、オーケストレーションにも造詣が深く、このアルバムでもそれらが渾然一体となり、独自の肉声となって存分に楽しめます。とは言え、今のようにサンプリングもない当時のトランジスタ・エレクトーン(YAMAHA E-3)ですから、決して大げさに驚かすようなものではなく、あくまで暖かく、ロマンティックな響きがしていて、そこもまた、今聴くと新鮮な気がいたします。

このアルバムは、当時住んでいたマンションの居間で録音されたもので、録音中呼び鈴が鳴らされないように、外に注意書きを貼っていたりと、本当に手作りなものでした。子供の頃の自分としても、楽しい小学生の頃の思い出と共に、父が外国から買ってきたメキシコ帽やアフリカの人形、トランジスタやはんだごての匂いとあいまって、楽しさがパッケージされている気がします。

01. ホワイト・クリスマス
誰もが知っている有名なこの曲を、父らしくとてもスウィングして演奏しています。ハモンドオルガンとはまた違う、トランジスタの作る暖かい音も是非お楽しみください。まるでドラマーがいるかのような躍動感です。

02. ゆかいに歩けば
アップテンポで、なんとなく気ぜわしい12月の街を彩るような演奏です。サンタクロースの忙しさもまさに佳境! といった感じでしょうか。

03. サンタが街にやってくる
こちらはゆったりとスウィング。ちょっとモンクを彷彿とさせます。ソロ中に父のトレードマークの唸り声も聞こえますね。

04. トロイカ
ロシア民謡です。特有の物悲しさと情熱を秘めた旋律がアップテンポのアドリブと共に胸を打ちます。

05. そりすべり
ベース、バッキング、メロディが一挙に押し寄せる圧倒的なグルーヴ!どこまでも滑っていけそうな楽しい演奏です。この時代、キース・エマーソンの向こうを張る演奏と言えるでしょう。

06. 懐かしのストックホルム
スウェーデンの民謡です。オルガンならではのオーケストレーションが存分に楽しめます。演奏者であると同時に指揮者なのですね。

07. きよしこの夜
これぞゴスペル!という強力なイントロでこの有名な曲が始まります。そして、スローなテンポで聴けるこのダイナミックな演奏こそが、沖節と言われる沖浩一の真骨頂なのでしょう。本人は「ソウルがある演奏」などと言うから音楽が訳がわからなくなるのだと、アーティストらしい発言を個人的に聞いた事がありますが、どう聴いてもソウルがあるとしか形容しようがありません。録音物があるというのは素晴らしい。録音を発明した人間は素晴らしい。こんなに今共鳴することができる。

08. ウィンター・ワンダーランド
こちらも有名な曲ですね。街に出て買い物でもしたくなるウキウキとした演奏です。

09. ジングルベル
沖浩一のヴォイスもフィーチャリングした(?)ブルーノート全開のアレンジです。

10. 黒い瞳
こちらもロシア民謡から。この地方のメロディとの相性の良さも父の特徴の一つだと思います。

11. ディープ・リバー
ゴスペル・チューンです。この時代、日本でこのフィーリングで演奏していた人は、今思うと本当に稀有だったのではないかと思いますが、私にとっては、無意識にそばにあるものでした。音で共感できるというのは素晴らしいことです。

12. The Man From YUKIGUNI
このアルバム唯一のオリジナル・チューンです。とても繊細でロマンティックな面が出ている曲&演奏ですね。父はオリジナルも多く書いており、NHK教育の「ピコピコポンのテーマ」などが有名ですが、他の曲もなんとかせねば。

13. 赤鼻のトナカイ
プレゼントを配るサンタを乗せた赤鼻のトナカイさんがフルスロットルでラストスパート!! これは、裏拍を強調した結果、もはや自然に“スカ”になっていますね!

14. スノーフォール
アメリカらしい豊かでロマンティックなメロディでアルバムが締めくくられています。

最後になりますが、当時の製作録音、そしてこの度さまざまな協力をしてくださったHajime Ishigaki様、楽しいイラストを描いてくださったKeiko Nishikawa様、最新のデジタル技術を駆使して、しかし最後は職人の耳と手作業で根気のいるマスタリングを手掛けて下さったTEMASの柴様、数々の助言と協力をして下さったavexとSMAの皆様に、この場を借りて感謝いたします。


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■2020年12月8日(火)配信開始
沖浩一
『The Man From YUKIGUNI』

lnk.to/the_man_from_yukiguni

[収録曲]
01. ホワイト・クリスマス
02. ゆかいに歩けば
03. サンタが街にやってくる
04. トロイカ
05. そりすべり
06. 懐かしのストックホルム
07. きよしこの夜
08. ウィンター・ワンダーランド
09. ジングルベル
10. 黒い瞳
11. ディープ・リバー
12. The Man From YUKIGUNI
13. 赤鼻のトナカイ
14. スノーフォール


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