「〜何か無い？何か無い？ねえお母さん・・・」と、リイシューものばかりで退屈してるソウル育ちの息子に、胸を張って応えられる新録アイテムが登場します！　8月25日という残暑切ない熱帯夜が続く時期にリリースするのはリオン・ウェアのニューアルバム『ラヴズ・ドリッピン』！(PCD-25002 \2,625(税込))　ドン・グルーシンとの共作『Candlelight』なんてのが2年前に出たものの、本人名義のオリジナル・アルバムとしては『Taste The Love』以来なんと8年ぶり！　90年代半ばから息子世代のアーティストに作品提供したり、昨年は初来日公演を実現させたりと、再び動き出したメロウネスの総本山リオン・ウェア。これで本格的なカムバックとなります！

　これを聞いて買うか買うまいか迷っている輩にトドメのニュースは、ギターにワー・ワー・ワトソンが参加！　名が体を表すチャカポコギターを武器にリオン・ウェアの全盛期を支えたと言うより、70年代のグルーブのキーパーソンと言っても過言では無いこの名手の全面的な参加によって、筆者の今作に対する信用度は、ほぼパーフェクトに近いです。出来がどうあれ、リオンの新作曲のギターをワー・ワー・ワトソンが弾くってだけでいいじゃないですか！　ファンキー&メロウネスの灯火、消すまじ！　筆者は一足先に聴きましたが、コレ、バカいいです！　ちょっとスムースジャズっぽいかな？　とにかく濡れます！起ちます！　去り行く夏にぴったりよ。

　でですね、どうせ買うなら国内盤がオススメです。ボーナストラックが収録されてますからね！　しかもアルバムのオフテイクとかじゃござらんよ！　世界初公開の未発表曲が収録されるとの事で、これは気になる！気になって眠れない！　眠れない夜に電話をかける相手もいないなら、そうですね、ナンシー・ウィルソンは『カム・ゲット・トゥー・ディス』(写真)のリオン・ナンバー「イフ・アイ・エヴァー・ルーズ・ディス・ヘブン」でも聴いて待ちましょう！　極上の部類に入る夢見心地の名カバーです。

　リオンを知らない大人だって、マーヴィン・ゲイやミニー・リパートンはみんな好きでしょ？　この新作を機会に、リオンのワークスを再評価してみましょう！　きっと面白い旅になると思いますよ！　そして退屈してる息子に言ってやろうではありませんか！　『リオン・ウェア、あったでしょ！』