寺山修司とその写真集に圧倒された、ロンドン拠点のフランス人監督アメリー・ラヴァレックが、舞踏、アングラ演劇、実験写真、パフォーマンス、グラフィックデザイン、アンダーグラウンド映画と、次々に日本のアヴァンギャルドに魅了され、取材を続けて作り上げた映画『日本前衛派の開拓者』が11月7日(土)よりシアター・イメージフォーラム他にて全国順次公開。このたび、公開を目前に控え、横尾忠則、森山大道、寺山修司、荒木経惟、田名綱敬一という5人のアーティストが登場する本編インタビュー映像が一挙公開となっています。
本作は、アメリー・ラヴァレック監督が6年の歳月をかけ、
横尾忠則、
田名網敬一、
細江英公、
森山大道、
荒木経惟、川田喜久治、
石内都ら1960年代に活躍を始めた日本前衛派の芸術家たちに光をあてたドキュメンタリー。当事者へのインタビュー、寺山修司や土方巽らの膨大なフッテージ動画・画像を駆使することで、その本質をあぶりだしています。
「第二次世界大戦」「写真」「三島由紀夫」「PROVOKE」「森山大道」「荒木経惟」「緊縛」「暗黒舞踏」「パフォーマンスアート」「寺山修司」「アングラ」「横尾忠則」「田名網敬一」の13章を設けた構成で、ニューヨーク・グッケンハイム美術館やロンドン・テート・モダンのキュレーターをはじめ、当事者を知る専門家たちの証言も取り込み、監督が背景となる音楽にもこだわったことで、大きな視点と共に具体的で感覚的にも引き込まれる作品となっています。
今回公開されたインタビュー映像のうち、横尾忠則編では「東京へ出てきた時に、細江さんが三島さんの『薔薇刑』を作るというニュースを聞いて、僕はそこに飛び込んだわけです。それが僕と三島さんとの出会いのきっかけになったわけですよね。その後三島さんのエッセイとか、本の装丁とか、演劇ポスターを頼まれるようになった」と作家・
三島由紀夫との出会いを述懐。
森山大道は「僕の場合はある意味テレビの画面も町に貼ってあるポスターとか、あらゆる物は僕にとって同じなんだよね。特にテレビのブラウン管を撮る事にそんなに意味があるわけではなく、僕にとっては視点のひとつですから、街をスナップする、車を撮る、人を撮る、テレビを撮る、ポスターを撮る、映画のスクリーンを撮る、全部一緒と思ってるんで」と創作の秘密を語り、田名綱敬一は、「若い時は死なんていうものをそれほど考えないけれども、年齢を経ていくごとに、死は身近な存在としてあるじゃないですか。考えないように思っても、やっぱり絵を描く時に、死の問題というのはどうしてもキャンバスの中に出て来てしまうんですよね。だから逆に僕はそれが人間の真の姿なんで、それはそれでおもしろいなと僕は思うんですよね」とコメント。
寺山修司は「『疫病流行期』っていうのは、客席の中にカーテンをたくさん設けて、見えたり見えなくなったりするという。観客が丁度魔法陣のようにいくつかに区切られた空間の中で、Aの座席にいる人と、Aの部屋にいる人とは、見るものが全く違ってみえる。それぞれが自分たちの見えなかった部分を含めて空想で組み立てて成り立っていく」と説明し、荒木経惟は「今、生と死の関係でずっと撮ってるけど。わざとね、あの世に行って撮ってると設定して、自分で。結局遊んでいるんだろうけど。死に関するものが自分の記憶として写真には残っている。それと一番孤独感がつい出ちゃってるのが惹かれて、記憶に残ってる」と語っています。
なお、11月7日(土)の公開初日には、アメリ―監督による舞台挨拶が渋谷・シアター・イメージフォーラムにて14:25上映回終了後と20:00上映回終了後に行なわれます。詳細は、劇場公式サイトをご確認ください。
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