米国出身、豪州在住の著名な作曲家、
ウォーレン・バートが90年代初頭に制作した『
Three Movements from “Some Kind of Seasoning”』(『ある種のスパイス』からの3楽章)(1991年)がCDとLPで「エム・レコード」より11月14日(土)にリリースされます。
1975年にオーストラリアに移住したバートは、優れた作曲家であり演奏家 / 作家 / 楽器製作者 / 教育者で、長年にわたり、テクノロジーや微分音、即興演奏といった美学的要素と、機械プロセスとのライブ・インタラクションを探求し、時にユーモラスで型破りな作品を作曲してきました。
1990年から91年にかけて作曲された『ある種のスパイス』は、インタラクティブにコンピューター制御されたシンセサイザーのための作品で、人間と機械の間にある境界空間を探求しており、
スペンサー・ドーラン(ヴィジブル・クロークス)の不確定性サイバー室内楽プロジェクト“コンポニウム・アンサンブル”の先駆のひとつといえるような試みです。
本作では、
サン・ラ、
エリオット・カーター、
クインシー・ジョーンズ、
ポーツマス・シンフォニア、
チャールズ・アイヴス、古代ギリシャの旋法など、幅広い参照源によって引き起こされた数々の「間違い」(作家談)が集積し、パーツ単位では伝統的な音楽の形をしているものの、総体では“終わり無きカオス”が生み出されています。
全楽章をあわせると合計420分以上になる長大な作品で、今回のエディションでは、最も「間違い」が顕著な終盤の3楽章を抜粋して構成。使用した音源ソースは1999年に出版された私家版7枚組CDを元にし、LP版では全3曲のうち「Martigny」と「24 Chorales for Chris Mann」をエディットして収録。CD版では全てフル・ヴァージョンで収録されます。作曲家自身による非常に面白い解説付きも必見となっています。