平均年齢80歳、ロック＆パンクをレパートリーとするアメリカのロック合唱団、ヤング＠ハートが2度目の来日を果たし、9月5日（水）には東京都内でプレス関係者向けの公開リハーサルを行ないました。

　来日したメンバーは合唱隊が26人、バンドが6名に、指揮者をいれた総勢32名の大所帯。前日に到着したばかりでしたが、もはや時差ボケもこの年齢になると関係ないのかと思えるほど、元気にステージに登場した一行が挨拶代わりにまず歌ったのは、マイケル・ジャクソン「帰ってほしいの」「マン・イン・ザ・ミラー」のメドレー（キレのいいダンス・パフォーマンスも飛び出す！）。

　さらに続いては、テイスト・オブ・ハニー「今夜はブギ・ウギ・ウギ」。ロック専門の合唱団かと思いきや、よもやのディスコ・ナンバーを披露。ソウルフルなコーラスの応酬は“平均年齢80歳”こその味わい深さを見せつける。そして、リハーサル最後に歌ったのは、前回の日本公演で初披露したRCサクセション「雨あがりの夜空に」。たどたどしい日本語ながら全員で合唱するパートは実に楽しそう！ 完全に彼らのレパートリーのひとつに。

　リハーサル終了後は、ステージに指揮者のボブ・シルマンと3人のメンバーが残り、会見。映画『ヤング＠ハート』（2007年公開）にも出演していた最高齢（90歳）メンバーのドーラ・モローはロックを歌うことについて「今だに耳の痛くなるような曲もあるけど、ファニーで不思議な感じで楽しいよ！」と語り、「お墓に入るまで歌い続ける！」と生涯現役を宣言。

　映画では“セックス・アニマル”なるニックネームで呼ばれていたスティーヴ・マーティン（83歳）は、長生きの秘訣を「酒と女とタバコさ！」と断言、自身がセンターに入ってリード・ヴォーカルをとるキャロル「ファンキー・モンキー・ベイビー」がセットリストに入っていることをうっかり口を滑らしてしまう一幕も！ そして、ヤング＠ハートの音楽監督であり指揮者でもあるボブ・シルマンは「結成してからの30年で凄く進化してきた！ 音楽をやり続けることが、みんなのエネルギーや活力になっている」と、メンバーを讃えました。

　昨年の震災時にはいち早くビデオ・メッセージを発するなど、今やすっかり日本好きとなったヤング＠ハート。2年ぶりのジャパン・ツアーへ臨むに当たって「新しい曲をいっぱい用意してきました！ 新しい日本語の曲を練習して来ました。是非、コンサート会場に足を運んで下さい！」と、メッセージを寄せています。日本公演は9月7日（金）名古屋市公会堂公演を皮切りに、9月17日（月・祝）東京・Bunkamura オーチャードホール公演まで、全国6ヵ所で行なわれます。