男女混合の3人組コーラス・グループ、HONEY BEEのアルバム。四半世紀にもわたる活動歴を誇るだけに、3人の息はぴったり。「A列車で行こう」から「東京ブギウギ」、果ては「ひょっこりひょうたん島」までを楽しく歌い上げる。

幼少期からオルガンで培ってきたリズム感が持ち味のシンガーによる1stアルバム。編曲家／ピアニストの岩谷泰行によるジャズやボサ・ノヴァ、ラテンなどのユニークなノリの良いアレンジに合わせ、低音を効かせた自由で伸びやかな歌声を存分に発揮している。

指弾きによる圧倒的な個性を手に入れたギタリストの小沼ようすけとベーシストの宮地遼という二人の弦楽器奏者にパーカッション奏者のKanが加わった3ピースの作品。シンプルさから生まれるオーガニックな複雑さ。

ギタリストの市野元彦らからなるベースレスのトリオが、ツアーをともにした台湾のサックス奏者の謝明諺を迎えてレコーディングしたアルバム。ベースも鍵盤もないリズム・セクションと2サックスの絡み合いが独特の音像を創り出す。

名編曲家として鳴らしたアーニー・ウィルキンスの率いるフェニックス・オーソリティの1969年作品が、半世紀以上の時を経てCD化。ウディ・ショウやジョー・ニューマンらの艶のあるトランペットを聴くことができる。

「チャーリーズ・エンジェル」をはじめとするTVシリーズで知られる作曲家、アリン・ファーガソン。本作は1960年代前半にビル・パーキンスら西海岸系のプレイヤーを起用してあの「展覧会の絵」に取り組んだ一作だ。

ディジー・ガレスピーとの繋がりでも知られるオルケスタ・ジョー・ケインによるラテン風味満載の1964年作。クラーク・テリーやジェローム・リチャードソンといった実力派も多数参加したハイテンションのアルバムだ。

いわゆるキャバレー・シンガーとして、ニューヨークで活躍したチャーリー・コクランの好アルバム。サブタイトルに“ジャズ・エッセンシャルズ”とあるとおり、今日でも愛奏される名スタンダードを多数取り上げている。

ソウル、R＆Bのヴォーカリストとして活躍したチャールズ・ブラウンがバラードに注力した1965年録音作。ドン・セベスキーが編曲で腕をふるっているほか、ロジャー・キャラウェイがこ洒落たピアノで存在感を発揮している。

ジャズ・ファンク華やかなりし70年代に録音されていたブルー・ミッチェルやロイ・ヘインズ、チャールズ・マクファーソンらのアルバム未収録曲を収めたアルバム。時代を感じさせるプレイ・スタイルが新鮮だ。

1950年代以降、散発的に作品を発表したジャズ歌手、ルース・プライス。本作はヴィクター・フェルドマンのピアノ・トリオを伴って出演したクラブでの歌唱を収めたもので、包容力のある歌い口が印象に残る。

ヴァイブラフォン奏者兼ピアニストとして知られるヴィクター・フェルドマンが、ロシアの作曲家に着目して制作したアルバム。楽曲の特異性は言わずもがな、ナット・アダレイやジョー・ザヴィヌルら共演陣も特筆に値する。

テクニカル・ベーシストの今沢カゲロウによる23枚目のアルバム。映画『仮面ファイター2』のサウンドトラックを今沢名義に特別編集した一枚で、ドラマーのアートハンドとの共作を含む多種多様な楽曲を収録している。

大阪は西成の女王こと坂田佳子の魅力に多角的に迫る2枚組のアルバム。1枚目にはキャロル・キングや中島みゆきの秀逸なカヴァーを収め、2枚目には「マイ・フーリッシュ・ハート」をはじめとするスタンダードを収録。

クラリネット奏者の山本太郎とピアニストの大橋高志がデュオ形式でジャズ・スタンダードに取り組んだアルバム。「港町横浜の子守歌」のような楽曲も交えつつ、ジャズの楽しさを全面的に押し出した内容となっている。

マイルス・デイヴィスの第2期黄金クインテットが1967年10月に行ったオランダ公演を収録。ウェイン・ショーターの名曲「フットプリンツ」は冒頭がカットされているものの、全体としては実験的かつ刺激的な好ライヴ。

マイルスの名盤『イン・ベルリン』の約2週間後にやはりドイツで行われたライヴ。ウェイン・ショーターが加わり、至高の創造性を手に入れたクインテットによる熱演。当時のレパートリーがかなり網羅されているのも嬉しい。

サックス奏者の浜崎航とピアニストの堀秀彰による双頭ユニット“エンカウンター”の2025年発表作。共演歴の長い二人の息がぴったりなだけでなく、ベーシストの高瀬裕らを含むバンド・サウンドに確かな一体感が感じられる。

ピアニストの中林万里子を中心とするコンテンポラリー・ジャズ・トリオによる第一作。和声的な響きが印象的なセンスあふれるオリジナル曲のほか、ブラジリアンな名曲やバカラックとチャカ・カーンのカヴァーも収録。

MUROが贈る『ディギン・“グルーヴ・ディガーズ”』がウェルドン・アーヴィンをフィーチャー。70年代ジャズ／ソウル・シーンから90年代以降のクラブ界隈に至るまで支持される伝説的ミュージシャンの名盤の数々から選りすぐりをミックスしている。

ベテラン・ドラマーのエリック・イネケ率いるコンボが女流アルト奏者のティネカ・ポスマを迎えて取り組んだファンキー・ハードバップ・セッション。名曲「ワークソング」などをとりあげてキャノンボール・アダレイの魅力に迫った一枚。

デビュー・アルバムで一躍好事家らの人気を集めたヴォーカリストが、アレッサンドロ・ガラティのピアノ・トリオをバックに録音したスタンダード集。寺島靖国にも絶賛されたタイトル曲をはじめ、情感たっぷりの歌唱を聴くことができる。

本国アメリカはもちろんのこと、日本においても歴史的に重要な位置を占めるグレン・ミラーの楽団。その特異的なサウンドが再現された欧州版グレン・ミラー楽団の粋を堪能できる1988年のレコーディング。

晩年のチェット・ベイカーが行なった来日公演から仙台でのステージを収めたアルバムの第2集。彼の代名詞の一つといっても過言ではない「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を含め、有名曲を多数とりあげて聴衆を虜にしている。

リーダー作のみならず歌伴でも多数の名録音を残したテディ・ウィルソンが、セクステットで行なった1945年のセッション。スウィンギーなピアノは言わずもがな、チャーリー・シェイヴァースら共演陣の躍動ぶりも見逃せない。