唯一無二のスタイルと圧倒的な表現力でジャンルを超えた支持を集めるピアニスト、五条院凌の初のクラシック・アルバム。フィリップ・グラス「エチュード第6番」、ショパン「ラ・カンパネラ」などの名作に、五条院ならではの美学と情熱が込められている。

中村の3枚目のアルバム。シューマンが残した2つのヴァイオリン・ソナタとクララの3つのロマンスを収録。夫の方の晩年の2つのソナタは、どちらも充実した気力の時の作品で、中村の曲への深い理解が表われている。

第1回ショパン・ピリオド・コンクール第2位の川口によるフランダース作品集は、19世紀フランダース地方の知られざるティネルとブロックを取り上げている。ファンタスティックなロマンティシズムを堪能する。

ギタリストの助川太郎と仙台フィルのコントラバス首席奏者の助川龍の兄弟ユニットによる1stアルバム。「動物の謝肉祭」「リンゴ追分」、そしてジャズやボサ・ノヴァなどの多彩なプログラムを、見事なアンサンブルで楽しませる。

前作は娘との共演だったが、本作は弟子の高野美佐子との共演となった。ビットナー、バロン、ヴァイスの二重奏曲を収録しているが、バロンとヴァイスは佐藤が手を加えている。師弟の緊密なアンサンブルが堪能できる。

ドイツのマグデブルグ響在籍で、ソリストとしてもヨーロッパで高い評価を得ている古賀が参加したフルート、チェロ、ハープの演奏。ドビュッシーを中心に武満徹などを集め、高度なアンサンブルが楽しめる。

ドビュッシーをはじめとするフランス音楽の演奏に定評のある青柳いづみこ、日本におけるサティ・ブームの立役者の一人、高橋悠治の二人のピアニストによるエリック・サティ選集。サティ没後100年に満を持して形にする、ピアノ独奏と連弾による作品集だ。

小山実稚恵のデビュー40周年記念のベスト盤。ショパンのワルツとマズルカ、そしてチャイコフスキーの「四季」から秋の歌など3曲の新録音を加えている。ますます深化している、小山のその過程を知る興味深い一枚だ。

フランスの名ピアニスト、ジャン＝イヴ・ティボーデによるピアノ作品集。「ジムノペディ」をはじめとするサティの代表作や珍しいピアノ曲の数々を、多彩な音色を駆使した上で感性豊かに演奏している。

2025年のエリザベト・コンクールで2位を受賞した久末航の2枚目となるソロ・アルバムは、生誕70周年を迎えるフランスの大家デュサパンの作品集。久末の優れたテクニックと鋭い音色感覚が、作品の本質を穿つ。