秋田慎治ら国内トップクラスのプレイヤーからなるトリオの2ndアルバム。実力は折り紙付きの三人ながら、スタンダードではなく各人の書き下ろした個性的なオリジナル曲にこだわった勝負の一枚。

元T-SQUAREの則竹裕之と須藤満が、企画ライヴで共演したことをきっかけに結成された世代を超えた5人組バンド、4GENEXYZの2024年のアルバム。トランペットとサックスをフロントに据えた硬派なサウンドが印象的。

マリア・シュナイダーと共演するなど評価を高める池本茂貴のラージ・アンサンブルによるアルバム。2024年の丸の内でのライヴを収めたもので、ゲスト・ヴォーカリストを含む華やかなビッグバンド・サウンドを展開している。

2024年にデビュー30周年を迎えたギタリスト、原田喧太の全編オリジナル曲で構成されたギターインスト・アルバム。幅広い音楽的スタイルとライヴで場数を踏んだことによって培われた確かなテクニックが活かされている。

ジャズ・ギタリストの鈴木直人によるストレートなケニー・バレル・トリビュート作。名ライヴ盤『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』を全く同じ曲順でカヴァーするという大胆さ。もちろんベースとドラムのみを伴うトリオでの録音。

即興演奏やノイズ的な作品からポップスに至るまで、多種多様なサウンドを生み出す音楽家・大友良英を中心としたバンドのアルバム。これまでとは大きく異なる、ハードコアなテイストに貫かれたジャズ・オルタナティヴ・アルバムに仕上がっている。

ゴンドワナ・レコーズの創設者にしてトランペット奏者をはじめとする多彩な顔を持つマシュー・ハルソールの日本独自CD。初期の名作から2023年のアルバムまでから厳選して編まれたベスト・アルバムだ。

ジャズの枠に収まらない活躍をみせるピアニスト、西山瞳。本作は2023作の『Dot』と同日に録音されていたもので、ピアノ・トリオを軸にサックスやヴァイオリンが加わった一作。曲ごとの組曲的な繋がりも興味深い。

サックス奏者の名雪祥代によるジャズ活動20周年記念アルバム。クラシックの素養も持つ彼女の魅力が発揮された自身3枚目の作品であり、長年活動をともにする谷川賢作や小美濃悠太との息もぴったり。

ジャズをはじめ、ジャンルにとらわれない活動をしているベーシストの木全希巨人によるアルバム。木全のエレクトリック・ベースとコントラバスの音のみで作られた、牧歌的なメロディ、朴訥な表現を求めた短編集。

マイルス・デイヴィスにとって最後の年となった91年の欧州ツアーから、6月の独・ハンブルク公演を収録。おなじみの「パーフェクト・ウェイ」などが聴けるほか、日本のファンとしてはケイ赤城の参加も注目したいところ。

多数のプレイヤーが去来した80年代のマイルス・バンド。本作は87年9月のニューヨークでのライヴを収めたもので、人気レパートリーだった「ヒューマン・ネイチャー」などをケニー・ギャレットらと演奏したステージの記録だ。

コントラバス奏者のオジー・モイジーが率いる14人編成のブリティッシュ・ジャズ・グループによるアルバム。コルトレーンらの精神性からダイレクトに影響を受けたスピリチュアリティあふれる作品で、コーラス隊も大いに活躍する。

南アフリカを拠点に活動するドラマー、アッシャー・ガメゼとブラック・ラングスのコラボレーションによって産み落とされたアルバム。語りと土着的リズムの融合が印象的な「Find Each Other」をはじめとする10曲を収録している。

美麗なジャケットを含む創造的な作品が評価されているベーシストとキーボード奏者のデュオによる2024年発表作。ジョナサン・ブレマーによる温かみのあるアコースティック・サウンドがアンビエントなメロディを際立たせる。

英・マンチェスターのサウンドクリエイターによる2024年発表作。スペーシーでありながらフォーキーでもあり、かつてのジョン・レノンのようなイノセンスも漂わせる。生演奏のリズム・セクションによる演奏が醸し出す浮遊感が心地よいアルバム。

マルチ楽器奏者として知られるジャック・ワイリーの率いるプロジェクトによる2ndアルバム。1stアルバムにも増して、新たな音楽の地平を切り拓く意欲にあふれており、プリミティブさと現代的なアンビエント感が横溢する。

刺激的な作品を発表し続ける山中千尋の2024年発表作。同年に生誕100年を迎えるジャズ・ジャイアントのバド・パウエルとヘンリー・マンシーニの楽曲をとりあげているほか、自身のオリジナル曲も数曲披露している。

刺激的な作品を発表し続ける山中千尋の2024年発表作。同年に生誕100年を迎えるジャズ・ジャイアントのバド・パウエルとヘンリー・マンシーニの楽曲をとりあげているほか、自身のオリジナル曲も数曲披露している。

パーカッション奏者の渡辺庸介とギタリストのFalconのコラボレーション。和と洋を自由に行き来するリズム面の器用さとエフェクターを効果的に使用したサウンドづくりにより、リアルでありながらアンリアルな世界観を創出している。

ハンマード・ダルシマーの使い手であるマックスZTと6弦ベースをあやつるMoto Fukushimaによるインスト・バンド、ハウス・オブ・ウォーターズのアルバム。名ドラマーのアントニオ・サンチェスもフィーチャーして即興演奏の極致を模索する。

若手実力派サックス奏者によるブルーノートからの三作目。ウィルキンス自身とミシェル・ンデゲオチェロの共同プロデュースによるアルバムで、アフリカン・アメリカンとしての矜持とブルースへのリスペクトを感じさせる一枚だ。

若さに似合わぬ圧倒的存在感でリスナーを虜にするサマラ・ジョイの2ndアルバム。7人の腕利きプレイヤーとともにあのヴァン・ゲルダー・スタジオに入って録音されたもので、まさに彼女の“肖像画"と呼ぶに相応しい。

ジャズ・サックス奏者／作曲家のヨハネス・ルートヴィヒと、バリトン・ギター奏者／作曲家のゲロ・シップマンを中心とするプロジェクトのアルバム。ガレージロックのようなやんちゃさと、老練なエレガントさが同居したジャズ・フュージョンを楽しめる。

MiMiを中心にハンマーダルシマー奏者の3人が集ったグループによる2024年の1stアルバム。モーツァルトやヘンデル、久石譲らの楽曲を取り上げ、特異的な楽器による唯一無二のサウンドスケープを描く。