オウテカ（Autechre）の2026年2月の来日ツアーを記念して、代表作『Confield』が新装版CDと日本語帯付LPでリリースされることが決定。2026年1月30日（金）の発売が予定されています。

　エイフェックス・ツイン、スクエアプッシャーと並び、英国の名門「WARP」を象徴するアーティストとして、90年代以降の電子音楽の潮流を更新し続けてきたオウテカ。不屈のアティテュードと徹底した革新性によって、IDM / エレクトロニカの可能性を押し広げてきた比類なき存在です。ライヴ活動においても、彼らのトレードマークとなったピッチブラック（暗闇）ライヴで、未だにその会場の規模を拡大し続けています。

　今回、2023年の〈SONICMANIA〉以来、2年振りとなる来日ツアーが実現。2026年2月4日（水）東京・ZEPP Divercity、2月5日（木）大阪・Yogibo META VALLEYの2公演で、大阪公演はすでに完売となり注目度の高さが伺える中、彼らの代表作にしてキャリアの重要な転換点となったアルバム『Confield』が、新装版CDおよび日本語帯付LPにて発売されます。

　2001年に発表された『Confield』は、従来のダンス・ミュージック的なビート構造から大きく逸脱し、アルゴリズムによって生成された複雑なリズムと、有機的かつ抽象的な音響が高度に融合した作品。人為的な制御と偶発性を同時に内包するそのサウンドは、当時の電子音楽シーンに大きな衝撃を与え、以降のIDMやグリッチ、エクスペリメンタル・ミュージックの方向性を決定づけました。反復と崩壊、秩序と混沌がせめぎ合う音響世界は、オウテカを単なるジャンルの枠を超えた“唯一無二”の領域へと押し上げ、リリースから20年以上を経た現在においても、そのアプローチは決して古びることなく、むしろ現代のアルゴリズミック・ミュージックやサウンドアートと強く共鳴し続けています。

　来日という特別な節目に改めて届けられる本作は、オウテカの現在地を再確認すると同時に、電子音楽の未来を再考させる重要な一篇として、新たなリスナーの耳にも強く響くでしょう。