佐藤タイジの主催による“日本武道館の公演で使用する電源を太陽光発電でまかなう”というライヴ・イベント〈THE SOLAR BUDOKAN〉が12月20日(木)に開催。武道館にはミュージシャン18組が集結し、4時間近くに及ぶ熱いパフォーマンスが繰り広げられました!
18:00過ぎ。まずはオープニング・アクトとして佐藤タイジのプロジェクトであるインディーズ電力、
THE SUNPAULOの2組が登場し、会場を暖める。
THEATRE BROOKによるイベント開会の挨拶に続いて「佐藤カッコいい!! みなさん、踊る準備はいいですか?」と現れたのは
Leyona。タイジの後輩ミュージシャンである和田 唱(
TRICERATOPS)は「先輩! お願いします!」のかけ声で一緒にTRICERATOPS「FEVER」を歌う。
もともとはタイジが“一度武道館でやってみたい!”ということからはじまったこのイベント、「武道館童貞でしたぁ! ただ今筆下ろし中!」と下ネタで会場を沸かせながら、
LOVE PSYCHEDELICOをステージに呼び込み、3人でギターを持って横一線に並ぶ様は、70年代のロック・コンサートを彷彿させるような迫力!
「私に与えた影響は巨大です。革命の人を紹介します!」と呼び込んだのは
加藤登紀子。THEATRE BROOKの最新アルバムに収められた加藤とタイジの共演曲「愛と死のミュゼット」へ。この曲はバンドネオンをフィーチャーしたタンゴ・ナンバーで、暗めに設定された場内照明とあいまって、こちらは、さながら70年代のアングラ・シアター公演のような妖しさ。
「最近の私の友だちです!」と紹介された
Salyuは、12月26日発売のアルバム『A 100% SOLARS』に収録されたタイジとの共演曲「together tonight」を初披露。田中和将(
GRAPEVINE)はタイジと一緒にGRAPEVINE「光について」を演奏し、そのまま
増子直純(
怒髪天)を呼び込み、3人で
TAIJI at THE BONNETの名曲「R'N'R JEDI」を競演。続いて増子はオーディエンスを激しく煽りながら怒髪天「オトナノススメ」を歌い、会場を最高潮に熱くする!
ひとしきりバンド・ステージが落ち着くと、ここからはアコースティック・コーナー。最初に登場した
浜崎貴司(
FLYING KIDS)はタイジの池袋のレコード店員時代から20年以上のつきあいとなる盟友。FLYING KIDSのデビュー曲「幸せであるように」をふたりでしっとりと歌い、続いて
土屋公平がステージに上がると「太陽光の綺麗な電気でギター弾きたかったんだ!」とMC、カホンに
屋敷豪太が加わって豪華なセッションを展開。このアコースティック・コーナーの、ほの暗い会場照明は、ステージ上手前方に置かれたCandle JUNEがデコレートしたキャンドルの幻想的な灯りがよく映える。
屋敷はそのままステージに残り、タイジが“酋長”(!?)と呼び慕う
Charがステージへ。20歳の頃に作ったという「Shinin' You, Shinin' Day」に「Smoky」の2曲を演奏。Char、屋敷にタイジの鬼気迫るパフォーマンスは本公演の白眉ともいうべき素晴らしさ。
アコースティック・コーナーが終わるとステージにはTHEATRE BROOKらのメンバーが着陣し再びバンド・モード。そして20:22。この日いちばんの歓声に迎えられ
吉川晃司が登場。COMPLEX「1990」に「BOY'S LIFE」を濃厚にパフォーマンスし、オーディエンスを圧倒!
「吉川晃司の同級生です!」とゆる〜くステージに上がったのは
奥田民生。「ルート2」に「マシマロ」をタイジと共に演奏し、そのままステージに残って
藤井フミヤを迎える。最初に歌った「嵐の海」は奥田がフミヤに書いた曲。「太陽のエネルギーをそのまま曲に替えて贈ります!」と語ると、大ヒット曲「Another Orion」を歌い上げステージを降りる。
替わってステージに上がった
斉藤和義は「歩いて帰ろう」「やさしくなりたい」を演奏、全てのステージに立ち続けるタイジに「長丁場ごくろうさまです!」とねぎらいの言葉をかける一幕も!
最後のゲストは
仲井戸“CHABO”麗市。「未来は我々の手で作っていこう! タイジの意志がたくさんの人に伝わるよう歌わせてくれ!」と、
ジェリー・ガルシア(
グレイトフル・デッド)が亡くなった時に書いたという「ガルシアの風」を歌う。曲の後半には、チャボとタイジのふたりで火花を散らすような圧巻のギター競演を披露しました!
本編ラストはTHEATRE BROOKの壮大なバラード曲「昨日よりちょっと」。自身初の武道館公演への想いをかみ締めるようじっくりと力強く歌い切ると、タイジは「よっしゃぁ! 100%ソーラーで出来ました!」と高らかに完遂宣言。この日出演したアーティストをステージに呼び、THEATRE BROOK「ありったけの愛」を全員で歌う!
「ソーラーで出来たということを忘れないで! 帰ったら家族や友達に、私たちはやれたんだ!ということを伝えて下さい!」と、集まった7,000人の観客に向けてメッセージを託し、21:45、途中電源が落ちることなくライヴはフィナーレ。タイジは終演後にバックステージで「ソーラーでやれるというのを流行らせたい! これっきりじゃなく、来年もやりたい!」と早くも次回開催への意欲を語っていました!