“ぱつんぱつん”に盛りだくさんな、グループ魂のニュー・アルバムが完成!

グループ魂   2008/06/06掲載
はてなブックマークに追加
 いよいよ2年半ぶりとなる5枚目のフル・アルバム『ぱつんぱつん』を完成させたグループ魂。コント・グループとして活動を開始して今年で13年。パンクと笑いを追究し続けてきた彼らのさらなる進化した姿とは? 破壊、石鹸、遅刻の3人に話を訊いた。


 破壊(vo/阿部サダヲ)、暴動(g/宮藤官九郎)、バイト君(大道具/村杉蝉之介)、小園(b/小園竜一) 、石鹸(ds/三宅弘城) 、遅刻(g/富澤タク)、港カヲル(46歳/皆川猿時)からなるグループ魂。メンバーそれぞれが多忙な中、6ヵ月間に及ぶレコーディングを経て完成したニュー・アルバムは、リード・トラックとなるパワー・ポップ「おかあさん」を筆頭に21曲+6コント、トータル78分10秒というCD収録時間の限界に挑む、まさに“ぱつんぱつん”な意欲作に仕上がった。
 「いやあ、今回は結構、重量感ありました」(遅刻)
 「作業もスケジュールも“ぱつんぱつん”(笑)。でも、かなり満足いくものができたと思います」
(石鹸)
 「曲数が多いだけに、デモやらカラオケやらが入ったCD−Rが相当たまってしまって。どれがどれだかわからないから、とうとうテプラ買っちゃいましたよ(笑)」(破壊)


 豪華ゲストも多数参加した本作。まず、デュエット・パートナーに杏子を迎えた「片付けられない7Days」は、先日フジテレビで放送された『SMAP×SMAP 名曲歌謡祭』にて一夜限りの復活を果たしたバービーボーイズの全盛期を彷彿とさせるナンバー。
 「これだけオマージュしてるってことで、いまみちともたかさん(※バービーボーイズのギタリスト兼メイン・ソングライター)には途中段階の曲も聴いてもらったんですけど、“当時の自分のパターンをすごく研究してるね”って気に入っていただけたようで安心しました」(遅刻)
 続いて、東洋一のサウンド・クリエイター、横山剣クレイジーケンバンド)書き下ろしの「欧陽菲菲」。「雨の御堂筋」「ラヴ・イズ・オーヴァー」の大ヒットで知られる女性歌手の名を冠したこの曲からも、彼らの新たな一面が垣間見える。


 「剣さん曰く、グループ魂で僕が歌う姿を考えていたら自然と“欧陽菲菲”ってフレーズがポンって出てきたんですって。途中、“アワワワ”って剣さんが入ってくるところは最初カヲルさんのパートだったんですけど、完成版では、ばっさりカットされていて、すごく聴きやすかったですね(笑)」(破壊)
 「デモの段階ではもうちょっとアーバンな感じだったんですけど、よりギター・ロック・バンドっぽくするため、後期のクラッシュのテイストを少し意識したアレンジにしてみたんですよ」(遅刻)
 他にも港カヲルとスチャダラパーによる喧嘩ラップあり、恒例の40歳記念ソングあり、洋楽好き悶絶必至のレゲエありと聴きどころ満載の本作。ローリング・ストーンズの名盤『スティッキー・フィンガーズ』級に衝撃的なジャケット共々、すべてのロックファンに自信を持ってお薦めしたい一枚だ。
 「〈High School〉は、誰も共感できないような世界観の歌詞と、ヴォーカルにオートチューンを使った結果、おっさんのPerfume(笑)みたいな感じになっているところに注目です」(遅刻)
 「自分の曲ですが、〈あの娘オレが歯列矯正したからってあんな顔するとはな〉は、とばして聴く女の子もいるだろうと思うと、してやったりな感じはありますね(笑)」(石鹸)
 「僕のイチ押しは、スナックのマスター(※作曲者・小園の本業)が作った〈アイス食べたい〉かな。一生懸命作ったんでしょうね。お客さんがカラオケ歌うの聴きながら」(破壊)
 「変な哀愁がある(笑)」(石鹸)
 「全体的に宮藤さんの歌詞も前に増してすごいことになってますね」(破壊)
 「今回は珍しく曲先行で後から歌詞を付けたものも結構あるんですよ」(遅刻)

 6月21・22日には秩父ミューズパーク野外ステージで向井秀徳怒髪天、スチャダラパーらを迎えた“グループ魂のぱつんぱつんフェスティバル”を開催。これ以降メンバーが演劇モードに突入するため、ライブでアルバム曲を聴ける貴重な機会になること間違いナシ!
 「やってる曲のジャンルもバラバラなので、パンク・ファンの人はもちろん、いろんな層のお客さんに来てもらえると嬉しい。〈おかあさん〉もあるし、親子揃ってとかね」(破壊)
 「グループ魂はいろんな意味でスピード感があって、新譜を出したときにしかライヴでやらない曲もあるんですよ。今回のフェスのタイミングで聴いてほしい曲もたくさんあるので、この機会にぜひ楽しんでいってください」(遅刻)


取材・文/秦野邦彦(2008年4月)



【グループ魂主催 野外フェスティバル】

●公演名:グループ魂の秩父ぱつんぱつんフェスティバル
●公演日:08/06/21(土)〜22(日)
●会場:秩父ミューズパーク野外ステージ
●開場:11:00 /開演:13:00

●6月21日(土)
向井秀徳アコースティック&エレクトリック
JAPAN-狂撃-SPECIAL
グループ魂

●6月22日(日)
スチャダラパー
怒髪天
グループ魂
最新 CDJ PUSH
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 魚返明未 日本の新世代ジャズを牽引するピアニストが、新たなトリオでアルバムを発表[インタビュー] みやけん 人気ピアノYouTuber 『俺のヒットパレード!』第4弾リリース!
[インタビュー] Billyrrom 注目の新世代バンドに聞く新章突入と〈HEADZ 〜NEW HOT WAVE〜〉出演への思い[インタビュー] 町あかりの歌謡曲・春夏秋冬 春のテーマは「ディスコ」!
[インタビュー] Arvin homa aya  実力派シンガーの話題曲 アナログで連続リリース[インタビュー] ジェイコブ・コーラー × kiki ピアノ 凄腕師弟コンビ
[インタビュー] 文坂なの \[インタビュー] 人気ジャズ・ピアニストが立ち上げた新レーベル 第1弾は田中裕梨とのコラボ・シングル
[特集] いよいよ完結!? 戦慄怪奇ワールド コワすぎ![インタビュー] you-show まずは目指せ、新宿制覇! 新宿発の楽曲派アイドル・グループがデビュー!
[インタビュー] 想像を超えた創造。タフでラフでラブな一枚 崇勲×ichiyonのジョイント・アルバム[インタビュー] 千住 明、オペラ・アリアをヴァイオリンで 千住真理子とともに20年以上前の編曲スコアを再録音
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015