全国のパーティ・ピープルから熱い支持を集めるDJ NOBUが初のオリジナル・アルバムを発表!

DJ NOBU   2008/08/01掲載
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 2001年より地元・千葉で主宰してきたパーティ“FUTURE TERROR”が噂を呼び、全国のハードコアなパーティ・フリークたちから熱い信頼を得ているDJ NOBU。昨年から今年にかけて発表した2枚のCDも各方面で高評価を得るなど、ここにきてますます注目を集めつつある彼が、相棒のDAZZを制作パートナーに、初のオリジナル・アルバムをリリースした。
 インターネットによる情報格差の解消がローカリズムを刺激し、地方の音楽シーンを活性化すると同時に、ハウス/テクノやヒップホップ、ハードコア・パンクのユニークなクロスオーバーを促したのが2000年代の地下シーンの大きな流れだとすると、千葉で自らが主宰するパーティ、“Future Terror”をバックグラウンドに持つDJ NOBUはその大きなうねりの中から登場した時代の寵児といえる才能だ。 新自由主義とグローバリズムによって弾き出された失業者や過酷な労働環境に置かれた若者たちが一瞬でも辛い現実を忘れようと身を投じるマシーナリーなソウル・ミュージック。それをターンテーブルから紡ぎ出す彼は、昨年から今年にかけて、『NO WAY BACK』『Creep Into Shadows - The Midnight D Edits』という2枚のミックスCDを発表し、高い評価と支持を得たが、今度は相棒のDAZZとスタジオ作品に着手。かくして、ここに“DAZZ Y DJ NOBU”名義のアルバム『DIARY』が完成した。






 「もともと、トラックは作っていたんですけど、DJとして名前もない状態でリリースしても恐らく見向きもされずに終わっちゃうだろうなと思っていたんですよ。でも、ここに来て、DJとしては、自分が満足できるクオリティには達しているかなっていう実感があって、そろそろ、トラックを作ろうと思ったんです。サンプリングの問題を考えると、ハウスは作りにくいのに対して、テクノだったら一個一個、音を作れるし、最近、DJでかけるのは6割〜7割がテクノなので、限りある機材……Digital Performerに、いろんなプラグ・ イン、MPC1000、あとDAZZが弾くギターなんかを活かしつつ、とりあえず今年の頭くらいからの自分の傾向、身に染みついてる感覚や空気感を作品に反映させた感じですね。もちろん、黒いファンキーなものもやりたいんですけど、そういう引き出しは別に後から出せばいいかなって」(DJ NOBU)
 「僕はロック・バンドをやりながら、地元の先輩だったNOBUくんと遊びながら、ダンス・ミュージックを知って、バンドをやりながら、 機材をいじるのにもハマって今に至るんですけど、今回のアルバムではNOBUくんのDJを体感しているときにフロアから向けた僕の目線とNOBUくんがDJブースから投げる目線の両方を作品に反映させましたね」(DAZZ)
 ラスト・チューン「ONE LIFE TO LIVE」に、今夏、活動を再開するギター・バンド、sugar plantcinnabomこと正山千夏をヴォーカリストとしてフィーチャーしたシームレスな8曲、58分36秒には、トリッピーなテクノであると同時に広義のサイケデリック・ミュージックとして聴かれるべき幅と奥行きを兼ね備えている。そのワン・アンド・オンリーな世界観は、デトロイト・テクノのローカリズムを手本に、夜は人気がぱったりと途絶える千葉の夜に育まれたものだ。
 「俺は東京でもDJしていた時期があるんですけど、やってることの根っこは今とそんなに変わらなかったのに、千葉の田舎から出てきた子たちっていう程度で相手にされなかったり、クダらないことも多かったし、初めて、東京の大箱でDJやったとき、俺としては最高のプレイをやってるのに全員壁に張り付いて、俺のことを見てるんですよ。 あの感じがホントにヤだなと思って。だったら、千葉でやったら面白いんじゃないかなって思って、実際にやってみたら面白かったっていう(笑)。その頃って、ちょうど、後輩の暴走族とかギャングの子たちにサマー・オブ・ラヴが到来した時期で、ヴェールに包まれていたUR(※UNDERGROUND RESSISTANCE。マッド・マイクを中心とするデトロイト・テクノの第2世代)の不良性を入り口に、そういう子たちも入ってきて、“Future Terror”は始まったんですけど、地元でも地方でもすごい盛り上がるんですよ。だから、やってることは間違ってないなって。それを確認しにデトロイトまで行ったんですけど、その体験が確信に繋がりましたよね」(DJ NOBU)
 ローカルDJのまま全国区へ進出し、さらにはレコーディング・アーティストへと着実にキャリアを重ねるDJ NOBU。その感覚だけを頼りに道を切り開き、支持を集めてきた彼に浮き足だったところは微塵もない。オーバーグラウンドもアンダーグラウンドも、その枠組みが崩壊した今、頼りになるのは地に足を付けながら、実感を広げてゆく彼のようなアーティストであるような気がする。
 「普段、遊びに来てくれる人は、“飛び音”と“ハメ”を一つのキーワードに、 俺が何でもかけるのは分かってくれてるんですけど、去年、ばーっと名前が広がるきっかけになったミックスCD(『NO WAY BACK』)を聴いて遊びに来てくれた人は、俺がテクノをかけないと、フロアから出て行っちゃうこともあって、音と音の行間だったり、 音の後ろにあるものを判断してほしいところなんですけど、情報なり何なりが与えられないと自分の意見を持てない子が増えている気がして、そこをどう乗り越えるかが今後の課題ですね」(DJ NOBU)


