デュトワがモントリオールso.を率いて録音した、フランス管弦楽の名品集。“フランス音楽の第一人者”と評されるデュトワだけに、豊かな色彩感とともに多彩な音色を披露している。サティ「2つのジムノペディ」などを収録。

ブロムシュテットはゲヴァントハウス管との全集を録音していて、ブルックナー指揮者としても高い評価を受けている。本作は2014年トーンハレ管に客演した時にライヴ収録した。“深淵”ともいうべき演奏だ。

プーランクの協奏曲3曲を収録したアルバムであり、指揮のデュトワ初のプーランク・アルバム。パスカル・ロジェをはじめ3人の優れたソリストたちに恵まれ、パリの香りを感じさせるセンスのよい洒落た感覚の名演奏を聴かせてくれる。

女性のみで編成されるオーケストラ、東京女子管弦楽団の2025年5月に開催された第6回定期公演のライヴ盤。指揮にヨーロッパで活躍する阿部加奈子を迎えた、ベルリオーズ「幻想交響曲」をはじめフランス音楽を中心とした構成のステージだ。

シャルル・デュトワとモントリオール交響楽団によるムソルグスキーとリムスキー＝コルサコフを収録。とりわけ≪展覧会の絵≫からは、ロシア音楽もフランス音楽も得意とするこのコンビの魅力が十二分に伝わってくる。

メンデルスゾーン晩年の傑作。2003年のメンデルスゾーン・フェストターゲでのオープニング・コンサートの記録。当時の音楽監督ブロムシュテットが、ゲルハーヘルやシュトゥッツマンらソリストを配した白熱のライヴだ。

マルタ・アルゲリッチが80年代にライヴ録音したチャイコフスキーとラフマニノフの協奏曲。最終楽章でのベルリン放送響、バイエルン放送響との火花を散らすようなやりとりを含め、ライヴならではの高揚感に満ちた演奏が楽しめる。

ラヴェルの「こどもと魔法」は子どもが主人公のファンタジーで、その色彩豊かなスコアを小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラが見事に再現した、2013年松本でのライヴ録音。第58回グラミー賞ベスト・オペラ・レコーディング賞受賞作品。

2025年のエリザベト・コンクールで2位を受賞した久末航の2枚目となるソロ・アルバムは、生誕70周年を迎えるフランスの大家デュサパンの作品集。久末の優れたテクニックと鋭い音色感覚が、作品の本質を穿つ。

バウハウスのデッサウ移転100周年記念作。ブッフホルツの曲はバウハウスで教鞭をとった画家ファイニンガー作曲のフーガを素材とし、「展覧会の絵」はカンディンスキーの演出で当地にて上演されている。興味深い組合せだ。

フィッシャー＝ディースカウ生誕100周年の年に、その衣鉢を継ぐべく近野賢一が美しいバリトンと明晰なドイツ語で、マーラーを歌った。ジェディカーとの緊密で親密なアンサンブルで、マーラーを語り尽くしている。

タローが愛奏するシャンソン集。ソロありオーケストラとの共演あり、なによりも楽しめるのは、洒落て優れた編曲だ。「パリの空の下」「詩人の魂」「パダン・パダン」「行かないで」「愛の賛歌」「ラ・ボエーム」など名曲が目白押しだ。

ピアノ作品での人気作曲家、ショパンのベスト盤。甘くとろけるような夜想曲やワルツから、ショパンのルーツともいうべきマズルカやポロネーズ、珠玉の練習曲、ソナタからは葬送行進曲など、ショパンを知り尽くす一枚だ。

村治佳織による、約7年ぶり16枚目となるアルバム。本作はなんとゲーム音楽集。シンプルながら印象に残る音楽の数々を、5本のギターを使い分け、4曲では弟の奏一とのデュオとなっている。村治の新境地がここにある。

村治佳織による、約7年ぶり16枚目となるアルバム。本作はなんとゲーム音楽集。シンプルながら印象に残る音楽の数々を、5本のギターを使い分け、4曲では弟の奏一とのデュオとなっている。村治の新境地がここにある。

現代随一のピアニスト、ラン・ランのアルバム。2019年作『ピアノ・ブック』の続編で、ショパンやメンデルスゾーンらによるクラシックの名曲はもちろん、アニメ『NARUTO -ナルト-』やゲーム『ファイナルファンタジー』の楽曲も収めている。

現代随一のピアニスト、ラン・ランのアルバム。2019年作『ピアノ・ブック』の続編で、ショパンやメンデルスゾーンらによるクラシックの名曲はもちろん、アニメ『NARUTO -ナルト-』やゲーム『ファイナルファンタジー』の楽曲も収めている。

若手の最も有望なバンドネオン奏者、三浦一馬による、これは楽しい映画音楽集だ。『街の灯』や『太陽がいっぱい』『ゴッドファーザー』『ひまわり』など、映画音楽の黄金時代の作品を集めたコンサートのライヴ盤となっている。

2001年独・デュッセルドルフ生まれ、2021年には"クララ・ハスキル国際ピアノコンクール”で優勝した中川優芽花のデビュー・アルバム。2024年に行なったコンサートのライヴ録音で、ラフマニノフ作品を中心にその才能を発揮している。

フィルハーモニア管創立80周年記念盤。ロウヴァリ、フィルハーモニア管の『サントゥ・コンダクツ』シリーズの第6弾はR.シュトラウス。「4つの最後の歌」の初演オケでもあるフィルハーモニア管による渾身の演奏だ。

千夜一夜と直接関係があるのは「シェエラザード」だけだが、要するに「穏やかに過ごしたい夜」にぴったりの曲を集めたヒーリング・アルバムだ。しかし、選ばれた録音は、一流の演奏者たちの演奏が並んでいる。

NHK大河ドラマの大半を演奏してきたN響が、2024年と2025年に行なった「大河ドラマコンサート」のライヴ盤。71年の『春の坂道』から2025年の『べらぼう』まで、世界に冠たるN響による迫力満点の演奏が楽しめる。

興味深いアルバムの登場。ガルシアとモリニエールによる1本の木から作られた2本のギターによる「ゴルトベルク」だ。「鍵盤楽器の作品をいかに2本のギター作品に再構築するか」に主眼を置いたという、深みのある演奏だ。

作詞、作曲も手掛け、クロスオーヴァーな独自の世界を作り上げてきたケン・カタヤマの35周年記念アルバム。オリジナル曲を中心に構成されたアルバムは。60代半ばのケン・カタヤマの新たな世界を切り拓く序章だ。