自身のグループ、ジャズエクスプレスで諸作をリリースしているオランダのベテラン・ドラマーが、サックス奏者のティネケ・ポストマをフィーチャーした2020年作。チャーリー・パーカーの縁の楽曲を多数とりあげている。

いわゆるクラブジャズ的な楽曲からピアノの旋律を活かした美しい楽曲まで、幅広い音楽性を持つトリオ。オリジナル曲にこだわり、創作活動を続ける3名の魅力が詰まった2020年のオリジナル・アルバムだ。

ドラムの粉川心の脱退により、3人体制となってから初となるアルバム。メンバーが作詞と歌唱を担当したヴォーカル曲をはじめ、バンドの新機軸が窺える作品となった。ドラムにはfox capture planの井上司とpasteurの菱沼大策が参加。

バークリー音楽院に学び、すでにニューヨークのジャズ・シーンにおいても一定の知名度を獲得しているRina Yamazakiによる堂々の2020年デビュー作。小曽根真が太鼓判を押すその実力を遺憾なく発揮している。

サックス奏者アラン・ブラウフマンが盟友クッパー・ムーア（p）とともに放つ45年ぶりのアルバム。70年代の質感や雰囲気を継承したスピリチュアル〜フリージャズの、過去と現在を結ぶ重要作だ。ボーナス・トラックに1972年のライヴ音源も収録。

セシル・マクビー作品への参加でも知られるアルト・サックス奏者のアラン・ブラウフマンが、1975年にリリースした唯一のリーダー作。セシル・マクビーのベースがうねる「Miracles」ほか、緊張感あふれる名演を多数収録。

「波」「赤いブラウス」「ルック・トゥ・ザ・スカイ」などジョビンの秀逸曲を収録した人気作。クラウス・オガーマンによるストリングス・アレンジによって、リラックスした空気が満ちている。

1964年のブルーノート3部作の最後を飾る傑作が、ハイレゾも聴ける高音質ディスクで再発。マイルスのクインテットを経て、プレイヤーとしてもコンポーザーとしてもスケールアップした、ショーターのミステリアスな世界観が満喫できる。

ジャズ以外のファンも多く持つウェス・モンゴメリーの1967年のヒット作。ビートルズのカヴァー曲「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」やスタンダードを中心にしたポップな作品で、ドン・セベスキーの絶妙なアレンジが光る。フュージョン黎明期の傑作だ。

フリー・ジャズや前衛的という範疇に留まらないのがドルフィーの独特な持ち味。セッションマンとしての成果もその柔軟性を示している。1964年のベルリン没前の最後のアメリカ録音となり、ドルフィーの主張が聴ける唯一のもの。

レイ・ブラウンとエド・シグペンを加えた名トリオの作品群の中でも人気の高い1962年録音作品。タイトル曲の極上のスウィング感、さらには名ブルース2曲が取り上げられているのもファンにはたまらない。

ノラ・ジョーンズ以降に登場した女性ヴォーカリストの中でも人気・実力の両面で高い位置を保ち続けるガザレク。本作は渡辺亨が選曲を担当した日本独自コンピレーションで、彼女の音楽が多様な角度から楽しめる。

1977年に録音された、世代を超えたトリオの傑作ライヴ・アルバム。アグレッシヴに迫るロン・カーター、トニー・ウィリアムス、ハンク・ジョーンズの円熟味が絶妙に溶け合った、強靭なリズムが素晴らしい。

ハスキー・ヴォイスで一世を風靡した女性ジャズ・シンガーが1955年にリリースした名盤と、3年後の続編作をドッキングした充実の25曲。彼女の名を一躍広めた「クライ・ミー・ア・リヴァー」をはじめとする名演を収録。

商業的にも成功を収めた90年代の諸作に続き、クラールが2001年に放ったオリジナル作。スタンダード曲を中心とした構成ながら、ボッサに造詣の深いクラウス・オガーマンによるオーケストラ・アレンジがハイライト。

カナダを代表する女性ジャズ・ヴォーカリストによる1999年の人気作。色気だけでなく貫禄すら感じさせる圧倒的な存在感で好評を博し、グラミーにもノミネートされた。トミー・リピューマらによるプロダクションも秀逸。

チック・コリア＆リターン・トゥ・フォーエヴァーの2ndアルバム。フローラ・ブリムのヴォーカルをフィーチャーしたポップス、ジャズ、ラテンが絶妙に絡み合った親しみやすいサウンドが楽しめる。今やスタンダードの名曲となった「スペイン」の初演を収録。

ビバップの巨人、チャーリー・パーカーが1949年に吹き込んだレジェンダリーなアルバム。冒頭のタイトル曲からストリングス・アンサンブルをバックに圧倒的なサックス・テクニックを披露している。

バップの帝王、名アルト奏者チャーリー・パーカーによる1950年代前半の円熟期のプレイを収録した名盤。豪華メンバーによるワン・ホーン・クァルテットでタイトル曲や「コンファーメーション」などの名曲を快演。

アルト・サックスの巨人が1949年から1953年に行なった複数のセッションからなる一作。シンプルなコンボからオーケストラを含むアンサンブル演奏まで幅広いが、いずれにおいてもバードの超人的プレイは健在。

ジャズ・サックスの巨人、チャーリー・パーカーの1951年の録音で、生粋のファンの間でも評価の高い一作。二つの異なるセッションがもとになっており、一方では若き日のマイルス・デイヴィスも参加している。

バードが亡くなる前年のレコーディングで、晩年（といっても若いが）の彼を知るのに最適なアルバム。名曲だらけのコール・ポーター・ソングブックを取り上げており、テディ・コティックらのサポートも堅実。

ジョー・リップマン率いるオーケストラの後押しを受け、持ち前の奔放なサックスを聴かせる“バード”。タイトル曲のほか綺羅星の如きスタンダードが連なる名演集ながら、なぜかなかなかCD化されなかった。

これぞビ・バップともいうべき、1950年のジャズ・クラシック。オリジナルを中心に、ディジーらと当時最先端だったインプロヴィゼーションを展開している。バードとモンクの共演という意味でも貴重な吹き込みだ。

ビバップの祖と崇められるチャーリー・パーカーがラテンに取り組んだ貴重な作品。マックス・ローチやロイ・ヘインズといった最強ドラマーにパーカッションまで加わって極上のグルーヴを演出している。