取材・文/小野田雄(2008年7月)




【DJ NOBU DJスケジュール】
8月9日
中野heavy sick ZERO
『heavy sick ZERO 6th Anniversary "RADICAL BEAT SESSION"』
開場/開演 23:00
当日: ¥3,000
w/ O.N.O、GOMA da DIDGERIDO、INNER SIENCE、惹蝶タシカナ∞ジユウ
■heavy sick ZERO/http://www.heavysick.co.jp/zero/

8月16日
六本木colors
『A MAN OF THE SPACE AGE』
開場/開演 23:00
前売り:\2,500/当日: ¥3,000 (※0時まで入場の方 \2,000)
w/CMT (Grassrootstribe/N.R.B.K.J/POW WOW) 、Universal Indiann (N.R.B.K.J/Family Tree/CONTACT)、DNT (FLOWR OF LIFE/POWWOW) 、Ackky (BANK!/LIFE FORCE) 、二見裕志 (WORLD FAMOUS)、DISCHARGE (abraham cross)、LATIN QUARTER (PPP/XX)、CONOMARK (Mother/GRASSROOTS)
VJ
idealsolution (Leitfaden/Tokyo)
■colors/http://colorsstudio.iflyer.jp/venue/home

8月23日
伊豆・自転車の国 サイクルスポーツセンター
『METAMORPHOSE 08』
開場16:30 / 開演 18:00
前売り:¥10,500/当日:¥12,000
■オフィシャル・サイト/http://www.metamo.info/

8月30日
鶴岡HARMONY
『Finger in it summer madness』
開場 / 開演23時
DJ:DJNOBU、KURI、HARUKA

9月6日
大阪・名村造船場跡地
『時空pro.×SPECIALOOSE presents “バクト in 大坂@名村造船所跡地の陣!!!”』
開演18:00 / 終演 5:00
前売り:¥3,000/当日:¥4,000(共にドリンク代別)
●PARTITA studio出演者
LIVE:WALTZ aka ALTZ(F.O.L / 時空)
DJ:EYE(V∞REDOMS / BOREDOMS )、DJ NOBU(FUTUR TERROR / DAZZ Y DJ NOBU / 時空)、HIKARU(BLAST HEAD)、CMT(POWWOW / GRASSROOTS TRIBE)
PERFORMANCE:BABY-Q
DECO:OLEO(R TYPE L)
LIGTING:YAMACHANG(/ POWWOW / F.O.L)
SOUND DESIGN:KABAMIX(LMD)
●RED FRAME出演者
Newtone Records×GRASSROOTS
DoNuTs(POWWOW / F.O.L)、MONGOOSE(Newtone Records)、MICHIOSHKA(yoursystemsucks/DMB)、Shhhhh(GRASSROOTS TRIBE / N.R.B.K.J.)、Q(GRASSROOTS)、CONOMARK(GRASSROOTS / MOTHER)
■オフィシャルMySpace/http://www.myspace.com/bakuto_osaka
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