2021年9月に天野が手掛ける自主レーベル第1弾として、キング・インターナショナルから発売されたアルバムの再発売。レコ芸特選盤にも選ばれており、ソナタ6番の3つの追加収録も話題となった。

イギリスの作曲家のジェームス・ウッドがグレアム・ホールの委嘱を受けて作曲し、日本を代表するパーカッショニストの加藤訓子に献呈した大作。三島由紀夫の短編『滋賀寺の僧とその恋』に着想を得たもので、音楽劇と日本神話が織りなす電撃的融合が楽しめる。

オランダを拠点に主にヨーロッパで活躍する、天野の2022年にキング・インターナショナルで発売されたアルバムの再発。ルイ14世絶頂期から後年のフランス・クラヴサン音楽の数々を収録。濃密なひとときが味わえる。

2015年に結成された同級生4人組によるサクソフォン・カルテット、NOK Saxophone Quartetの2ndアルバム。彼女たちのこれまでとこれからを詰め込んだ、リズミカルな楽曲の数々が揃っている。

伊福部昭が演奏会用に編曲した『SF交響ファンタジー』と『オーケストラのためのロンドインブーレスク』を、伊福部が想定した大編成で再現した2024年のコンサート音源。25絃箏とソプラノによる『聖なる泉』や『キングコング対ゴジラ』の合唱も収める。

ムーミン誕生80周年記念アルバム。ラウリ・ポラーは北欧のメタルバンドのベーシストで、シベリウスの孫にあたる。ピアノと弦楽アンサンブルを使って、21の魅力的なインストゥルメンタル曲が並んでいる。

マケラ、パリ管のストラヴィンスキーに続く3枚目は、ベルリオーズ。飛ぶ鳥を落とす勢いのあるマケラが、ベルリオーズが綴ったこの奇怪な交響曲をどのような物語に創り上げていくかに注目。

日本を代表する鍵盤奏者、渡邊順生によるバッハ。2024年に行なわれた「7つのトッカータ」全曲演奏会が毎日芸術賞を受賞。本作は、その演奏会直後に録音が行なわれたもので、渡邊の表現力の広さがみてとれる。

国内にある『オルガンの銘器を訪ねて』シリーズの5作目。本作は愛媛を故郷とする武久の、松山市の聖カタリナ学園に設置されているオルガンを使用。バッハとロマン派後期のギルマン、フランクを取り上げている。

世界的にも珍しいバス・クラリネットだけのアンサンブルによる7枚目のアルバム。本作はクラシックや吹奏楽曲はもちろん、映画『紅の豚』からの楽曲も加わって、バスクラの可能性がさらに広がっている。

ゴルトベルク変奏曲はグールドによって“発見”されたが、このシフも「グールド以来のバッハ解釈者」と目されている。本作は、若きシフによる録音だが、各声部を緻密に浮き上がらせ、立体的に構築した見事な演奏だ。

ゴルトベルク変奏曲はグールドによって“発見”されたが、このシフも「グールド以来のバッハ解釈者」と目されている。本作は、若きシフによる録音だが、各声部を緻密に浮き上がらせ、立体的に構築した見事な演奏だ。

イタリア人のシャイーが、バッハゆかりの地ライプツィヒのゲヴァントハウス管や聖トーマス聖歌隊を率いた「マタイ受難曲」。何よりもオーケストラ、合唱団、そして声楽陣の清廉な声が響き、至純な世界が現前する。

ハンガリー出身の名チェリスト、ヤーノシュ・シュタルケルによるJ.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」。チェリストのバイブルとも称される名作を、抜群のテクニックと重厚な音色を駆使して表現しきっている。2曲のチェロ・ソナタをカップリング。

クレーメルの最初の全曲盤。まだ30代前半で後年の深みのある迫力とは違った、バッハへの挑戦と言った気迫に満ちた演奏が繰り広げられている。手に汗握る緊張感に包まれる、稀有なバッハがここにある。

癒しの音楽であり、クラシック音楽の原点ともいわれるグレゴリオ聖歌を、ウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラが1974年のヴァティカン版ミサ聖歌集に基づいて歌った重要作。グレゴリオ聖歌の中でも有名かつ音楽的な楽曲が収められている。

不世出のリコーダー奏者、フランス・ブリュッヘンによるハイドンの交響曲集。“ザロモン・セット”を代表する3作を18世紀オーケストラとともに演奏したもので、エネルギーと躍動感に充ちた表現を味わえる。

メジューエワの2024年びわ湖ホール公演のライヴ録音は、ウィーンで活躍した3人の作曲家の作品によるプログラム。20世紀のシェーンベルクからブラームス、シューベルトを照射して、相互の関連を明らかにするという知的・感覚的でスリリングな試みだ。

ピリオド楽器派とは一線を画す演奏だ。ショルティ、シカゴ響によるバロックとヘンデルのメサイアは、幾分オペラチックに、ドラマティックに響く。キリ・テ・カナワをはじめとする歌手陣も、優れた歌を聴かせている。

91年と83年の録音だが、いまだに両曲の代表的な録音・演奏として評価されている一枚。ヘンデルのモダニズムと輝かしい音色は、ガーディナーによって十二分に再現されている。高音質仕様での再発は、喜ばれるに違いない。

“イタリアの至宝”イ・ムジチ合奏団によるモーツァルト。セレナードを代表する名作「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」と、フレッシュでチャーミングな三つのディヴェルティメントを、ハイクオリティなアンサンブルで楽しめる。

英国王室から“デイム”の称号を受けた世界的ピアニスト、内田光子がクリーヴランド管弦楽団とともに2008年に録音したモーツァルトのピアノ協奏曲集。一音一音が深いを持つ、円熟の音楽を堪能できる。

匿名の依頼主からの依頼によって制作するも、モーツァルトの死により未完となったことでも知られる「レクイエム」。ジョン・エリオット・ガーディナーのもと、あるがままの形で真摯に歌い上げた名演を収めている。

モーツァルトによる木管楽器（クラリネット／オーボエ／ファゴット）のための協奏曲集。英国が誇る名手たちのソロ、同じくイギリスの名匠マリナーとその手兵たちによる気品に充ちた名演で味わえる。

ウィーン・フィルの首席奏者ペーター・シュミードルと、同楽団の精鋭で構成された新ウィーン八重奏団員によるモーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲。名手たちによる、柔らかな響きと自在の表現を楽しめる。