東京を象徴する劇場のひとつである東京・池袋 東京芸術劇場が主催する、クリエイター支援プロジェクト「TMTギア」。この一環として制作された、額田大志による新しい日本語の音楽劇『スーパーマーケットの神話』が11月5日に開幕しました。公演は11月8日(日)まで。チケットは発売中です。
深夜のスーパーマーケット。店内に響く電子音、商品名、店員たちの何気ない会話。『スーパーマーケットの神話』では、それらが音楽となり、いつもの風景が少しずつ違った表情を見せはじめます。音楽と言葉、身体の関係を探求してきた額田が本作で取り組むのは、日本語の「語り方」を広げる、新しい音楽劇です。台詞、歌、ラップが交差する舞台で、日常のすぐそばにある生と死を描きます。
出演は、安東信助、佐山和泉、長沼航、原田つむぎ、没 a.k.a NGS、
嶺川貴子、
宮坂遼太郎の7名。額田が主宰する演劇カンパニー「ヌトミック」で創作を重ねてきた長沼航、原田つむぎに加え、佐山和泉、安東信助のほか、ラッパーの没 a.k.a NGS、音楽家の嶺川貴子、パーカッショニストの宮坂遼太郎も出演。異なる音楽的背景を持つ3名が、演奏だけでなく、登場人物として作品世界に加わります。没 a.k.a NGSが登場人物としてラップする場面もあります。
[ライヴ・レポート]東京芸術劇場と一緒につくりあげた演目であり、かつ、音楽劇としてまた新たな地平を目指した、そんな作品です。演劇を始めた頃から、演劇と演奏の境界について考えてきました。そんなことを考えることはどれだけ価値があるのか、なんて発想もなく、ただ気になるから考え続けてきました。今作は、そんな境界を確かに越境したと言えるような作品です。「確かに越境した」というのは、越境そのものがコンセプトになってはならない、という意味ですが、まさにそうした越境自体が後景にあるというか、それ以上に語ること、演奏することが上演の核として繋がっていく、ような。いずれにしても、自分にとっての大事な作品であることは間違いありません。ぜひ、劇場へ!――額田大志Photo by Ryohei Tomita